ぽころぽころぽころぽころぽころぽころぽころぽころぽんっ!!
抑えきれない興奮のもとマークIIIの電源を入れた時、オリジナルの迫力あるドラムサウンドとは似ても似つかないでんでん太鼓のような音に、おいらには海よりも深い絶望と後悔と怒りが込み上げた。
アフターバーナー。
アーケードゲームの歴史においても燦然と輝く、当時の体感ゲームの最高峰。
そのセガ マークIII版が発売される!
辛酸を舐めさせられてきたセガ陣営がファミコンに対抗しうる、おいら達セガっ子の超期待の星。
しかもセガは、ファンタジーゾーンで「興奮」を、北斗の拳で「伝説」を、スペースハリアーで「奇跡」を起こしてくれている!
今回はもっとすごい奇跡以上の何かを起こしてくれるに違いない!!
これが興奮せずにいられるものか。
奇跡なんてものはそう何度も起こらない。
そもそも、拡縮回転機能を有する16Bit専用ハードで作られたゲームが、8Bitのゲーム機でまともに動くわけがない。
でも、でもセガだったら…
Beep!の記事だって、あんなに期待を持たせてくれたのに…
核心に触れずに期待を煽るとは、こういうことか。
大人ってずるい。
大人ってきたない。
大人は嘘をつく。
思えばあの時の経験が、大人は子供を弄んで金を巻き上げる存在なんだ、そしてマスメディアはそれを手助けして一緒に子供をだます存在なんだ、だから簡単に信じちゃいけないんだ、ということを学ばせてくれたのかもしれない。
そんなわけで、世間の連中にとってゲーム機と言えばファミコンなのかもしれないが、おいらのようなひねくれ者にはセガ マークIIIなのである。
ファミコンになくて、セガにあったもの。それは、人生の苦悩とか耐える根性とか、転んでも負けないとか、石橋は叩いて渡るといった格言とか、そんなものだ。
後のBeep!では、手のひらを返したように「アウアーアーアー」などと自ギャグ的にネタにしていた伝説の迷作が、再び我が家で楽しめるかもしれない。
Wiiのバーチャルコンソールに、マスターシステム(セガ マークIII)の参入が発表された。
マリオじゃなくて、アレックスキッド。
とびだせ大作戦じゃなくて、スペースハリアー。
ハイウェイスターじゃなくて、アウトラン。
ドラクエじゃなくて、ファンタシースター。
アルカノイドじゃなくて、ウッディポップ。
ザナックでじゃなくて、アレスタ。
グラディウス&スターフォースじゃなくて、アストロウォリアー。
埋もれた名作は山ほどある。
セガっ子の熱い魂が再び燃え上がる気がしないでもない。
だから、はやくアフターバーナーを移植しろ。
壁に向かってWiiコントローラーを投げつける準備はできてるぞ。
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