俺的現地時間で2016年12月41日です。
CES(Consumer Electronics Show)といえばかつてはPCを始めとした最新家電と技術の展示会という趣だったが、今はもうPCの話題はほとんどなく、スマートフォンですらメインストリームで語られることはなくなった。
その代わりに台頭してきているのがAIやVRといった技術なわけだが、これらはまさにパーソナルコンピューターの勃興期を彷彿とさせており、フィールドが変わっても人の熱狂というのは続くのだなぁ、という想いを強くする。
またもう一つ大きな流れとして、自動運転やインフォテインメント、そして電化技術を用いたパワートレインのアピールを目的として自動車メーカーの出展が激増している。
今までもサプライヤー単位で技術展示を行う事はあったが、自動車メーカー自らがその将来像を提示するために出展する動きになっているのはいよいよこちらの方面が自動車にとって重要なフィールドになったことの裏付けであるとも言える。
特に自動運転や先進安全装備などはモーターショーではなくCESのような技術展示のショーの方がより具体的な情報が得られるようになりつつあるので、単にデザインやスペックでブヒブヒ言ってる時代は終わった感もある。
もちろん日本のメーカーもCESに出展していたりするわけだがまったくノーマークだったホンダから驚きの発表があった。
動画を見てもらえば一目瞭然だが、2輪という不安定な乗り物をここまで制御できるようになったとは正直言って驚いた。
単純に2輪の乗り物を自動で走らせる技術はラジコンでも実現できているわけだが、支点の無い状態で制止、ゆっくり移動なんてことがどれだけ高度な制御技術が必要か。
それを考えるとまさに驚き以外の言葉が出てこない。
ホンダといえばASIMOやその延長の制御技術でU3-Xなど先進的な研究開発を行ってきたが、昨今はその先進性をどうアピールするかうまく方針が打ち出せていなかったように思う。
クルマ部門の不振と相まってホンダに元気がないとネガティブに捉えられることの一因であったとも言える。
今回の「Honda Riding Assist」は、多くの人々を驚かせ、そして何より久々に(世界中の)ホンダファンが「ホンダすげぇ!」と声を荒げたぐらいの衝撃だった。
自動車ではなく、ホンダの原点とも言える2輪でこの技術を効果的に見せたこともまた、ファンのハートを熱くさせる要因だったように思う。
今回の技術はCESにおいて3つの賞を受賞するなど大ウケだったことがわかる。
・・・。
冷静に考えて、この技術が搭載されたバイクが何の役に立つのか?
今それを想像すると立ちコケを防いでくれるとか限定的なアイディアしか出てこない。
もちろんホンダはこれが完成形として売れる商品になるとは考えていないだろう。
制御技術のわかりやすいプロモーションとしてお披露目したわけだが、この先に広がる(2輪に限らない)新たな乗り物の可能性を妄想するには十分な材料を提示してくれた気がする。
これに触発されていろんなアイディアが各方面から出てくるだろう。
それは技術的なものに限らずソフト的なロボットの人との未来像まで踏み込んだものになるかもしれない。
ホンダはそうしたアイディアを広く採り入れて、ホンダならではの魅力的な乗り物と社会の在り方といったところにまで踏み込んだ製品化を期待したい。
いやホント、すごい技術だと思うし見せ方もいいし、久々にホンダすげぇ!って思いましたよ。
ついでと言っては何ですが、現在南米で開催されているダカールラリー2017においてホンダの2輪ワークスチームが頑張っています。
こちらも応援してあげてくださいね。
ってことでホンダの復活は2輪から!
ホーネット250乗りとしてはホンダのバイクが元気になってくれることを期待しております。
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