お恥ずかしい話だが、昨年4月に世田谷の親戚の家に遊びに行った際、狭い道をバックで鋭角に駐車しなければならず、運転席側の壁を気にしすぎたあまり左にポールが立っているのを見落としてしまった。
結果としてフロントフェンダー左側を引っ掛け、そのままズルズルと引っ張る形になってフロントフェンダーが外れかけ、無残なキズをつけてしまった。
外れたフェンダーは多少形が崩れているものの元に戻したらそれほど違和感はなくなったのだが、シワが寄って塗装のはがれたフロントフェンダーはタッチアップ程度でごまかせるキズではなかった。
今回のキズを完全に治そうディーラーに相談したら…
(1)フロントフェンダー総とっかえ&全塗装=20万円コース
(2)フロントフェンダー修復&再塗装=6万円コース
(3)中古フェンダー持込交換=3~5万円コース
この3つの選択肢が存在したのだが、さすがに13年も乗ったクルマでフロントフェンダー総とっかえのお金は出したくない。
とはいえ再塗装するためにはシワの寄った部分を熱処理加工で平らにしてから再塗装が必要になるためどうしても5~6万円の支出になってしまう。
子供が生まれて湯水のごとくお金が飛んでく状況ではこの支出でも非常に厳しい。
ヤフオクか廃車パーツ販売業者からそこそこの程度のフロントフェンダーを入手してそれを持ち込み交換をお願いすれば、工賃そのものは1万円以下なので入手金額次第では安く抑えることができそうだ。
そんなわけで方針を(3)に絞ってひたすらヤフオクをチェックする日々が続いた。
・・・1ヶ月経過。
・・・6ヶ月経過。
307のエーゲブルーは固体としてはかなりの数が出回っているのでマメにチェックしていれば出品されている中古のフロントフェンダーを見つけるのは難しくない。
ただ、その品質が問題だった。
中古のフロントフェンダーといえば最もキズを着けやすいパーツであり、どこかしらに擦りキズや凹みがあるものばかりだった。
しかもサイズが大きく送料が5000円近くにもなるため、トータルすると今のフェンダーを修理してもらうのと大差ない金額になってしまいそうだった。
唯一良さそうな出品を見つけブックマークしておいたのだが、落札されずに再出品を繰り返してるので値段が下がるのを待っていたらある日突然別の奴に落札されてしまった。
後悔してももう遅い。
こうしてヤフオクでフェンダーを入手するのは諦めてもうそのまま乗り続けよう、なんて気になってからさらに半年が経過した。
愛車にキズを着けてそのまま放置しておくと愛着が薄れてどんどん扱いが雑になるものだ。
いつまで乗り続けるかはわからないが、できるだけキレイな状態にしておきたい。
そうは言っても走行に支障が無い部分の修理に6万円は出せない・・・
そんな葛藤を抱えた4月の話。
たまたま実家に行った帰りに立ち寄ったイエローハット港南台店で、ブースを出している修理業者がいた。
一定の面積以下ならどんなキズでも20000円(税別)で修理することをうたい文句にしていたので、軽い気持ちで声を掛けてみることにした。
上記のとおりキズの面積はそれほど大きくは無いのだが、ポールにフェンダーを引っ掛けたことによるシワが出ており、そのまま塗装しただけでは仕上がりは絶対にキレイにならない。
フェンダーに熱を加えてシワを伸ばし、凹みをパテで整形してから塗装という工程がどうやっても必要になるため、だからこそディーラーの見積もりでも6万円とか出てきたわけだ。
つまり、自分の中でこの金額ぐらい掛かることはわかってはいたのだ。
ただ、これが2万円(税別)で直るのならば神に感謝のレベルだ。
さっそく業者にキズの内容を見てもらう。
シワの修復など修理の工程は上記の通りでやはりやることは同じだ。
しかし意外にもこれを2万円で請けると言う。
「マヂでっ!?」
素っ頓狂な声を上げる。
多少期待はしていたが、まさか本当にやってくれるとは思わなかった。
そうなると今度は逆に仕上がりが気になる。
2万円でやってくれるとはいっても、品質がそれなりでは意味が無いのだ。
で、このブースを出している業者は信用できるのか?
単刀直入にイエローハットの店員に聞いてみた。
この業者はイエローハットも外注で使っており、今までのかなりの実績があって輸入車の対応事例もあるそうだ。
なので定期的に店頭でこうしたキャンペーンを行っているのだそうだ。
「塗装がけっこう広範囲に及ぶので色身が多少変わる可能性はあるが、ほぼキレイに修復できると思う。」
という力強い言葉が聞けたので、お願いすることにした。
このままキズのある状態で愛着をなくすより、多少色味が違ってもキズが目立たないほうがいいに決まっている。
4日間ほど預け、修理完了の連絡をもらってドキドキしながらイエローハットへ赴き数日振りのプジョーさんとのご対面。
その仕上がりがこんな感じ。
反射の移りこみで写真がイマイチなのはご愛嬌。
ただし、あの細かく寄っていたシワはまったく気にならないレベルまで修復され、塗装に関しても色味合わせが上手く、パッと見ではわからないほど丁寧に補修されていた。
ディーラー(っていうかディーラーと提携している板金工場)に頼んでも恐らくこのぐらいのクオリティだっただろう。
これを2万円でやってもらったのだから文句の付けようがない。
修理に手間が掛かることがわかっていながら、なおかついくらかのマージンをイエローハットに抜かれている事を考えると2万円でやるといったのはノルマ的な意味合いがあったのかもしれないが、それでもキチンと仕事をしてくれたことには感謝している。
ってことで、イエローハット港南台店でこの手のキャンペーンをやっていたら、安心して任せていいレベルだと言っておこう。
これで愛着を持ってまたしばらく307swに乗り続けることができそうだ。
(逆に言うともはや乗り換えるつもりがないらしい)
ちなみに、ヤフオクで同じ色のフェンダーを落札して取り付けようとしても、経年劣化や青空駐車していた固体だと色味が変わってしまっている確率が高く、取り付けると一目で色味の違いが出てしまうからやっぱり再塗装が必要になるよ、とはその業者さんが教えてくれたマメ知識ね。
危うく安物買いの銭失いになるところだった。
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