CAR検に見る小沢コージの限界

 
小沢コージというライターがいる。いや、バラエティ自動車評論家と自称しているらしい。
WebCGで『小沢コージの勢いまかせ!』というコーナーを担当している。
タイトルからして彼が担うべき役割というのは、ちょっと軽めのキャラという視点でクルマを語り、主に若者の読者層を取り込むことが目的だということがわかる。
ベストカーにおけるテリー伊藤の役割みたいなもんだ。

事実、小沢コージの書くコラムは、想像通りの軽薄、カッコ良さ重視みたいな感じであり、昔であればこうしたコラムはデート車として何を選んだら良いかというギラギラした連中の支持を集めやすかった。
しかし、その若年層がクルマから離れている。
小沢コージの連載に、興味を示さなくなっている。
そうすると、小沢コージの存在意義ってなんなの?

彼も、なんとか若い連中の興味を惹こうと必死なっているのはよくわかる。
セカンドライフにご熱心な方は大抵、若者向けの情報発信を自負している人が多いからねw

ただ、小沢コージに今の若い連中がクルマに興味を持たせるように立ち回ることは実際できていない。
かつてコラムに食いついてきた連中は、そこそこ自動車に関する知識を得て、次のステップに進んでいる。
つまり、クルマが好きな若者から、単なるクルマ好きにステップアップしており、本来小沢コージが受け持つ読者層ではなくなっている。
しかし、だからといって一度ついたファンを突き放すのもナンセンスだ。
そこで考えたんだろう。若者にクルマに対する興味をもたせつつ、既存のファンもケアできる方法。
「CAR検」によってそれができる、と。

CAR検とは、
自動車文化検定(CAR検)は、すべてのクルマ好きに向けて、もっと自動車を知ろう! と呼びかけます。 ... そして、自動車を仕事にしている人なら、自分のスキルを向上させるのに役立ちます。 CAR検で、もっとクルマを好きになろう!

というコンセプトの元、クルマに対する理解を深めて自動車を文化として語っていこうという名目で行われる検定試験だ。あの胡散臭いロック検定のクルマ版だと思えば、その利権構造も含めて察しが付くとは思うが。

その宣伝キャラとして小沢コージも一役買っている。
試験はこれからなので、実際にどれぐらいの人数が受験するかはよくわからんが、少なくとも自動車に関するコミュニティをざっと舐めてみた限りでは、CAR検に興味を示している若年層は皆無に等しく、自分の知識がどこまで通用するか試してみたいという言わばクルマヲタばかりが集まることが予想される。
もともと検定制度なんていうのはそういう性格のものなので、別にそれが悪いということではない。
“クルマを所有する必要が無い”という価値観が大勢を占めた状況で、興味の無い対象について知識を得たいと思う若年層はいるだろうか?
そう考えると、若年層に対してクルマへの興味を持たせるためにCAR検が役に立つと本気で考えている連中がいたとしたら、それは大きな間違いだ。っていうか、薄々気が付いてはいるんだろう。

つまり、小沢コージが笛を吹けども、若年層は踊らない。
そして若年層にとってクルマはブームにはなりえない。
クルマへの興味のきっかけは、結局のところ目的があってこそだ。
その目的を提示できない限り、若年層を取り込むことはできない。
残念ながら小沢コージにはその重責を果たせるだけの能力は無い。
今のファンを引き連れて、クルマ好きのための自動車評論という道を進むべきだろう。

さてそうすると、クルマを必要と思っていない連中を振り向かせるために、ここらで新たな人材を投入すべき時に来ているんじゃないのかな?
二玄社ももう少し考えないとマズいんじゃないかと思われ。
 

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