▲少し古いですが、FBM2010の様子です
昨日大きなニュースとなった渡辺自動車の民事再生法適用申請のニュースですが、大きく進展があったようです。
まず、大事な点から。
先ほどシトロエン名古屋中央ショウルームに電話で話を聞いたところ、
「営業は通常通り行っており、今後もお客様にご迷惑をお掛けしないように頑張ります。」
とのことでした。
ショウルーム、整備部門とも今まで通りに営業を継続する、ということですね。良かった!
そして今朝のニュースとしてこんな報道がありました。
民事再生法申請の渡辺自動車 神戸の同業者が支援へ 事業・従業員引き継ぎ再建 | 中部経済新聞社
8月31日に民事再生法の適用を申請した老舗輸入車ディーラー、渡辺自動車(本社名古屋市、栗岡豊社長)が、GLIONグループ(ジーライオン、本社神戸市、田畑利彦社長)からスポンサー支援を受ける方向で調整していることが2日分かった。支援を受け、新生・渡辺自動車が、仏「シトロエン」の販売店舗や整備工場などの既存事業、全ての従業員を引き継いで再建したい考えだ。
ということで、神戸のGLIONグループが渡辺自動車の支援に名乗りを上げたそうです。
GLIONグループは、神戸を拠点として大阪、京都、福井、岡山他西日本でグループ75社、BMWを中心にポルシェ、ランボルギーニやマセラティ他高級車ディーラーから国産車まで幅広く事業を展開しています。
渡辺自動車と関連するところで言えばプジョー千里・京都・福井、シトロエン京都・栗東・福井、そしてDS専門店のDS STORE 京都を運営しています。
その意味ではシトロエンブランドの扱いは熟知しているでしょうから、渡辺自動車をグループの子会社化することで、店舗・人員を引き継ぐ形で再建の見通しが立てやすいというのはあるのかもしれません。
まだ話は完全にまとまってはいない中で先の心配をしてもしょうがないのですが、一つだけ気になる点があります。
渡辺自動車が取り組んでいたフレンチブルーミーティングへのグループ参加といった、オーナーとの接点を大切にするという企業姿勢が新体制でも継続できるのか?という点です。
民事再生ということで債務放棄を迫られる金融機関に迷惑をかける以上、コスト削減や販管費の見直しには着手せざるを得ないでしょう。
当然イベント参加といったコスト負担が大きい部分にも見直しの目は向けられるのは止むを得ません。
しかし、当方としてはそういった姿勢こそが渡辺自動車の長い歴史を支えてきた大切な部分であり企業文化であるとも思います。
ですので、GLIONグループ入りしたとしても、可能な限りそういった取り組みを継続していただきたいと思う次第です。
幸か不幸か今年のフレンチブルーミーティングはオンライン開催となりましたので、来年まで検討の時間があります。
ディーラーとオーナーが良い関係を築き、シトロエンに乗ってて良かったと思える体験を提供することこそが顧客のロイヤリティを高めるのです。
そしてそれは、今までPSAJが取り組んでこなかった、ブランドロイヤリティ向上という将来目標にも合致するものだと当方は考えます。
ここで一つ提案したいのが、PSAJは今後ディーラーが顧客のロイヤリティ向上のための施策を行う際に人材・費用面でのバックアップをするといった体制を作ってみてはどうでしょうか。
2017年に仙台で開催されたPeugetot Lion Rally in Tohoku は、当時のPCJと東北プジョーディーラーの共催という形だったようですが、発想はこれに近いものです。
今後自動車を所有するという概念が根底から崩れる世の中を迎えるにあたり、ディーラーのあるべき姿とは何か?
プジョー目黒での取り組みなどを見てきた中で、やはり個人的には付き合いのあるディーラーに行きたくなる理由、機会の創出こそが必要だという結論は揺らぎません。
DM打って、商談して、売っておしまい、という場所だけではないのです。
定期的な点検整備だけでなく、買ったクルマをどう使っているか、そして使い方の提案なんてものも含めた付き合いこそが、今後の可能性を広げるのだと思っています。
そういえば、旧プジョー世田谷でお世話になってた時、九州最南端までプジョーさんで旅をして、そこで買った土産を持ってディーラーに寄り、担当営業マンと旅のバカ話とかしてた時が一番楽しかった気がします。
そんなわけで話は脱線しましたが、再起に向けての動きが進んでいることで安心しました。
渡辺自動車の皆さん、がんばってください。
そしてフレンチブルーミーティングの会場で皆さんの楽しそうな姿をまた拝見できる日を楽しみにしております。
クルマが趣味で良かったと思えるように。
シトロエンに乗ってて良かったと思えるように。
そして、渡辺自動車と付き合ってて良かったと思えるように。
オーナーの皆さんがそう感じてくれるような、そんなディーラーであり続けることを願っております。
この記事へのコメント