輸入車市場が好調という話はここ数年でずいぶん知られるようになりました。
その原動力となるのはメルセデスを始めとしたドイツ車の勢いによるものでしたが、そんな中で第二勢力とも言えるイタフラ勢も存在感を発揮しているなんて話は昨年のBLOGでもお話してた次第です。
ところが一転して2019年度はトップのドイツ勢が揃って前年割れを続けております。
大きな要因として破竹の勢いで数字を伸ばしてきたメルセデスの息切れと、VW&Audiがある意味日本市場に見切りを付けたことが挙げられます。
報道にもあった通り、乾式7足DSGが17.6万台におよぶ大規模リコールを起こすなど、今まで散々オーナーが不満を訴えていた問題にようやくメスが入りました。
なぜ今頃?という疑問の声が方々で上がっておりますが、ある意味国交省との手打ちがあったんだろうなぁというタイミングであります。
来年にはフルモデルチェンジするゴルフにディーゼル仕様の投入が発表されましたが、販売開始は増税後ということでそれほど熱心に売る姿勢も見られないところから、日本市場に関しては適当に距離を置きつつ売れる分だけ売っていこう、みたいなマインドになりつつあるんでしょうね。
(やる気がないわけじゃありません。念のため。)
(やる気がないわけじゃありません。念のため。)
辛うじてBMWが8月末締めで前年比プラスに転じましたが、市場全体で見た場合2018年がピークアウトだったんだな、という事態になりそうであります。
さて、そんな不振のドイツ勢を尻目に、イタフラ勢の絶好調は相変わらず続いております。
各社の細かい数字はここでは割愛しますが、とにかくプジョーさんが好調です。
昨年は前半こそいいペースだったものの後半に失速して、残念ながら2006年以来となる年間販売1万台を達成することができませんでした。
プジョーさんは年販1万台の夢を見るか?
https://kaisendon.seesaa.net/article/460350145.html
https://kaisendon.seesaa.net/article/460350145.html
ちなみにこちらがプジョーさんの2001年以降の年間販売台数の推移です。
| 年間販売台数 | |
| 2001 | 12,295 |
| 2002 | 15,162 |
| 2003 | 15,330 |
| 2004 | 12,693 |
| 2005 | 10,354 |
| 2006 | 10,283 |
| 2007 | 8,284 |
| 2008 | 6,171 |
| 2009 | 4,365 |
| 2010 | 6,021 |
| 2011 | 6,137 |
| 2012 | 5,649 |
| 2013 | 5,970 |
| 2014 | 5,710 |
| 2015 | 5,906 |
| 2016 | 7,403 |
| 2017 | 8,242 |
| 2018 | 9,881 |
| 2019(8月末時点) | 7,131 |
206や307の大ヒットで2003年に15,330台を記録してから減少を続け、リーマンショックを乗り越えたと思ったらPSA本体の経営危機。
混迷の時代から208、308で復活の狼煙を上げて再び右肩上がりの成長路線に「Back to Race」したわけです。
ってことで、昨年は惜しくも1万台に届かなかったことのリベンジということでもないんでしょうが、今年はSUVラインナップの商品力強化が功を奏して毎月前年同月を上回る数字を上げています。
▲クリックで拡大
2001年から各月の推移をグラフにしてあります。
赤く太い線が2019年なのですが、2018年に比べてもかなり良い感じに伸びております。
2018年の販売台数が9,881台でしたから、今年は前年比+1.3%のペースで推移すれば1万台の大台に達成できまる計算になります。
8月末現在でプジョーさんの実績は7,131台と前年比+7.2%と大幅なマージンを乗せて推移していますので、よほどのことが無い限り1万台達成の目途が立ってきたと言えるでしょう。
…1万台を超えたら国から何か賞がもらえたりするわけではありません。
ただ、販売台数が4ケタか5ケタかの違いは、宣伝文句やブランディングの箔付として大きな差が出てくるものです。
フランス本国へのアピールとしても、「前年比+119台」という数字より「5ケタ到達」の重みの方が強いでしょう。
かつてのボルボがそうであったように、年間1万台を超えてからのすべてがうまく回っていく感じを、プジョーも追随できる可能性が見えてきます。
そんなわけでプジョーさん1万台に向けてのポジティブ要因としては、プジョーブランドの知名度向上と特別仕様車の投入があります。
今まであまり大々的なテレビCMを打たなかったプジョーさんですが、3008のCMを割と多く出稿しているようで、目にする機会が増えました。
これは従来ではリーチ出来なかった新たな顧客層を獲得しにいくフェーズに入ったと言えます。
(既存客を刈りつくしたとも言える)
「ドイツ車とは違った選択肢を…」
という感じで知名度の向上により消費者の視界にプジョー車が入るようになったというのは、今までの状況からすればかなり大きな進歩となりました。
多くの台数を期待するのは難しいですが、昨年は戦力外でしたが今年は新型になって戦力に加わった508シリーズもあります。
ネガティブ要因としては、量販車種として台数を稼いでいたBセグメントの208がモデル末期となり販売貢献度が低くなっています。
逆に言えばこれぐらいで、昨今のわかりやすい(≒カッコイイ)デザイン路線がモデルの古さを感じさせないこともあり、2008なども堅調に数字を伸ばしております。
先日エアバッグ警告灯の対策でディーラーを訪れた際にも2008の納車や商談が活発に行われていましたのでまだまだ販売は伸ばせそうな感じです。
そんなわけで今年こそプジョーさんの中の人たちも年間1万台というライン達成を意識しているはずですので、あと残り4ヶ月は大盤振る舞いな条件が出るかもしれませんね。
連発する特別仕様車のあとは0%金利キャンペーンの可能性もあります。
1万台達成したら何かオーナー向けに還元策でも考えて下さいよ。
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