毎月第2週から20日過ぎぐらいまでが激烈に忙しく、最終週あたりに少し余裕ができるといった感じのサイクルでお仕事をしております。
BLOGの更新が月末と月初に集中するのはそのためです。
で、月末に向けて少し余裕が出来たのでネットうぉっちなどをしていると、何やらBMWが妙な実験をしている、なんて記事が出てました。
BMW では将来の車開発の一環として、仮想現実(バーチャル・リアリティー:以下VR)を利用した、将来の『人間とクルマとロボット』の協業に向けた人間工学的な実験・研究を進めています。東京・丸の内のBMW Group Terrace(千代田区)で開催される『BMW VISIONARY LAB』(BMW・ビジョナリー・ラボ)では、ドイツBMW本社研究者と、日本人がロボットに対してどの様な感受性を持っているかの調査・実験を行ないます。実験参加者にはBMW GROUP TERRACE - DEAN & DELUCA CAFE - で使える1000円分のクーポンと、素敵なプレゼントを差し上げますので是非お越し下さい!
1日10人の限定で10日間ほど実施するそうです。
これを読んだだけではどんな内容なのかさっぱりわかりませんが、少なくともBMWというメーカーが今後のクルマ作りの中でロボットをどう活用していこうとしているのか?そんなヒントが得られるのではないかと思って軽い気持ちで応募してみました。
で、平日ではありますが、本日その実験体となるべく会社をサボって権利行使して朝から東京駅来たわけです。
ビバ!裁量労働制。
■実験準備
ドイツ本国からやってきた若手のエンジニア2名がシステムの操作を行い、日本人女性スタッフがガイド役でいろいろと説明をしてくれました。
ドイツ本国からやってきた若手のエンジニア2名がシステムの操作を行い、日本人女性スタッフがガイド役でいろいろと説明をしてくれました。
まず最初に実験趣旨の説明を受けて、書類にサイン。
体験中の映像、音声なんかを収録するよ、なんて話ですがまぁVRゴーグル被ってるのでどうにでもしてくださいって感じです。
次にロボットに対する意識調査みたいなアンケートに回答しました。
最先端技術への興味やロボットが社会に進出してくることについての心理的な傾向(歓迎or拒絶)みたいなことを聞かれました。
そしていよいよ実験に移ります。
なぜか店の外に向かって座らされる時点で見世物感がすごいです。
でもVRゴーグル被ってるので気になりません。
ちなみにVRゴーグルとコントローラーはHTC Viveでした。
■実験開始
で、BMWがVRで『人間とクルマとロボットの協業』に向けて人間工学的な実験・研究をするってなれば、当然クルマを模した映像空間の中で何かすげー体験をすると思うじゃないですか?
で、BMWがVRで『人間とクルマとロボットの協業』に向けて人間工学的な実験・研究をするってなれば、当然クルマを模した映像空間の中で何かすげー体験をすると思うじゃないですか?
実際はまったくそうではありませんでした。
お部屋の中にロボット…というより自動車生産ラインでよく見るロボットアームに顔が付いたものがCGとして出てきて、健気にブロックを手元に運んできてくれます。
それをこちらが手に取って、手元の台に積み上げるというのを繰り返します。
拙いコラ画像ですまぬ。
だいたいこんな感じだったのよ。
全部で6パターンの実験を行いますが、それぞれ微妙に動きが異なります。
最も異なったのがロボットの目線、です。
▲イメージ映像 2(目線はこちらを向いてない)
▲イメージ映像 3(そもそも目がない)
この目線の違い3パターンと、ロボットアームに付いている顔のデザイン違いの計6パターンでどれだけ親近感を覚えるか、またどれだけ支配している感じがするかを繰り返しテストする、というものでした。
実験が終わって感じたことは、人間は、相手との意思疎通を図るのに目を使っているということでした。
これは人であろうがロボットであろうが変わりません。
個人的に一番親近感を覚え、ロボットが自然な動作をしていると感じたのがイメージ映像 1のものでした。
ブロックを持ってきて、こちらに目線を寄越すことで人間側の反応を促していることを感じます。
それに対してイメージ映像 2は作業が終わってもこちらを向かないので、まだ何かやることがあるのでは?と感じました。
(機械的な感じがして意思疎通が図れていない印象を受けます)
イメージ映像 3に至ってはもはや工業用ロボットを眺めているという感じで、与えた命令を実行しているか否か?という点にしか興味が行きませんでした。
特に日本人においてはロボットという存在はかなり特殊なイメージを抱いているので、意思疎通をしっかり図れるものに親近感を覚えるんじゃないかと思います。
同じ内容のテストを世界各国で行っているということですので、この結果が世界的にどういう傾向なのかというのは非常に興味深いところであります。
(つづく)
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