試乗記事が読まれない原因ってなんだろね?


まだ若々しかったイチローが

「変わらなきゃ。」

と訴えた日産のCMは1995年でしたね。


ってことで、激変の世の中にあって出版業界もまさに「変わらなきゃ。」と自らを奮い立たせて様々な取り組みを行っております。

当方は電子出版に携わっている関係でそうした動きをうぉちする立場にありますが、現場の危機意識は相当高く、それ故にどう変わっていくべきかの模索はあらゆる方面に向かっております。

さて、そんなお仕事の話とは置いといて、先日ベストカーが「ベストカーClub」なる有料サロンを展開するといったお話を書きました。

ベストカーが有料サロンを開始


自動車雑誌が今後生き延びていくために必要なことはなんだろうか?
その答えの一つがこうした取り組みなのでありましょう。


そんなわけで自動車雑誌の中で変革の意志を明確にして動き始めているベストカーですが、こういった記事を出して物議を醸しています。


もう試乗記は読まれない時代に!? 自動車雑誌の生命線は今後どうなる?


読み手をゾワっとさせる記事で話題を集めようという辺りがいかにも週刊誌的ノリではありますが、危機意識をどの程度持っているのかというのは参考になります。

ってことで、ここではベストカーで記事を執筆することの多い鈴木直也、国沢光宏、清水草一、渡辺陽一郎の四氏のコメントという体裁になっております。

各氏が指摘するように21世紀に入って致命的な欠点を持つ車がほとんどなくなった事、読み手が走行性能より居住性といったユーティリティを重視するようになったという要因を上げてはいます。

提灯記事が増えたという自省の言葉も出てきてたり、誌面の都合で短く記事をまとめる苦労なども語っておられますが、結局のところどれも読んで面白くないという点においては共通であると言えましょう。


そういえば渡辺氏は

記事の執筆で最も重要なのは、読者諸兄の不利益になる事柄を正確かつ迅速に伝えて、ケガや損をさせないことだ。従って新車試乗記でも、欠点の指摘が最優先される。

と仰ってます.

別媒体ですが下記のエントリーで渡辺氏の試乗記事の写真を引用させていただきましたが、タッチ画面の操作で運転中に視線を大きく外さなければならない点について特に指摘はされておられませんでしたが、あれは欠点ではないという認識なんでしょうかね?一度お聞きしてみたいものです。

新型3008はプジョーの集大成のようなクルマだった(2)



で、試乗記事について思ったことのツイートを以下にまとめておきます。


ベストカーの記事では締めに“編集側がどういったオーダーを出すかが大切”と主張していますが、それは当然のこととして、自動車メーカーもメディアにより魅力的な試乗記事を書いてもらうにはどうしたらいいかという点についてもう少し腹くくってみる必要があるんじゃないかと思う次第です。

実はメーカー広報が一番自分たちの車の魅力を理解してないんじゃないの?みたいな事例を耳にするたびにそんなことを考えましたとさ。



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