買った人向けの試乗会

[2016/4/26追記] 本件における補足記事を公開しました。

中の人に聞いたこれからのプジョーさん
http://kaisendon.seesaa.net/article/437159043.html


プジョーさんのラインナップにおいては最もパフォーマンスに振ったモデルである『308GTi by PEUGEOT SPORT』ですが、どこにもこうしたパフォーマンスモデルのニーズは一定数ありまして、販売もそこそこ好調と聞いております。

パフォーマンスモデルはその性能が一番注目されるわけですが、購入という観点からすると“そのモデルを所有する精神的な満足感の演出”というのも極めて重要なファクターであったりします。

その意味で、こうした試乗会を催すのは大変意味があると思います。

ただここで「ん?」となるのが、イベント招待の対象者が308GTi by PSの成約者というところでしょうかね。

イベントの趣旨としては、成約者にこのクルマのパフォーマンスをどう楽しんでもらうか?というアフターサポートの一環と見るべきかと思います。

納車までにはまだけっこう時間が掛かる方もおられるので、納車までの楽しみとしてこういう機会が設けられることは諸手を挙げて賛成です。
成約者の方の精神的な満足感も高まっていることでしょう。

それに対してこのfacebookのエントリーをシェアする人の中に、

「(対象は)買った人だけかよ!」

みたいな反応もあったりするわけです。

本来こういったイベントは、ドライビング体験によって購入を促すプロモーションとして行われることが多いからですね。

成約者はもう決めたんだからいいじゃんか。
むしろ対象にすべきはこれから買おうかどうか考えてる人をどう釣り上げるか、じゃないの?

という考え方ですね。

しかし、

「釣った魚にエサを与える」=購入者の満足度向上
「釣る前の魚にエサを与える」=成約という釣果を狙う


ということで本来目的がまったく異なるわけですので、どっちかだけやればいいという話ではなく両方やった方がいい、ということになるわけです。

ただ、走行会という機会を設けたのであれば、前半と後半に分けて成約者向けと潜在顧客向けの両方を相手にすれば効率が良かったのかなとは思いますが、人手と費用が必要ですから止むを得ない事情があったのかもしれませんね。

昨今のプジョーさんはプレミアム指向を公言して顧客満足度を高める戦略を採っていますので、まずは買ってくれた人の満足度を高めることを優先したと考えればさして腹も立たないかと思います。

販売がひと段落したら、次は潜在顧客向けの体験走行会なども積極的に開催してくれるといいですね。


この記事へのコメント

  • やまなか

    これは、これから買おうという人にもアピールできると思います。
    海鮮丼さんが指摘されたアフターサービスとしての長納期のガス抜きのほかにも、成約すれば、自分名義でない同型車でサーキットを思う存分走る機会が持てるというのは十分な購入の動機付けになりえます。
    というのも、自分名義ののクルマでサーキット走行をしたら保証が無効になるからです。
    自分のクルマではやるつもりはないけど同型車でできるならやってみたいという人は少なくないでしょう。
    むしろ潜在顧客向けにやる必要はないと思います。
    しっかりこのイベントをアピールして、定期的に続けなければ意味がないと思いますが・・・。
    2016年04月21日 22:54
  • 海鮮丼太郎

    >やまなかさん

    確かに、自分名義でない同型車をサーキットでぶっ飛ばすっていうのは、いいエサになるかもしれませんねぇw

    そういうニーズのために最近はサーキット走行向けのレンタカー事業とかもあるらしいですが。

    で、個人的に一番やりたいのは、サーキットよりむしろラリーコースを同型車でぞんぶんに走らせてみたいというものですね。

    悪路は何があるかわからないので、とても自分のクルマで本気を出す気にはなれませんが、人の名義だったらwww

    実は代車でシトロエンC4を借りた時、ヤビツ峠を本気で走ってみたことがあるんですが、307swで走った時の半分ぐらいの時間で走破できてしまいました。

    最近のクルマの性能を確認できたのと、やっぱりシトロエンいいわぁ…って思いまして、いつかは欲しい車種リストに入りました。

    結局そういうことなんでしょうねぇ。

    って何を書いてんだ俺は。
    2016年04月22日 13:36
  • Sora

    10年以上乗った307ccを手放して、今はドイツ車に乗り換えてしまった身ですが、貴ブログ楽しく読ませて頂いております。

    コストの原資が成約者によるものである以上、とっておきの(コストの嵩む)イベントは成約者向けにするのが健全な方向だと思います。

    新規客を釣り上げることばっかりになると、携帯電話会社のMNP優遇策みたいな歪んだ状態になってしまう気がします。

    試乗車を多めに用意して、比較的自由度の高い長時間の試乗をする機会を持たせるくらいで良いのでは?
    個人的には購入検討中の車種を普通乗用車のレンタカー代金くらいで、1日乗れるようなのがあったら嬉しいですね。
    2016年04月22日 15:14
  • >Soraさん

    コメントいただきありがとうございます&遅レスすいません。

    307ccに乗られていたんですね。
    307で307号線を走るOFFやFBMでは307cc乗ってる人を羨ましく思っておりましたw

    で、先日中の人に事情を聞いたエントリーを書きましたが、お察しの通り成約者の方のおもてなしをすることが健全だという判断だったそうです。

    新規客といってもパフォーマンスモデルは先行して買った人の口コミなどに左右される部分もありますから、まずは買って下さったオーナーの方に満足してもらえば、新規客は後から付いてくるのかもしれませんね。

    1日体験試乗のキャンペーンもやっていて、一部のディーラーではGTiも試乗できるようですから、こういう機会に多くの人が体験できるといいんじゃないかと思いました。

    2016年05月11日 17:54

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