あらゆるものが愛おしくなる『この世界の片隅に』という映画

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[補足]
作品と関係ないところで噴き上がっている件については興味が無いので知らんがな、というところなんですが、下記ツイートで言及した“民放のテレビ局はある事情でこの作品の宣伝や紹介ができない。”という話においてはこういった指摘もありましたのであわせてご紹介しておきます。

能年玲奈「のん」騒動にアニメ作品「この世界の片隅に」が引っ張られている件|やまもといちろうコラム

今年の邦画はいったいどうしてしまったというのでしょうか。

『シン・ゴジラ』、『君の名は。』そして今年最後にして最高傑作とも言える『この世界の片隅に』と、これだけで今までの人生において積り積もった邦画に対する怨念がすべて浄化されてしまった感じです。
今だったら『実写版 進撃の巨人』ですら許せてしまいます。

この作品の特殊性は主人公すずさんの日常の中にだんだんと影を落としてくる戦争体験の描写がハンパなくリアルであること。
アニメーションであるにもかかわらず、自分の目の前で空襲に襲われているような恐怖と痛みを感じてしまうこと。
そしてこの120分という映画体験が体感的にあっという間に感じられること。



当方はあまさんとかいうドラマを観ていなかったのですずさんの声を演じている能年玲奈さんという女優のポテンシャルはよくわかりません。

正直言ってTBSラジオから流れてくるCMにおける能年さんのセリフはヘタの極み(知識ゼロの人が映画を観たくなるとは思えない)ではあるのですが、作品の中ではまったく違和感なく演じておられます。

この辺りがアニメーション作品と声の演者の難しいところでもあり魅力でもあるわけですが、もう少しラジオCMは作り方考えた方がいいんじゃないかと思わなくもありません。

で、宣伝といえばこんなお話もあるそうです。


当方が民放テレビ番組をまるで見ないので

「へーそうなんだ。でもちゃんとこの映画の情報がキャッチできているので民放テレビいらなくね?」

とか思ったりもしています。

この映画の魅力をネタバレせずにうまく表現するのがなかなか難しく、「ガルパンはいいぞ」状態に陥っておりますが、この映画を大きなスクリーンと音響設備の整った映画館で見るべき意味は、ひげいとうさんのこのツイートに集約されております。

映画館で観ておくべき映画というのはいろいろありますが邦画の、しかもアニメーション作品を当BLOGをご覧になっている方にあえてオススメする意味をご理解いただけると幸いです。

当初こそ公開館数が少なかったものの、このブームを受けて各地のシネコンやレイトショーでの上映も充実してきましたので、よろしければご覧になってみてはいかがでしょうか。


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