伏木悦郎さんがAJAJを除名されちゃった

fusiki_expulsion_20160328.png

昨年10月に発生した伏木騒動。 当BLOGでも採り上げていましたね。


で、その顛末がこんな話になりましたとさ。
当方の見解はこちら。
発端となるツイートがいろんなところで話題になってはいたものの、伏木氏自身がその後この件に関して口を閉ざしていたこともあり、単に憶測を呼んだだけで真相が明らかになることはなく、話題は沈静化してしまいました。

炎上マネジメントとしてはもっともダメなパターンでありますね。

で、結果としてAJAJから除名処分を突き付けられた形になります。

その背景に陰謀論的なものがあったかどうかはひとまず置いておきます。

一般的なリスクマネジメントとして、自動車ジャーナリストに対する信用を失墜させるような行為を行った者に対する処遇として、除名処分というのは必然性のあるものであり、これを不当と訴えるには伏木氏側の材料が不足しているわけです。

“要はクーデターを企てたもののやり方が悪くて鎮圧された”

というだけの話にしか見えないわけです。現時点においては。

で、伏木氏は続いて内幕について遠まわしにツイートをはじめました。


おせーよ。

こういうのは予め経済誌や週刊誌、自動車業界の良心()を自任するマガジンXあたりと結んでおいて、巧妙にリークの種を仕込んでおくべきでした。

もしくは自身で戦う意志が最初からあるのなら、弁護士から法的なアドバイスを受けながらブログで真相を段階的に公表して、ジワジワと当事者を締め上げていくとかね。

いずれにしてもあそこまで大きく風呂敷を広げたのですからそれなりの根拠があったのでしょう。
であれば、下世話な世論を巻き込んで徹底的な炎上芸を発揮すべきでした。

このあたりは戦うクリスチャンことやまもといちろう(a.k.a.旧切込隊長)の手法を倣うべきでした。

戦略ミスとしか言いようがありません。


ところで。

AJAJという組織はその歴史の中で何度も内部で内輪揉めを引き起こしており、その多くが利害関係の対立といったことに起因していたりするわけですから、今回の騒動もそんな構図の一つでしかありません。

しかし、伏木氏の言う時代の変化に適応できているか?という問いかけについては、耳の痛いジャーナリスト諸氏も多いのではないかと思います。

とはいえ、業界がどうなろうが、逃げ切ってしまえばそれでいいと考える人もいるでしょう。

危機感を持っているジャーナリストはAJAJの会員であろうがなかろうが、発信力を高め自身をブランド化することでファンの獲得に努めているわけです。
それが楽な方法だとは決して言いませんが、評論で飯を食うというのはそういうことです。


とはいえ、「自動車ジャーナリズム」という言葉はもはや日本では何かのギャグの比喩としてしか機能せず、自動車メディアも生き残りを賭けて必死な状況であります。

その必死な取り組みがクリッカーのように低俗な記事を量産するような方向に向いているのはいささか残念な状況ではありますが。

WEBメディアにおけるステルスマーケティングの問題もあって、記事広告には【PR】の文言を入れる必要にも迫られ、ジャーナリストを抱え込んで都合のよい記事を書かせるメーカーの手法も今後は厳しくなってくることでしょう。

そうした時代の変化の中で、アゴ足付きの海外試乗記事とかでメシを食ってた人々がどう対応していくのか?

消費者不在の不毛な生き残り合戦を、ヤジを飛ばしながらうぉちしていくのが我々の正しい姿だと思います。

ところで。

肝心の伏木氏ですが、AJAJの肩書のない自動車ジャーナリストが今後どうやって食っていくのか?というのが気になるところであります。

ここまで告発の姿勢を見せたのですから、今後も日本の自動車ジャーナリズムの未来のために、っていうか自分自身が食っていくために攻めの姿勢を見せてくれるものと期待していたところ…結論はコレでありました。

        ∧∧
       ヽ(・ω・)/   ズコー
      \(.\ ノ
    、ハ,,、  ̄
     ̄
まぁ、食っていくためにはお金が必要ですからね。

好意を持ってくれる人を囲い込んでお金を定期的に吸い上げる仕組みは信者ビジネスの基本中の基本であります。

閉ざされた中で吠えるだけに終わるのか、それとも外に向かっても引き続き吠えて行くのか。

伏木氏の理想とする自動車ジャーナリズムのあるべき姿を拝見することにいたしましょう。

ところで。
自動車ジャーナリストがまじめに仕事をしないので、その隙を突いてTBSアナウンサー安東弘樹(アンディ)が趣味が高じてクルマの連載を始めてしまいました。

わりとおもしろいのでついでにご紹介。


で、これを掲載しているのがトヨタの運営するGazooであることもまた象徴的ではありますね。



この記事へのコメント

  • 海鮮丼太郎

    >acatsuki-studioさん

    トヨタがGazooをどういう位置付けに置きたいか、というのがわかる人選ですよねw

    Gazooという事業はそもそも現在の社長である彰男氏がまだボンボン扱いだった頃に立ち上げられた、どちらかというとトヨタ内の道楽事業に端を発します。

    当初は物販や動画配信などいろいろと野望を秘めていたのですが、ことごとく赤字でありました。

    そのため大幅に事業再編を行って、一時は取り潰しの話もあったようですが、そうすると彰男社長の経歴に傷が付くからとかなんとかいう理由で、様々な事業を再編する形で「Gazoo」というのをトヨタにおける一つのブランド化する話になっています。

    ですので、Gazooに関連する事業については彰男社長の意向がかなり色濃く反映されていますが、“クルマ好き”というキャラクターを活かすように

    「クルマを楽しむための情報発信」

    を指向しているようです。

    で、自らのメディアを持つ理由は、情報をコントロールしたいという思惑もさることながら、既存の自動車ジャーナリズムが機能していないことに対する不満も大きいかと思われます。

    とはいっても、ほとんどの記事は他のサービスから買い取って配信するスタイルをとっており、独自の記事はそれほど多くないようで、当初はクリッカーで扱うような低俗な記事の配信も目立ちました。

    最近はその手の記事も減る方向にあり、更に上記のようなアンディやMJブロンディのコラムなど独自のコンテンツも配信されつつあります。

    トヨタが日本の自動車市場ならびに自動車文化をどういう方向に持っていきたいかをうぉちする意味で、Gazooは注目のメディアの一つと言えますね。

    あとはおぎやはぎなどが加わってくると面白いかもしれません。
    (ラジオではトヨタ提供の番組を持っています)

     
    2016年03月30日 10:02
  • しの。

    安東アナのコラム、初めて読ませていただきました。Gazoo提供と言うことで眉に唾をつけながら読み始めましたが(汗)クルマ好きにとって非常に面白く読め、かつ内容も至極まっとうな主張で驚きました!
     ある意味モータージャーナリストなどよりもカーメーカであるトヨタ自身が現状に危機感を持って取り組んでいる事が肌で感じられました。今後も楽しみに読ませていただきたいと思います。
    2016年03月30日 12:11
  • 関係者に聞いたところ…

    この記事が一番真実に近いらしいですよ。
    お呼びがかかった理事会出席を自ら拒んでおいて「密室で決まった」と言うのはナシですかねー。さすがに。

    http://www.j-cast.com/2016/04/04263234.html?p=all
    2016年04月20日 23:15
  • 人を小馬鹿にしたような態度が文面から漂ってくる。

    「炎上マネジメント」だの「おせーよ」だの「戦略ミス」だの。
    あなた頭がイカれているのか?

    こんな奴が目の前にいたら顔面に何度も膝蹴りを食らわしていることろだ。
    さっさとくたばれ。
    2021年03月03日 14:59
  • 海鮮丼太郎

    >名無しの121.84.149.40
    4年も前のエントリーに食って掛かるとは暇ですね。ご本人様ですか?
    伏木氏も最近はすっかりお孫様と遊ぶのが楽しそうで、かつての吠えまくってたジャーナリストとして姿からは想像もつかない柔和さで、楽しければそれでよろしいかと思います。
    2021年03月03日 17:08

この記事へのトラックバック