プロダクトはとても良くなった。
あとは売り方じゃないでしょうか。
3月にデビューエディションが発売されあっという間に完売状態になってしまった新型3008ですが、8月のディーゼル仕様の追加発売を前に東京ミッドタウンの展示スペースをGW期間中ずっと借り切って新型3008の展示&試乗イベントを開催していましたのでちょっと覗いてきました。
7年前とは異なり今回は新型3008の展示車が2台、試乗用に2台が用意されるという展示としては非常にシンプルなものでありました。
その代わりプジョーさんが前面に押し出してアピールしたいのが、“新型3008というクルマ”と“第2世代となるi-Cockpitがもたらす新しい体験”に特化している印象を受けました。
プジョーというブランドを認知してもらうのは大切なのですが、まずは新型3008を広く知ってもらおう、みたいな感じですかね。
i-Cockpitがどう魅力的なのか?というのは初日のプレス向け発表会においてサイエンス作家の竹内薫氏が語っていることに象徴されているかと思います。
プジョー、新型SUV「3008」の魅力を体感する「NEW SUV PEUGEOT 3008 AMPLIFIED EXPERIENCE in TOKYO MIDTOWN」
っていうかCarWatchさん、力の入った記事書かれますね。
車内の香すらカスタマイズできるi-Cockpitの粋な感じというのは12月の発表会で説明を受けたときに「これは・・・来たな」という感想を持ちましたが、その機能以前に新型3008のi-Cockpitで賞賛すべき点に「理想的なモニタポジション」と「物理スイッチをショートカットとして配した」ことにより高度化するインフォテインメント操作を少ない危険度で実現した点にあると思っております。
これは別のエントリーとしてまとめることにします。
(実は昨年末から書き始めてまだ完成していない・・・)
ただし。
展示車として持ち込まれているのが『3008 GT Line DEBUT EDITION』でありまして、こちらはそもそも180台限定のモデルであり、下位グレードの『同 Allure DEBUT EDITION』80台と合計して初回の国内向けデリバリーは260台しかありませんでした。
一部ディーラーで試乗車として用意されている以外はほぼ完売状態であり、会場で「これいいな、今すぐ欲しい!」となっても入手することができない状態であります。
加えて通常のカタログモデルとなる3008 Allureのデリバリーは晩夏から初秋あたりになるらしく、8月に追加導入される『3008 GT BlueHDi』まで実質的に売るものがないという状況です。
昨年末より実施されていた全国キャラバンの様子からプジョーさんの中の人もかなり手応えを感じていたようではありますが、とにかく需要に対して供給するブツが無い。
ハッキリした理由は不明ですが欧州でも販売が好調なこともあって割り当てが少なかったりディーゼルを本命としてガソリン車の需要を見誤ったのかもしれませんね。
とにかくその状況で今まで興味の無かった一般の潜在顧客を獲得する大規模なイベントを実施するというのは当方が見てきたいろんな事例の中でもかなりエクストリームな機会損失に見えてなりません。
プレミアムブランドのクルマはオーダーしても入手までに数ヶ月を要するなんてのはよくある話ではありますが、プジョーさん全体として新しい客層を開拓していくのであれば、やはり立ち上げ時は潤沢な供給が欠かせないのではないかと思うわけです。
新型3008の本命として控える3008 GT BlueHDiに関してはこうしたことの無いように十分な数が用意されることを期待したいところであります。
GW初日に多くの家族連れが興味深そうに眺め、また子供が展示されている新型3008をバックに写真を撮っている姿を見かけると、このクルマが「カッコイイ」という属性で受け入れられているんだな、ブースを見ていて感じましたとさ。
ところで。
そんなわけでなんとなしにブースの中で対応しているPCJの方にお話を聞いていたところ、
「お前、海鮮丼太郎か?(意訳)」
などと声を掛けられ死ぬほどビビりました。
PCJのマーケティングを担当されているジャンミシェル・オモンさんでした。
別に素性を隠しているつもりは無いんですがあんまし積極的にアピールすることもしてなかったので「な、なんでバレてんの・・・?」とか思ったわけですが、カラクリとしてはこうでした。
昨年4月に当時PCJのPRマネージャーだった英氏と偶然に第三種接近遭遇を果たしておりましたが、その時に英氏と一緒に撮った写真をPCJの中の人が覚えておられたそうで、見事発覚となってしまいました。
当BLOGもよくご覧になっていただいているそうで、ちょうどこのエントリーにコメントを着けていただいているタイミングで当方が何も知らずに訪れていた、というオチでありました。
ちなみに英氏は昨年9月にPCJを退社されてFCAJ(フィアット&クライスラージャパン)に移られたそうです。
で、せっかくの機会でありましたのでいろいろとお話をお聞きしましたが、それはまた改めてエントリーに書こうかと思います。
ってことで5月2日までは試乗車も用意されており、後半は展示場所を変えての通しイベントとなりますので、興味のある方は特にi-Cockpit周りを説明を受けながら実際に触れてみることをオススメします。
この記事へのコメント
なすこぐま
さすが有名人ですね。
3008GTもサプライヤーの紆余曲折はあったものの、木目でなくアルカンターラ・ダッシュボード仕様という日本仕様は豪華?なモノになってしまいましたね。
私の方は、まだまだ進展がありませんが、果たしてどうなるでしょうか?
今年中にはプジョー・オーナーになりたいですが、DS7crossbackも日本導入するとなると、お導きはどうなるか?楽しみです。