2019年の輸入車市場、ついにピークアウト(1)

 
更新が滞っててもやっぱりこれだけは止めてはならいと当方の内なる声が訴えかけます。

ってことで当BLOGでは毎年恒例となっている輸入車の年間販売実績調査ですが、JAIAから2019年の実績が発表になりましたのでその中身を見ていくことにいたしましょう。

2019年の実績を一言で表現するならば、

“Peaked”

であります。


昨年のエントリーの締めで2019年をこんな風に予想していました。
シェアリングエコノミーの台頭で自動車を売るというビジネスモデルのピークアウトが世界的な動きを見せる中で、結果的に台数がついてくるという可能性はありますが、当方の2019年の予測は前年比微減と見ております。
2019年の輸入車(=日本メーカーの海外生産を除く海外メーカーの自動車)登録実績は298,378台と、前年の308,389台から10,011台減少前年比96.8%となり再び30万台を割り込みました。

微減という予測がほぼ的中した形となります。

過去の推移を見ると1996年の324,973台が過去最高だったわけですが、リーマンショック以降の市場拡大ペースはそれに迫る勢いでありました。

しかし2018年こそ前年比微増であったものの2019年は1万台も減少しています。

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国産車も前年割れの状況であり、それを伝えるニュースではこのような表現が使われておりました。
新車販売3年ぶりに前年割れ 相次いだ台風が影響(NHK NEWS WEB)
業界団体は去年10月の台風19号など、台風が相次いだことで、販売店を訪れる人の数が全国的に減り、その後も被害を受けた地域を中心に販売が振るわなかったとしています。

一方、去年10月の消費税率引き上げについては「販売に影響した可能性はあるが、今月の初売りを前にした買い控えなど、複合的な要因が考えられ、引き続き分析する必要がある」と話しています。
まぁ、その、アレですが…
確かに台風の影響もゼロとは言いませんけど、どう考えても消費税じゃないですかね?

ちなみに輸入車販売に関しては必ずしも在庫が潤沢にあるわけでもなく、本国へ新規にオーダーすると納車(登録)まで2~6ヶ月ぐらいのタイムラグが発生します。

言うなれば、消費増税前にオーダーしたものが順次納車されていることにもなるわけで、その意味で消費税の影響が2019年の実績にどれほど影響を与えたかをこの時点で断じるのは早計であり、2020年の推移を注意深くうぉちする必要があります。

とはいえ、前年割れの分析はある程度可能ですので、次回のエントリーではそれを見ていくことにしましょう。


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