国内輸入車市場のリーマンショックとの比較

緩和休題ですが、6月の輸入車登録実績が発表になりまして、これで2020年上半期の実績が確定しました。

2月の自粛要請による経済への本格的な影響から2020年の販売は前年比で大きく減少することとなり、6月末締めの累計は113,485台となり、前年同期比76.4%で推移しています。

逆に言えば、よくこの程度で踏み止まっているとも言えます。

輸入車は生活必需品という性格よりは嗜好品としての性格を持つ部分が大きく、景気動向による影響を受けやすいというのは周知のとおりです。

その最も顕著な例が、2008年に発生したリーマンショックの影響です。

2008年9月に発生したリーマンショックは瞬く間に世界中に影響が及びましたが、日本においても発注をキャンセルするなどパニック的な事態が発生。
結果として2008年は終盤に大きく販売を落とし192,317台、翌年2009年は159,143台とバブル以降過去最低を記録しております。

果たしてコロナ禍による不景気の波が押し寄せつつあるなか、日本の輸入車市場の見通しは…?



個人的にはこれぐらいの覚悟をしておりましたが、とりあえず上半期の推移が出たところで、リーマンショック時の推移と比較してみることにしましょう。

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意外にも、月次の推移は最悪期の2009年はおろか、リーマンショック前の2008年よりも上回る形で推移しています。

まともな商談ができなかった3月から6月までをなんとかこの感じで乗り切ったのは大きいですね。

ボーナス商戦期である6月を単月で見た場合、21,075(67.7%)と低調ではあるものの、自粛要請解除によって客が戻ってきているという話は複数のディーラーで聴くことができています。

今後決定的な経済の悪化が起こらない限り、日本に限って言えば下半期の販売は最悪期ほど酷くはならず、おそらく年間20万台あたりでゴールするのではないかと考えております。

それでも前年比で7割程度にはなってしまうのですが…


さて、過去最悪ほど酷くないとはいえ、売れない以上利益を確保するために販売管理費や広告宣伝費などを抑える動きが出てくる可能性があります。

前者は車種ラインナップの統合や縮小、後者はブランド訴求機会の減少などが想定されます。

輸入車うぉっちゃーとしては各ブランドがどのようにプロモーションを仕掛けてくるのかというのが最大の興味ポイントなので、できれば後半の落ち込みを防ぐべくむしろ積極的にプロモーションして欲しいと思う次第です。

第二波(正確には第三波)の感染爆発の懸念が見え隠れする昨今ですが、なんとか抑え込むことで景気への影響を最低限にできるよう、政治に関わる方に切に願うものであります。


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