路地裏のデジタルラジオ(2)

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そんなわけで、実験番組を受信するためにケータイ片手に神保町をウロウロするおいら。
やっと途切れず視聴できる場所を見つけた。
なんと会社のビルの路地裏の一角が、妙に電波の入りが良かった。
猫が陽だまりであくびしているような、クルマも入れないような細い路地。
よし、ここで実験することにしよう。

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▲受信のベストポジション

そんなわけで、チャンネルをch701 ENERGY701に合わせる。
軽くチェックしたことはあったが、デジタルラジオをちゃんと聴くのはこれが初めてだ。
CD並の音質とはどれほどのものか?期待は膨らむ。

そして、放送されているコンテンツの内容は、

これ、テレビじゃん…



なんか知らんが、女の子2人組と司会による、ランキング番組が放送されていた。
見えるラジオという我々のラジオに対する概念を吹き飛ばすようなサービスに手を染めてきた東京FMとはいえ、

ラジオの未来は映像との融合だ!

などと考えているとは夢にも思わなかった。
恐らく世間一般では、それをテレビと言う。

軽く眩暈を覚えつつ、番組と連動しているデータ放送に目を移す。
今回はファミ通との連動によって、ランキングに応じて無料ゲームコンテンツをダウンロードさせるという目的のようだ。

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PCなどでは、今流れている曲の情報や関連リンクなどをリアルタイムで更新するというサービスが当たり前のようになってきており、その流れをケータイにも導入しようという発想なんだろう。
そのためには頻繁なデータ送信が必要となり、従来のパケット通信では通信料やデータの帯域圧迫などという懸念が存在する。
3セグであれば、放送電波に乗せてデータを一緒に送ることができるため、これらの懸念をすべてクリアできるところに配信メディアとしての可能性があるわけだ。

さっそくリンクを踏んでみると、恐らく数十KBのページを読み込んで説明画面が表示される。
データ読み込みに掛かる時間は10秒程度だった。
映像を受信しながらデータも取るということで多少ロスが発生しているであろうことを差し引いても、レスポンスは決して良くはない。
今回は目的意識があってのアクセスだから我慢できるが、EZwebを気軽にチェックするぐらいのレスポンスがなければ、一般のユーザーがサービスを積極的に使いたいとは思わないんじゃないだろうか。

で、実際にゲームをダウンロードしようとOKを押すと、これまたかなりの時間待たされることになる。

ダウンロード状況は、確認ボタンで都度確認できるのだが、EZwebのようにダウンロード中は他の操作が一切できないということはない。
(受信条件が良ければ)ちゃんと番組も聴こえてくるし、端末の操作も受け付けてくれる。

放送のバックグラウンドで配信という機能性は、今後こうしたサービスを実現する上では必要不可欠ではあるので、速度を除けばその機能性自体は実現できていることになる。

実際にダウンロードしたコンテンツは、ファミ通ゲームchの紹介動画(約5MB)と、くだらないゲーム(約80KB)の2ファイル。
これらをダウンロードするのに、約3分ぐらい掛かった。

ベストな状態で受信できれば、パケット通信と同等のスピードは出せるはずだが、やはり電波の受信状況に影響を受けるように思われる。
同じところに3分間じっとしてるのって、結構大変だと思うぞ。
試しに歩きながら受信ができるかどうか試してみたが、すぐにエラーメッセージが出て受信どころか番組も表示されなくなった。

結局1時間の番組中、受信感度の良い場所を探すのに30分。
あれこれ試してやっと1つのコンテンツをダウンロードすることに成功した。

この実験に付き合ってみてわかったこと。

デジタルラジオは現状では使い物にならない。


ワンセグに比べて放送電波が弱すぎるのがいちばんの原因だろう。
放送にデータを載せるというのは、地上波デジタルにおける番組表などですでに実現されているが、ワンセグなどは移動中でも番組を受信できることがメインなのでデータ通信についてはあまり考慮された規格ではない。
その意味で、3セグであればデジタルラジオだけでなく映像も絡めたデータ連動という番組を作りやすい環境にあることは確かだ。

しかし、それはどこでも受信できるというインフラ面が整っていることが前提となるわけで、東京のど真ん中である神保町で受信できる場所を探してウロウロしなければならないサービスというのは、いくらなんでもお粗末過ぎる。
メディアとしての可能性を感じないわけではないが、やるならもう少し気合を入れてやらないと、モバHOみたいなことになっちゃうぞ、と。

それと、ラジオの未来を語るんだったら、やっぱりラジオの可能性を追求して欲しいと思うところである。

動画配信+データ通信なんて自ら敷居を高くしてどうするのか、と。
 

それにしても、この実験にはどれぐらいのユーザが参加したんだろうか?
BLOGで取り上げてる奴もほとんどいないところを見ると、ヘタすると100人にも満たなかったんじゃないか?
 
 


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