DS STORE、念願の青山エリアにオープン

プジョー・シトロエン・ジャポン(PCJ)としては念願の、イケてる東京エリアにDS Automobilesの専門店がオープンしました。

…って、プレス向けイベントとかやらなかったんですかね?あまりニュースになってませんが。

DSが専門店をオープンするという話はずいぶん前から出ていましたが、何故か国内第一号店舗が

“パリから最も遠いDS専売店”

という謎のキャッチコピーとともに開店した『DS STORE 滋賀』であり、妙な空気感で我々を困惑させてくれました。

もちろん東京エリアにもそれっぽい店はありました。

DS STOREでもDS SALONでもない謎の存在、

『DS URBAN TOKYO』

という名称が与えられたこの店舗は、晴海にあるシトロエン中央の中に併設された、言うなれば“DS展示コーナー”のようなものでした。

従来のシトロエン店舗での併売と異なっている点は、DSのコーナーだけは立派な絨毯が敷かれ、クルマの展示もシトロエン車より少しだけ持ち上げた展示をするなど格上であることが演出されていました。

とはいえ所詮はシトロエンの店の一角のスペースであり、場所も晴海ということもあってDSというブランドをアピールするには力量不足であった感は否めません。

ラグジュアリーブランドである以上、その情報発信拠点として東京に旗艦店を開設するというのはブランド戦略として最優先で取り組むべき課題です。

もちろんPCJとしてもその方針で色々と検討を重ねてはいましたが、ご存知の通り東京の、しかもラグジュアリーブランドに相応しいエリアの地価は異様に高いわけです。

言わずと知れた表参道を含めた青山界隈のことですが。

渋谷から青山通りを走っていると、ラグジュアリー銀座とも言うべき高級車の店舗が点在しています。

アルファロメオ、ポルシェ、ボルボ、BMW、レクサス、テスラ、アストンマーティン、ALPINA、マクラーレン…
コーンズによるフェラーリ、ランボルギーニ、ベントレーのショウルームがあったりホンダの本社があったりもしますね。

かつてはこの一角にシトロエンの日本法人があったのですが、今はもう昔の話になってしまいましたね。

規模は様々ですが、このエリアに店舗を構えることがラグジュアリーブランドにとってどれだけ重要かがわかりますね。

昨今では湾岸エリアの客層向けに銀座界隈にブランド拠点を設けるところもありますが、世界的に見て日本のトレンド発信拠点は青山エリアであることは疑いようもありません。

そんなわけで、DSをラグジュアリーブランドとしてアピールするためには、このエリアで店舗を構えることはとても大切なわけです。

ラグジュアリーブランドとはいえ採算性は無視できず、物件探しは難航を極めたようで、このエリアに店を出したいという話を聞いてからもう何年も経ちますが、ようやくこうしてオープンに漕ぎつけたわけですから関係者の皆さんの感慨は一入でありましょう。

で、場所は何処にあるかというと…?



A-FLAG美術館通り、ブルーノート東京 のところです。

以前はJIL SANDER のあった場所ですね。
(JIL SANDERは表参道に移転)

IMG_7934.JPG

見よ、この輝くDSのエンブレムを。

IMG_7933.JPG

…撮影した写真だとイマイチなのでプレスリリースの画像を拝借しますが、店内のレイアウトはこんな感じです。

DSstore_181115_002.jpg

DS7 CROSSBACKが2台とDS3が1台。

あれ?DS4とDS5は…?

なんてことを口に出してはいけません。
あれはもう、なかったことになっているのですから。

ラグジュアリーブランドのショウルームとして展示台数が3台ってのはどうなのか?というと、元々売れる車種が新型DS7 CROSSBACKとDS3ぐらいしかないわけで、ちょうどいいわけです。

CORNESがやってるフェラーリの店『コーンズ 青山アトリエ』の展示は1台だし、昨年秋にオープンしたボルボの情報発信拠点『ボルボスタジオ青山』の展示は2台です。

そこは問題ではありません。

店内は他に昨今流行のVRショウルームとも言うべきスペースがあって、VRゴーグル被ってオプションやカラーを変えて360度どこからでも見ることができる、みたいなのが備わっています。

店内は『サヴォアフェール(匠の技)』を用いた装飾が施されているといいますが、狭いスペースをよく活用していると思う反面、非常にオーソドックスな作りで、ボルボスタジオのように何かイベントを開催するような作りではありませんでした。

この辺り、少し残念ではありますね。


青山通りには面しておらず、どちらかといえば高級ファッションの店舗に囲まれている立地であるため、一般のクルマ好きよりはハイファッションを好む層を取り込みたいという思惑が透けて見えます。

果たしてこの旗艦店がDSというブランドの確立にどういった形で貢献するのか、今後も生暖かくうぉちしていこうかと思っております。


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