さよならの記録。

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誰しも、いつかはお別れの時が来るものです。

13年もの間生活を共にしていると、クルマという機械でさえ家族の一員とも思えるようになるもんです。

だからこそ、クルマの乗り換えには様々な感情とドラマが生まれるんでしょう。


そんなわけで、twitter上で知り合ったほぼ同じ車歴の307乗りであったGT MANTISさんが今年の春に307 BreakからVWのシャランに乗り換えをされたと知り過去ツイートを遡ってみたところ、その理由や307 Breakとの13年間の記録と記憶を振り返っておられました。

こうした整備記録は同じプジョー車乗りにとっても大変参考になるデータですので、ご本人の許可を頂きその内容をまとめさせていただきます。

なお読みやすくするためにテキストを再構成しておりますが、元ツイートは4月2日あたりから追って頂ければ読めると思います。

愛車13年間の総出費をまとめてて気づきました。
「クルマを所有している人は、趣味も兼ねないと勿体ない」です。

なぜなら、私の場合、クルマ所有で年平均48万かけてたことが判明。
つまり、自分の人生で22才からクルマ乗り始めて75才でやめたとすると、一生涯クルマ1台所有で2500。
家一軒相当のお金をかけるんだったら、趣味も兼ねないと勿体ないよねという結論。

ということで、307xs breakの総決算

13年間、距離にして9.5万キロ。breakの名の通りよく壊れてくれました(笑)

ガソリンは総計9,933L入れてました。
バレルに換算すると約63バレル
ガソリン先物でもやって現物渡ししたら良かったかしら(笑) あ、ダメだ1枚100kLからのようだ。

さて、総計の内訳です。

 ・車両購入金額:37%
 ・部品/工賃(車検整備込):18%
 ・ガソリン:21%
 ・自賠責+税(重量、自動車):13%
 ・任意保険:11%

車両と部品/工賃(車検整備込)で55%。

やはりここは壊れない車を選ぶと節約できるでしょう。

これら総額を13年間で割ったのが先ほどの年平均48でした。
自分の予想は35前後だったので、びっくりこいた次第です。
結構ケチってたんですけどね。
車検はディラーですが、バッテリーやらは持ち込みでお願いしたりしてました。


過去の車検報告書を整理中。
いつもは見積書の金額しか目に留まらないけど、結構面白い情報が載っているんですね。

光量の劣化。
2010年からLowビーム検査に変わったらしく、それから比較すると6年間で約28%も光量が落ちてた。
どうりで最近夜暗くて走りずらかったんだ。自分の目の劣化だけでなく、光量自体落ちていたんだね。

制動力の劣化。
2010年にロータとパッド交換してるので、そこから4年経過で16%も制動力ダウン。
制動力は落ちるは、乗っている人間の体重は増えるはでそりゃぁ止まれなくなりますね。

触媒の劣化。
COは2003年から2014年までの11年間で変化なしの常に10ppmなので問題なし。
HCは2012年に0から4ppmに増え、2014年には6ppmに。排ガス臭く感じたのもこのせいかな。

子供のころ、親のクルマがオーバーヒートしたり、バッテリあがったり田んぼに落ちたりを一緒に経験しているので、マイカーを所有するようになって真っ先に買ったのはジャンパケーブルとけん引ロープです。なので常に車載しています(笑)
ジャンパケーブルだけ他人の救援するのに使ったことあり。


307xs breakの故障履歴をば。

保証期間内の故障は以下の通り。
 ・AT電磁弁
 ・ホーン鳴らない(配線かみこみ)
 ・サイドミラー開かない
 ・ウィンドウ全閉時にバキ音
 ・リアシャフトブーツ脱落
 ・ウィンカーレバー交換(リコール 2回あり)
 ・ブレーキ倍力装置のプログラムバグ修正(リコール)


保証期間後の故障は以下の通り。(その1)
 ・AT電磁弁
 ・ATオイルパン漏れ x2
 ・AT電磁弁シール漏れ x2回
 ・タペットカバーオイル漏れ x3回
 ・Exマニホールド異音
 ・ラジエタ冷却ファン抵抗
 ・アウトプットセンサシール漏れ x2回
 ・イグニッションコイル


保証期間後の故障は以下の通り。(その2)
 ・ブレーキSW
 ・デフサイドシール
 ・社内ヒータコアからLLC漏れ(甘い匂いが車内に充満)
 ・ラジエタキャップ
 ・リアランプAssy


油脂類以外の消耗品で交換したのは以下の通り。
 ・スタビブッシュ
 ・エンジンマウントブッシュ
 ・スタビリンクバー

昨年はWポンプ類交換したっけ。予防保全ね。
車検記録を残しておくと、こうして過去の整備を振り返ることができるんですね。
当方も過去のエントリーで点検整備した箇所をまとめていたりしますが、やはり長年生活を共にした愛車の思い出は残しておくものだと痛感します。

それにしても、かなり壮絶な整備記録ですねw
当方も遭遇していないトラブルが散見されます。

206/307世代のプジョー車、特にマイナーチェンジ前のモデルはこの手のマイナートラブルが多く、また足回りのブッシュなど交換前提の消耗部品はどうしても高くつく傾向があります。

しかしこの整備記録は、そんな故障の多かった307Breakでも愛着をもって維持しきてことがよくわかります。
それだけに、プジョーから乗り換える決断をされた心境は複雑だったのではないでしょうか。


それにしても、乗り換えたのがシャランということでミニバンタイプのボディであればプジョーさんにも5008があったわけですが、なぜシャランだったのでしょうか?


GT MANTISさんはご家族で出かけることが多く、使い勝手の部分でいろいろ選択肢を検討していることは伺ってましたが、プジョーさんのラインナップに合致する車種が無かったのはしょうがありませんね。

大半のお客さんは他車に乗り換える際にその理由も告げずに静かに離れて行ってしまいます。
しかしこうして整備記録を振り返りながら思い出を語ってくれる元オーナーさんは、たとえ縁が切れてもメーカーにとっては大切なお客さんです。

こうしたお客さんにまた次の選択肢で選んでもらえるよう、プジョーさんもより良いクルマとサービスを提供し続けていって欲しいと思う次第です。

 

この記事へのコメント

  • 黄金獅子

    ワンオーナーの長期所有車のデータは貴重ですね。
    うちのクルマも、燃料費は積算してありますが、整備費用は怖くて積算していません(データはあります)。
    燃料費はほぼ新車価格の倍、整備費用もほぼ新車価格ってところでしょうか。

    一つ云えるのは、37万Km走ると、何を交換しても消耗品だと云うことです。
    2016年06月04日 09:08
  • 海鮮丼太郎

    >黄金獅子さん
    こちらも遅レスすいません。

    306を長く大切に乗っておられるんですね。
    その分手当てする場所も増えてしまうのはやむをえないかもしれませんw

    逆にそこまでして306を乗り続ける理由というのはどういったものですか?

    ゆっくりお話を聞かせていただきたいですw
     
    2016年06月13日 07:31

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