プジョー目黒フォトギャラリー企画の中の人にお話を聞いてきた件(2)


前回のエントリーの続きです。

プジョー・シトロエン東京運営の5店舗で、オーナーさんから愛車の写真を募集する『プジョーギャラリー2019』という企画が開催されました。

その企画の発案者であるプジョーシトロエン東京のマーケティング担当の方にギャラリー企画について少し話が聞けましたので、その模様をお伝えします。



──プジョーギャラリー2019企画の経緯を教えてください

 実はPCT(プジョー・シトロエン東京)に入社したのが今年の6月でした。
 それまではBtoBマーケティングの仕事が多く、BtoCかつ自動車業界は初めての経験になります。
 そのため、どうやってお客様がディーラーにお越しになる機会を作るか?という点について、ある意味自由な発想ができました。
 そこで写真を投稿してもらい、それをパネルにしてギャラリー展示にしてみたらいいのでは?と思いつきました。


──なぜディーラーであるPCTが写真を集める、という発想になったのですか?

 リアルでInstagramをやってしまおうかしら?というのが発想の発端でした。
 プジョーやシトロエンのInstagramは、PCJがアカウントを持ってすでに運用しています。
 そこにディーラーであるPCTがアカウントを作ってもあまり意味はないし、ある程度質の高い写真でなければ投稿するわけにもいきません。
 ただクルマの写真を撮ってる人は多いし、ディーラーとしてお付き合いのあるお客様から愛車への思い入れのある写真を集めたら素敵なんじゃないかな、と考えました。

 前職でフォトパネルの業者とつながりがあったので、パネルにしてプレゼントできればそれを家の中に飾ってもらうこともできますし、喜んでいただけるのではないかな、と。最近は写真撮ってもプリントする機会も減ってきてますからね。


──インターネットを活用した企画にはあえてしなかった、と?

 そもそもがお客様がディーラーに気軽に来ていただくためのきっかけとして考えていましたので。

 WEBは一度企画すると維持しなければならないのが結構大変だったりします。
 最初は盛り上がって楽しいけど、だんだんそれを維持するのが負担になってきます。ですのでリアルのディーラーに期間を区切った展示をする企画にしました。
 ネットに画像を掲載する方がお金が掛からないって指摘もありましたが、そういうことじゃなくて…ていうのがあって。

 WEBは画面が小さいしスクリーンショットで盗用されるリスクもあります。
 また、誰もが見られるネットではパーソナルな写真は応募されにくくもなりますので。
 今回のギャラリー企画でも自分が載っている写真をInstagramに上げてる人もいましたが、それが問題になるようなら対策は次回考えればいいかな、と。


──ギャラリー企画を考えるにあたって参考にした事例は?

 実はまったく他社の事例を知らなくて(笑)
 自動車業界は初めてですので、他社の事例を参考にするというより、ディーラーとしてお客様に来ていただくアイディアを出していく中で、スピーディに実現しやすいと思ったのがギャラリー企画だった、ということになりますね。
 ある意味、ふわふわと思いついたのがきっかけ、という感じです。


──応募作品を拝見したところクルマそのものをアピールする方と、何かしらのストーリーをアピールする方に分かれています。目黒店で応募された方は前者の傾向が強いように感じました。

 確かに傾向としてはそうですね。
 その視点で言うと、プジョー&シトロエン中央はストーリーでアピールする方が多いかもしれないですね。
 キャンプへ行った時の写真や街のアイコンと一緒に写した写真などがありました。
 一方でDS青山ではデザインをピンポイントで撮影する作品が多かったです。

 DSはデザインにルーブル美術館をモチーフに採用していたりするので、DSというブランドがアピールしたい部分をオーナーの方も理解した上で、そこを強調した作品で応募されてきたのかもしれません。
 これらはディーラー毎の客層の違いによるのかもしれません。こうしたお客様の傾向をハッキリさせる必要があるのかはわかりませんが、客層を知る上ではいいヒントになるかもしれませんね。


──他にどのようなことを感じられましたか?

 目黒店の応募作品は、どこかに出かけた時の作品がすごく多かったですね。
 投稿時のメッセージで「●●へ行った時の写真です」「家族と旅行へ行った時の写真です」といったコメントが結構ありました。一方で結婚式などライフステージの節目で記念に撮影してくださる方もおられました。
 大事な時に車と写真に撮るぐらい大切な、身近な存在として感じてくれてるんだな、と。
 車そのものの美しさが好きな方も多い一方で、どこかに一緒に行った記録に残すことで、こんなに皆さんの生活の中にクルマが一緒にあるものなんだな、と改めて感じました。
 また、ちょっと面白い方がいて、「今はプジョーを所有してないけどいつか所有するつもりです!」というコメントとともにある写真で応募された方がいらっしゃいました。プジョー中央のギャラリーで展示してますので、ぜひご覧になってみてください(笑)


──ギャラリー企画の準備にあたって苦労したことは?

 あまり大きな仕掛けになると各所調整が難しくて動かなくなるので、気楽に動ける規模感で企画をしました。まずは実現してみよう、と。
 6月に入社してすぐに企画のアイディアを練り始めましたが、最初は周りも「そんなことしてそもそも応募あるの?」って言われる感じでした。
 いいね!と言ってくれるより、どちらかと言うと心配される感じでした。

 ショウルームの中でどう展示をするかも、ディーラーの装飾にはCIルールがあるのでその調整も大変でした。
 応募が全くなかったら中止すればいいし、一枚でも応募があればそれを拡大すればいい。5枚ぐらいしか集まらなかったら社員からも応募してもらえばいいし、ぐらい気軽に考えていました。ただ、応募してくださった方の気持ちは大切にしたいと思っていました。


──応募作品はどれぐらいを想定していたのですか?

 30作品ぐらいあれば、と思っていました。
 シトロエン目黒はまだお客様の母数が少ないので応募は少なかったですが、プジョー目黒や中央は想定以上の応募がありました。目黒も中央も応募いただいた作品はすべてパネルに掲載しました。


──企画としてこだわった部分はありますか?

 作品を選ぶ、ということは出来るだけしたくありませんでした。
 ですから応募いただいた作品はすべてパネルにして展示しました。
 応募作品が想定より増えちゃったら展示場所増やせばいいんだし、ぐらいに考えていました。

 また、「フォトギャラリー」という呼び方にもこだわっています。
 こういう企画はよく「フォトコンテスト」として開催されることがありますが、お客様の写真を評価したり優劣をつけることはしたくありません。ですので、あくまで「フォトギャラリー」という名称にしたかったんです。


──募集を開始して作品が届き始めてから、社内の反応はいかがでしたか?

 ギャラリー企画が社内の承認をもらえたのは、応援してもらっているからだと解釈しています。
 実際作品が届き始めると周りの人たちも

「なんかこれおもしろいかもね」
「お客様がこんなふうに車を使ってるのかが感じられていいね」

 といった、普段なかなか聞くことのできないオーナー一人一人の利用のイメージが感じられて、営業スタッフにとっても刺激になったのではないかと思います。

 インポーターであるPCJスタッフからも、普段本国からクルマを輸入してディーラーにデリバリーするという業務の中でお客様のイメージはぼんやりあったけど、こうして具体的に見ることができたことで

「また来年もやれば?」

といったコメントもあったりしました。


──今後もこうした企画を展開されていくのですか?

 入社してすぐにギャラリー企画をまずやってみよう、と動いてきたので、今後どうするか?みたいなことはまだ全然考えられていません。
 ただ、こうしてお客様の様々な想いを写真という姿で知ることができて、得るものがとても多かったのですね。
 クルマは高額ゆえに思い入れが生まれる買い物の一つだと思います。 そういう想いは新鮮だし、もうちょっとしっかり受け止めたいみたいな気持ちもあります。
 そうしたお客様との接点をできるだけ持ち続けることのできるディーラーであることを目指すという方向を今後も目指していきたいと思います。



ギャラリー企画に関してお聞きしたのはこんな感じです。

実は、オーナーから写真を投稿してもらうギャラリー企画というのは、2008年末プジョージャポンが開設していたファンサイト『Le Club PEUGEOT』の中で、『ギャルリープジョー』という同様の趣旨の企画が行われたことがありました。

残念ながら2015年7月に『Le Club PEUGEOT』の大半のコンテンツの掲載終了に合わせて見れなくなってしまいましたが、ここには結構いい感じの写真が集まっていました。

今回の企画を立ち上げたのはてっきりこの事例を参考にしていたのかと思ったら、試み自体をまったくご存知ありませんでした。

それゆえに大山さんがBtoCかつ自動車業界未経験とはいいながら、既存顧客のフォローアップとディーラーへの来場促進の観点からフォトギャラリー企画を思いつき実行に移したというのは正直とても驚きました。

当BLOGでは、プジョーというブランドの認知度とオーナーの満足度向上のためには、“プジョー車に乗る理由”の演出が必要だという主張をしてきました。

それは商品としてのプジョー車の素晴らしさ以外に、プジョーに乗っていることが楽しいと感じられ、それを皆と共有したくなるような、そういった雰囲気の演出が必要なのではないか、というものでした。

それをメーカー自身が行うか、オーナーに近い立場にいるディーラーが行うのか、というところまでは切り分けていませんでしたが、奇しくも6月にプジョーシトロエン東京に着任された大山さんが、まず最初にディーラーとお客様との接点を増やす施策をミッションとし、それをフォトギャラリーという企画で実現しようとされたことは、当方が期待していたプジョーとオーナーの在り方そのものでした。

だからこそ当方もお気に入りの写真で応募し、この試みを応援して、一緒に楽しみたいと思いました。



プジョー側から球を投げてくれれば、オーナーはそれをキャッチして投げ返します。

そうしたキャッチボールによって、ディーラーとオーナーとの関係というものが徐々に深まっていくのではないか?と思います。

そんなわけで、ギャラリー企画の話のついでに、大山さんにディーラーとしてあるべきビジョンはどういうところにあるのか?というお話も伺いました。

それは次のエントリーご紹介することにします。


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