■高度成長期施設テーマにDVDシリーズ化(日経産業新聞)
大証ヘラクレス上場でコンテンツ制作のウェッジホールディングスは、団塊世代を対象にしたDVDをシリーズ化する。団塊世代が社会人になった高度経済成長期を象徴する施設や建造物がテーマで、25日には、かつての炭鉱跡を撮影した作品を発売する。昨年末に発売した工場が題材のDVDが好調なことから、当時を懐かしむ人などに一定の需要が見込めると判断した。
こういう切り口でないと記事にならないのか、そもそも壮大な勘違いなのか。
工場萌えな日々や住宅都市整理公団といったサイトがブームの牽引役であって、これらDVDを購入するのは団塊世代ではなく、そのジュニアより下の世代が圧倒的なはずだ。
なんでも団塊世代と結びつけて記事にするのはどうかと思うのよねぇ。
ただ、気になるのがシリーズ化の契機ともなった昨年末に発売されたDVD『工場萌えな日々』の実売が、2000本であったとのこと。
記事の中では、
『ネット通販を中心に専門性の高い作品としては異例の2千本を販売。』
と持ち上げられているものの、タモリ倶楽部というある意味サブカルのメジャーでブレイクし、R25やデイポなど各種メディアで話題となり、発売に際し真鍋かをりを投入しての実績としては、思ったより少ない印象を受ける。
しかも、ネット通販中心ということは、団塊世代の購買パターンではない。
明らかにそれは、セグメント化されたマニアの購買パターンだ。
逆に考えると、この手のマニア市場は最大で2000人程度ということか。
書籍の場合はもう少し実数は多いようだが、写真に比べて制作に手間の掛かる映像DVDにおいて、2000本というのが採算としてどうなのか?
今後工場萌えの関西編や造船所、ダムなどのシリーズも発売するということだが、こうした作品は大抵シリーズ最初の作品が一番売れる傾向がある。
セグメント化されたマニア層で一儲けという図式が鼻に付く昨今、この2000本という市場規模は肝に銘じておく必要があるんじゃないかと思ってみたりして。
ブームが盛り上がろうが落ち着こうが、工場萌えな人々や廃墟マニアなどの人々は、自分たちの目線で観察、検証を続けていくだろうし、本やDVDが出なくなったとしても恐らくは困るまい。
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ノ~○ロムゲスト