昨年の晴天とは打って変わってICE ALERTが表示されるほどの寒さに加えて前日から断続的な雨に見舞われた今年のフレンチブルーミーティング2016ですが、どうにか天気は持ち直してくもり時々晴れという感じで無事幕を閉じました。
やはり10月末開催はどうしても寒さを感じずにはいられませんでしたが、30回目の記念ということもあって参加者の熱量はかなり高いものがあったのではないでしょうか。
今年は移動に折りたたみ自転車を投入し会場内を行ったり来たり10kmほど移動しながら各駐車場のクルマやそれを楽しむ人々の表情を観察してまいりました。
そんなわけで、今年で6回目となりましたフレンチブルーミーティング(以下:FBM2016)の調査報告であります。
改めてこの調査の概要をご説明しますと、FBM2016の来場車をプジョー、シトロエン、ルノー、シトロエンより独立したブランドになったDS、その他のメーカーを5つに分けてカウントし、各陣営がどれだけの比率だったかということを調べてみた、というものです。
そももそものきっかけは以前に書いたとおりですが、ここ数年は単に個人的な興味で継続している感がありますw
今年の感想としては、
進む世代交代、そしてお祭りとしての成熟。
といったところでしょうか。
要点だけ先に書いておきますね。
■サマリー
・曇天&寒さでコンディションとしてはイマイチ。
進む世代交代、そしてお祭りとしての成熟。
といったところでしょうか。
要点だけ先に書いておきますね。
■サマリー
・曇天&寒さでコンディションとしてはイマイチ。
・早朝組がP10に誘導されるなど駐車場の埋まり方が変わった。
・(おそらく)全体の参加台数は増加。
・DS大幅増の影でシトロエンが謎の減少。
・ルノー微増。参加車両も多彩に。
・プジョー世代交代が進み全体では微減。
・00年代初頭の車種が目立って減少。
・その他メーカーは昨年から回復。
・なんちゃって系や細かいギャグに走る車両が増加。
昨年DSを独立して計測するために電子カウンターを装備してさらにコンパクトになった『カウンター君2号』は使い勝手も良かったので今年はそのまま再投入となりました。
それに加えて今年は移動に折りたたみ自転車を用意して作業の効率化を図ろうと思いましたが、ご挨拶させて頂いた方との話が盛り上がってしまい計測終了がスケジュール的に遅くなってしまいました。
そのため駐車場を離れたクルマも多く台数としては昨年より減少していますが、体感的には昨年と同等ぐらいの総数になるのではないかと思われます。
時間がなくてネタ車の多かったPグラウンドをゆっくり見て回ることが出来なかったのが反省点といえます。
では、内容を見ていくことにしましょうか。
まず、駐車場の場所から確認です。P5とP9はディーラーやオーナーズクラブ単位でのグループ駐車場になっております。
ハイランドホテル前の駐車場と、その近くにSpider専用駐車場があるという配置です。
▲クリックで拡大
ってことで結果を見てみましょう。
駐車場名 | 調査時刻 | R | C | DS | P | O | Total |
P1 | 10:10 | 26 | 16 | 4 | 20 | 15 | 81 |
P2 | 10:25 | 14 | 18 | 1 | 9 | 9 | 51 |
P3a | 9:50 | 49 | 32 | 6 | 29 | 29 | 145 |
P3b | 10:30 | 23 | 17 | 8 | 16 | 19 | 83 |
P3c | 10:35 | 26 | 17 | 5 | 32 | 21 | 101 |
P5 | 10:43 | 50 | 1 | 0 | 0 | 0 | 51 |
P6 | 9:45 | 6 | 11 | 2 | 23 | 5 | 47 |
P7 | 9:40 | 16 | 0 | 1 | 6 | 1 | 24 |
P8 | 9:20 | 69 | 39 | 23 | 35 | 31 | 197 |
P9 | 11:20 | 29 | 49 | 4 | 40 | 16 | 138 |
P10 | 13:30 | 65 | 42 | 14 | 53 | 47 | 221 |
P Ground | 13:45 | 108 | 136 | 32 | 62 | 58 | 396 |
Spider専用 | 11:30 | 14 | 0 | 0 | 0 | 1 | 15 |
ハイランドホテル前 | 11:40 | 18 | 24 | 2 | 7 | 10 | 61 |
Total | 513 | 402 | 102 | 332 | 262 | 1,611 |
■注意点
・9:00~14:00までの一番賑わってた時間帯の調査であり、
参加者全台数カウントしたものではありません。
・9:00~14:00までの一番賑わってた時間帯の調査であり、
参加者全台数カウントしたものではありません。
・4ブランド以外のメーカーはOthersに分類しています。
・旧シトロエンDSは、シトロエンブランドでカウントしています。
・駐車場外にあった展示車などは含んでいません。
・Spider専用以外の各ホテル前駐車場は含んでいません。
・なんちゃってフェイク系は敬意を表してその意向のブランドでカウントしています。
・結果は各ブランドの優劣を競うものではなく、あくまで考証のための切り口とお考え下さい。
・Spider専用以外の各ホテル前駐車場は含んでいません。
・なんちゃってフェイク系は敬意を表してその意向のブランドでカウントしています。
・結果は各ブランドの優劣を競うものではなく、あくまで考証のための切り口とお考え下さい。
それでは各勢力の構成比を見てみます。
Renault | 31.84% |
Citroen | 24.95% |
DS | 6.33% |
Peugeot | 20.61% |
Others | 16.26% |
補正要因としては、一度駐車場に入れたものの知り合いを見つけて場所を移動したりして、満車のはずのパーキングに空きが目立ったことや時間が押した関係で昼過ぎにはけっこうな台数が帰路についていたため、傾向を100%正確に把握できているわけではありません。
では、この6年の推移を比較してみましょう。
調査年 | R | C | DS | P | O |
2010年 | 36.90% | 25.60% | ← | 25.82% | 11.68% |
2011年 | 31.01% | 28.13% | ← | 24.95% | 15.90% |
2012年 | 28.95% | 29.87% | ← | 24.64% | 16.55% |
2013年 | 未調査 | 未調査 | 未調査 | 未調査 | 未調査 |
2014年 | 31.73% | 28.48% | ← | 21.61% | 18.18% |
2015年 | 31.50% | 28.00% | 3.85% | 20.90% | 15.75% |
2016年 | 31.84% | 24.95% | 6.33% | 20.61% | 16.26% |
前年比 | 0.35% | -3.05% | 2.48% | -0.29% | 0.51% |
という具合になっており、DSとシトロエンを合算して見てもシトロエン勢(シトロエン+DS)で-0.29%と減少に転じています。
しかし会場で見て回った体感的な感覚ではシトロエンがそこまで台数を減少させている感じはなく、感覚と数字のギャップに若干戸惑っております。
会場におられた皆様の感想などをお聞かせいただけると幸いです。
■理由のわからないシトロエン勢減少
昨年はシトロエンDS 60周年、C6 10周年のお祝いだったためか数字を伸ばしたシトロエンでしたが、今年はその反動と見るべきでしょうか?
各ブランドに言えることですが、旧車を除けばそれなりに世代交代による新陳代謝が進んでいます。
昨今新型車の投入が少ないシトロエンゆえに、DSへ乗り換えたオーナーさんが増加したのかもしれません。
当日会場でお会いしたしゅがりんさんと話をしていてマイナーチェンジ後のDSを見かける機会が少なかったということから、DSへの移行は以前から徐々に進んでおり、今回たまたまDSの参加が多かったというのが実情なのかもしれません。
一方で並行輸入されたC4カクタスが会場内でも目に付きましたし、出展をしていた並行業者のブースも賑わせていました。
FBMのアイコニックな存在ともいえる2CVに関しては、会場内に分散していたためかそれほど多くの台数を見かけなかった気もしますがそれでも抜群の存在感を発揮しています。
毎年グループ参加されておられるC3プルリエルクラブのパーキングにも多くのシトロエンが集っていました。
販売台数はそれほど多くないのになぜかFBMでは遭遇する率の高い現行C4など、確かに新旧、正規非正規取り混ぜてシトロエンの存在感は感じおり、盛り上がっている感じはしたのですが・・・
なんちゃってシトロエンの台数が少なかったから?(さすがにそれはない。)
■ルノー勢は今年も多種多様
では次にルノーを見てみましょう。
比率的には前年に比べて微増したルノーですが、それほど大きな変動でもなく例年通りの参加者だったと見ていいかと思われます。
珍しいと思ったのが、毎年同じ場所に集まって異才を放つSpiderが、昨年に比べて大幅に台数が増えていました。
これはまぁ計測したタイミングによるものという気がしないでもないですが、道路を挟んで反対側にも数台集まるなど、多くの来場者の注目を集めていました。
個人的にコレが欲しいと思ったんですが、実車同様お高いんでしょうね・・・
続いてグループ駐車でもで時がゆったり流れているような独特の雰囲気が魅力のキャトルクラブの皆さん。
今年も50台近くが参加しておられました。
毎年五平餅を焼いている方から今年もご馳走になりながらキャトルクラブについてお話を聞かせていただきました。
今年は非常に珍しいプレネールの展示がありました。
シトロエンメアリとコンセプトは近いクルマですが、現存する台数が少なく非常にレアなのだそうです。
キャトルクラブも結成から25年が経過し、多少の入れ替わりはあるものの今でも200人ぐらいがアクティブに活動されているそうです。
FBMに親子で参加していた子供が免許を取り、初心者マークを付けたキャトルで一緒に参加しているなんてお話を聞きました。
一台一台にドラマがあるんですねぇ・・・
そういえばこちらで手作りのカングルミ(カングーのぬいぐるみ)を販売されていたジムカンさんが、オーダーメイドで愛車のぬいぐるみ制作していただけるそうです。
当方もプジョーさんのぬいぐるみを制作していただくようお願いをすることにしました。
ご興味のある方はみんカラやfacebook、Instagramでジムカンさんを検索してご連絡してみてください。
話が逸れました。
昨年のルノー勢の印象として並行輸入車が多い?という感想を書きました。
今年もその傾向が見られ、やはりルノーオーナーの方は欲しい車種が正規で入ってこなければ並行車でも手に入れるということなのかもしれません。今年もさまざまな車種をお見かけしました。
この並びでヴェルサティスとか「おぉ・・・」と唸ってしまいますw
■世代交代の進むプジョー
微減となりましたが、今年のプジョーは参加者の熱量が高かったようですね。
新世代(208や新型308以降)の参加者が目に見えて増加しており、特に現行308での参加が際立って増えていましたね。
新車の販売が好調に推移し、308に関しては通常のラインナップに加えてGTi by PSなどパフォーマンスグレードが設定されたおかげでオーナーの幅が一気に広がった感じを受けます。
これも感覚的な印象になるのですが、参加台数で言えば208より現行308の方が台数的には多かったんじゃないでしょうか。
対して207や307、407といった00年代前半の車種は昨年から比較してもさらに激減していました。
世代交代が進んだ結果なのだと思いますが、プジョーは知名度の高い旧車があまりありませんので、参加者における新しい車種の割合がかなり高くなる結果となりました。
しかしクリーンディーゼルの投入や2017年は新型3008/5008の投入を控えています。
来年のFBMではこうした新車の姿を会場で目にする機会も増えるかもしれませんね。
新車だから、旧車だからということを言いたいわけではありません。
それぞれがお気に入りのフランス車でFBMに足を運びたくなることが重要だと思います。
その意味で、今年はプジョーオーナーさんの中でも新しい車に乗ってる方たちがFBMに参加したいというモチベーションを持つようになったということなのでしょう。
もうひとつプジョーさんの熱量が高かったと感じる要因として、大阪方面で活動されている「ぷじょぷじょ~ズ」さんがグループ駐車枠で参加されていたり、407でこんなことをしているオーナーさんをお見かけしたりと、プジョーオーナーの方々が能動的にお祭りを楽しんでいる感じでした。
もちろんお馴染みの光景もありました。
そして個人的に感慨深かったのがこちら。
当方の記憶が確かなら、なんちゃってプジョーさん初登場です。
種明かしをしてしまうと、こちらのオーナーさんはこの春まで307Breakに乗っておられたGT MANTISさんなので、ある種のサービス精神でネタを仕込んでいただいた感じですね。
今年はご家族で参加され、お子様たちもフレンチなお祭りを楽しんでおられました。
こんな感じで(元含む)プジョーオーナーさんも存在感を発揮してようやくプジョー、シトロエン、DS、ルノーという各フレンチブランドの皆さんがそれぞれFBMで存在感を発揮するようになってきたという思いを強くしました。
■その他メーカー、天候の割に増加
今年はフレンチ4ブランドがそれぞれ存在感を発揮するなどイベントとして成熟してきた感じを受けましたが、昨年あれほど晴天に恵まれながら比率としては減少していたその他のメーカー(Others)が今年は回復しました。
Othersの数字はFBMが単なるフランス車のお祭りからフランス文化を楽しむ総合的なお祭りとなったことを象徴する指標だと思っていますので、今年再び増加に転じたのはとても良いことだと思います。
通常ですと前日が雨、当日も曇天となるとあまり思い入れのないその他のブランドの参加率は下がることが懸念されましたが、蓋を開けたらぜんぜんそんなことはなく、「初参加だったけど楽しかった」という感想が見られるなどまだまだ増加の余地はありそうですね。
昨年も書きましたが、全体の来場者を増やすこと、また潜在的なフランス車の見込み客を増やすためには、その他メーカーのオーナーももっと集まって欲しいところです。
『楽しそうな祭りに人は集まる』
の言葉のように、フランス車のオーナーである我々がFBMを楽しんでいることが伝われば、必然的にその他メーカーのオーナーも増えるのではないかと思いましたとさ。
(つづく)
以前の集計に関してはこちら。
2015年
2014年
この記事へのコメント
なお5∞8
FBMお疲れ様でした。
いつも楽しく拝見させていただいております。
私は今年のFBMでは、ぷじょぷじょ~ズさんの枠で駐車させて頂きました。
シルバーの5∞8です。
みんカラも同じ名前でやってますのでよろしくお願い致します。
海鮮丼太郎
コメントいただきありがとうございます。
プジョーのグループ参加は楽しそうでしたねぇ。
こういう繋がりが広がるとFBMでのプジョー勢も存在感を発揮するんじゃないかと思います。
来年も楽しみですね。
ルノー4プレネール
ルノー4プレネールの石垣と申します。
キャトル村にいらっしゃっていたのですね!
毎年プレネールで参加しておりますが、今年は天気の良かった昨年、一昨年と比べて確かに寒かったです(特に土曜日)ね。
来年はまだ暖かい中旬の開催を望むとともに、プレネールで元気に出撃したいと思います!
funkybluelion
ぷじょぷじょ~ズのfunkybluelion(ファンブル)と申します。
こちらのブログは昨年のPLMのあとからちょくちょく拝見しております(^^)
PLMについては、自分も考えるところがあり、みんカラでもPCJのFBでも厳しいことを書いているのですが…(^^;;
それはともかく、この度はぷじょぷじょ~ズを取り上げていただき、ありがとうございます。
208になるようになって、多くの仲間と知り合うことができました。そのご縁のよりどころが欲しいなぁと思いぷじょぷじょ~ズを作りました。プジョー以外のメンバーもいますが、「楽しく、気軽に、分け隔てなく…」を
モットーに遊んでいるゆる~い集まりです。
メンバーは関西に限らず、中部、甲信越、関東、北海道までいてますので、今後もいろんなところで、何かしらやらかすと思いますので、またよろしくお願いいたします。