父親として子供に何を体験させるべきか?

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今年の嫁の実家への帰省はいろんな企画を考えた。

義妹夫婦にも二人の娘がいて、上が小学4年生になるというのにアウトドアの経験が一切無いという話を聞いた。

義父はかつて山岳部に所属していた超アクティブ人間ではあるのだが、幼少期の嫁と義妹はその父に連れられてかなりエクストリームなアウトドア経験をしたことが逆にトラウマになっていて、自分の子供にそうした経験をさせることを極端に嫌がっているようであった。

また、姪っ子が毎年この時期にピアノのコンクールがあるためその練習に夢中でそれ以外のことが手につかないという事情も加わった。


■父親として子供に何を体験させるべきか?
義弟と「父親として子供に何を経験させるべきか?」みたいなことを昨年から話し合っていた。

そして出した結論が“非日常的な体験をさせてあげること”というものだった。

特に夏という季節においては、やはりアウトドア体験は必須であろう、と。

昨年はどこか近場のオートキャンプ場でロッジの予約を取ってグランピングみたいなことが出来ないか?と模索したが諸々の調整がつかず断念。

※グランピング=必要な装備や施設が予め揃っており快適なキャンプ体験の出来る最近流行のアウトドアスタイル


父親の趣味の世界を理解してもらいたいという気持ちはあるが、義父のように押し付けるような形になってはいけない。

今年は昨年の反省を踏まえて、手軽なところでアウトドア体験することを企画してみた。

 ①実家の庭でBBQ
 ②その流れでホームパーティ
 ③庭にテントを張ってキャンプ体験

①のBBQについては義父が最も得意とするところであり、過去に何回か実施したことがあったが、今回はそれを拡張して②ホームパーティの形式にすることとした。

それが終わった後に花火をやって、③テントでカードゲームをやってから就寝というプランだ。

テントの中でカードゲームをやるのは、中で何か楽しいことがあればテントの中に入ってくるモチベーションになるであろう、と。
要するに、テントに誘い込むエサである。


子供たちに非日常的かつ楽しい体験を提供するというコンセプトであることを、実施前日に嫁&義妹に熱心に説明し協力を取りつけることに成功した。

実はこの協力を取りつける事が一番難易度が高いんじゃないかと義弟と心配していたが、いざ話してみたらノリノリだったのは少々意外だった。

ただし、テントでは寝ないとのこと。

これは余計な口を出されずに済むため、当方と義弟にとっては好都合だ。


■設営開始
義弟がタープテント&椅子、当方が4人用テントやLEDランタンなど細かい装備をそれぞれ持ち込んで設営。

最初は手伝わないと宣言していた義父も、いつの間にやら炭火で鮎を焼き始めた。

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体験を重視するというコンセプトなので、子供達も交えて庭でカレーライスを作ることに。

米だけは炊飯器で炊いたものの、野菜を切ってアウトドア用コンロで炒めてルーを入れて煮込むプロセスを代わる代わる担当する。

そもそもカレーライスなんてものはどんだけ下手でもそれなりの味になる。

しかもアウトドアで作ったものが美味くないわけがない。

大人は酒を煽りながら、子供達は楽しそうにカレーライスや焼きたての鮎や庭で取れたスイカやらを平らげる。

一通り食べ終わったところで当方が自宅から持ち込んだシンセサイザーをセッティング。

10年ぶりぐらいに火を入れるKAWAIのK5000Wである。操作の仕方忘れてる…

姪っ子にピアノ発表会の曲を演奏してもらったり下の姪っ子に即興でなんだかわからない曲を弾かせたりなんだかよくわからない盛り上がりを見せる。

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20:00庭で花火タイム。

それぞれ風呂に入って着替えた後、テント組みと自宅就寝組に別れる。

義弟と姪っ子(小4)、娘さんと当方がテントに入る。

娘さん、早々に眠気で就寝。

姪っ子と漢字を組み合わせて熟語を作るカードゲームで盛り上がる。

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これ、漢字を覚えてきた小学生と遊ぶのに超盛り上がるのでオススメ。

23時を過ぎ、テントの中が暑くなってきたので外に出て星を眺める。

昼間は曇りだったが夜になって奇跡的に晴れた。

恒星、流れ星、夏の大三角形を探しながら

「2600光年離れたデネブの光を今眺めているということは、2600年前の過去を見ているのと同じことなんだよ。」

といった宇宙の神秘について姪っ子に説明する自分の姿に妙な充実感を感じていた。

これこそ、自分がなりたかった父親の姿であり、そして数年後に娘さんが姪っ子と同じぐらいの年齢になったら体験させてあげようという良いシミュレーションになった。

0時を過ぎたのでテントに戻って寝ることにした。

姪っ子が興奮冷めやらぬようで何かと話したがっている。


いい加減に寝なさい。


寝静まった頃、強風でタープテントが「ザッ、ザッ、ザッ」と音を立てる。

さながら砂利を踏みしめて歩く音に聞こえて姪っ子と同時に飛び起きる。

恐る恐るランタンを持って外を確認する…なんて狙ってもいないハプニングまで起こるオマケつき。


ずっと寝ていた娘さんが夜中にムクっと起きて「おうち入る~」というので慌てて嫁たちが寝ている部屋へと運び入れる。

ここで怖いという感情を抱かせてしまっては今回の計画は失敗だからだ。

幸いにして嫁の隣に寝かせたらまたすぐに寝息を立て始めたのでテントに戻って就寝。

テントの下にマットをちゃんと敷かなかったので寝心地は快適とは言えず、5時には目が開いて外で身体をストレッチする。

姪っ子も起きて来たので明るくなリ始めた空を眺めていると、虹が出ている。

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このシチュエーション、あまりに出来過ぎだwww

「最後までキャンプできたご褒美だよ」

なんて話すと姪っ子も喜んでいた。

次は冬に星空を見に行こう、なんて約束をして今回の企画は終了したのであった。

行きと同様、プジョーさんにおよそ帰省とは関係なさそうな道具をたくさん詰め込んで帰路に着いたのでありました。


今回用意した装備(一部)
 ・4人用テント
 ・タープテント
 ・アウトドアチェア9脚
 ・折りたたみテーブル(大)
 ・折りたたみテーブル(小)
 ・アウトドアコンロ
 ・LEDランタンx5(暗くて怖がらないよう各所に配置)
 ・Blutoothスピーカー(スマホから音楽再生用)
 ・シンセサイザー&スピーカー(姪っ子の演奏用)
 ・花火
 ・熟語トランプ
 ・蚊取り線香




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