ONE NIGHT STAND

 
あれから7年の月日が流れたことになる。
やっとココロの準備が出来た気がする。
DVDをプレイヤーのトレイに載せ、プレイのボタンを押す。

『ONE NIGHT STAND IN THE ZOO』

涙が止まらなかった。

仁成が唄ってる。
仁成が跳ねてる。
仁成が語りかけてる。

ヒロキが、トシが、ツトムが揃って笑ってる。

そこに、俺の大好きだったエコーズの姿があった。

あのクソ生意気な、歌詞を間違えても勢いで突っ走る、そして俺たちとの絆であった、ECHOESの旗を掲げる辻仁成の姿を見て、数年間の空白が埋まっていく。

Gentle Landのイントロで身動きができなくなり、JACK の時にはもう涙止まらなくなった。

再結成にあたり、メンバー全員が揃うことがどれだけ大変だったか。
それでも、さまざまな困難を乗り越えて、エコーズ4人がその場に集まった。


何年も前に、作家の辻仁成(ひとなり)が脚本を書いたテレビドラマが話題になっていることは知っていた。
へそ曲がりの俺としては、作家の仁成が書いた作品なんて興味ねーし、そもそも主題歌の『ZOO』は川村かおりが歌うべき曲であり、それを別の歌手に歌わせる神経が理解できなかった。
また、いつもの民放のドラマがそうであるように、仁成が伝えようとしたことを都合の良いように歪曲してドラマ化しているに違いないと思っていた。
もっとハッキリ言ってしまえば、仁成の世界をよく知りもしない連中が、いいだの悪いだの騒いでいることに我慢ができなかった。

結局そのドラマは数回見ただけで終わり、その周辺でECHOESが再結成されるなんていう話題も、あえて無視を決め込んでいた。

俺、仁成を理解するのに時間が掛かるんだよ。
解散することを知った時も、その理由がぜんぜん納得できなくて、解散ライブにも行かなかったし、その後の作家活動についてもあまり熱心に追いかけることはしなかった。
解散から1年後、やっと自分の稼いだ金で解散ライブを収録したLDを購入して、エコーズの最後を自分なりの解釈で受け入れた。

でも、仁成との繋がりとして、ニッポン放送のオールナイトニッポンを録音したテープは、それこそ擦り切れるほど聞きまくった。
仁成の全部が好きなわけではないが、それでも仁成から影響を受けたことはいっぱいある。
特に、コトバが伝える力の素晴らしさ、そして文明ではなく文化を育てていこうという気概。

この2つは生き方においても、価値観においても、仕事を選ぶ上でも、俺の人生に大きな影響を与えてきた。

ニッポン放送アナウンサーの上柳昌彦と仁成がオールナイトニッポンのラジオドラマを作った際に語った、”ラジオの復権”というコトバ。俺は”コトバの持つ力の復権”と解釈した。

偶然の巡り合わせではあったが、今の仕事でコトバの持つ可能性にチャレンジする立場にいる。

なぁ仁成、俺に勇気と力を貸してくれよ。
あの時に仁成が言ったコトバ。俺の解釈が間違えてないんだったら、きっとコトバで面白いことができる。

Good-bye Blue Sky のように、俺は深くかぶったハンチングの下、仁成が白い歯を光らせる合図を待っている。
その時はもう一度手を組んで、派手にやろうぜ。
 

この記事へのコメント

  • なおなお

    確かチケット持ってて行かなかった(いけなかった)んだよね。
    再結成ECHOESがECHOESのままでよかったね。



















    2007年05月28日 21:12

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