前回のエントリーはこちら。
FBM2015勢力分布の話(1)
初めてFBMにやってきたと思われる親子の会話。
子:「なんか変なクルマがいっぱーい」
母:「おうちのクルマと違うね」
子:「まるいクルマの方がかわいい!うちもこんなのがいい!」
父親の口元がニヤリとするのを当方は見逃さなかった。
めでたく見込み客一組誕生の瞬間に居合わせ、フレンチブルーミーティング(以下FBM)はある種の見本市としての役割も果たしているのだなぁ、という思いを強くしました。
そんなわけで、老若男女(人もクルマも)の集まるFBMにおいて、フレンチ4ブランドおよびその他の台数やシェアなんてものを数値化してみたわけですが、そこから見えてきたこともいろいろありました。
昨年も思ったことをいろいろ書いてみたんですが、あれから一年経って状況はどのように変化したのでしょうか?
■シトロエンに何が起こったのか?
シトロエン+DSでカウントすると、昨年に比べて参加するオーナーの数が増えた、というのは前回のエントリーで書いたとおりです。
新旧さまざまな車種が集まっていましたが、売れ筋より売れ行きの芳しくないレアなクルマ(現行型C4)をよく見かける珍現象があったり、グループ駐車や小集団で集まって仲良く並んでいる光景で目立った印象を受けたのかもしれません。
シトロエンオーナーも昔から繋がりの強い人たちが多いですから、今年はそうした人たちが集まる傾向があったのかもしれませんね。
DSについては今年初めて調査しましたが、PCJとしてはシトロエンからの上級移行ならびにレクサスやドイツ系とは異なったプレミアム感を求める層を取り込みたいという思惑のようですので、オーナーの属性がFBMと相性が良いのかどうか?今後の推移を見て行きたいところですね。
■プジョーのスタンスの変化
比率、台数ともにまだ減少が続いているプジョーさんですが、意外と復調傾向にあるのでは?と思ったのは前回のエントリーに書いたとおりです。
FBM初参加と思われる若いオーナーさんが楽しそうにしていたり、旧車の小集団が見られたりといった感じで、オーナー心理としてFBMへの参加のモチベーションは高まっているように思われました。
後は、このモチベーションをメーカー側が後押しする姿勢が欲しいところであります。
その姿勢はあったでしょうか?
ありました。
昨年はFBMの公式スポンサーにルノー、シトロエン、DSというフレンチ3ブランドが付いていたものの、プジョーだけがスポンサーに付かないというオーナーからしてみれば屈辱的な姿勢を見せておりました。
しかし今年は一転してプジョーもFBMのスポンサーに名を連ねておりました。
当日ほとんど会場内ではアナウンスがありませんでしたが、車山高原のリフト側駐車場にPCJとしてブースを構え、展示車と試乗車を用意してアピールする姿勢が見られました。
しかし残念ながら、マイナーチェンジする新型208の展示はありませんでした。
大きく落胆しつつ理由を尋ねると、
「持ってきたかったんだけど登録が間に合わなかった」
という理由だったんだそうです。
お披露目には絶好の機会だったとは思いますが、残念でしたね。
しかし、こうしてプジョーがオーナーやその予備軍と向かい合う姿勢を見せ始めたのはとてもいいことだと思います。
そうした試みによってオーナーがプジョーに乗ることに満足感を持てるようになれば、それが自然と広がっていき、他社オーナーに羨望の念を抱かせることが出来るようになるでしょう。
その意味で、FBM会場に"なんちゃってプジョー"が出現することこそが、プジョーというブランドの復活を意味することになると、冗談ではなくて割と本気で思っています。
■ルノーの多様性
前回のエントリーで"多種多様"と表現しましたが、もう少し掘り下げてみましょう。
車種さまざま、年齢さまざま、カラーもさまざま。
青空に見事な紅葉、そしてカラフルなフランス車として会場を彩ってくれたのは間違いなくルノー勢の貢献です。
相変わらずカングー率が高いものの、それ以外の車種も多く見かけました。
また、国内に正規導入されていない並行車が目についたのもルノーであり、キャトルクラブなどに見られるオーナー同士の結びつきが強いのもルノーであったと思います。
精神的な面でお祭りとしてのFBMを支えているのも、ルノーオーナーのこうした多様性に依るところが大きいのかな?との思いを強くしました。
■ある種の変態性(褒め言葉)にあこがれる皆さん
さて。
楽しくカスタマイズされたクルマを見ながら、時にはオーナーさんに話しかけてお話を聞いたりするだけであっという間に時間が過ぎてしまいます。
マーケットでお買い物をする楽しみももちろんあるわけですが、当方にとってはこの1600台以上の中に隠れている宝石を見つけだすことが、最大の喜びでもあります。
ってことで、今年のなんちゃってシトロエン+αのお時間です。
昨年のエントリーで
なんちゃってシトロエンというのは、そのある種の変態性(褒め言葉)に対するあこがれとリスペクトがあるからこそ、他社のクルマにシトロエンのマークを付けて、そのある種の変態性(褒め言葉)の仲間に加わりたいという衝動の表れでもあるわけです。
などと書きましたが、今年もそうした変態性にあこがれる皆さんのネタが方々で炸裂しておりました。
今年は事前にtwitterに歴代の勇者の写真をアップすることで、新しい勇者の参戦を期待しておりましたが、いろいろと皆さん工夫を凝らして笑いを取ってくれました。
三菱のiじゃなくて…i-MiEVでもなくて…シトロエンのC-Zeroですよ!
後ろもちゃんと偽装主張していて、本国ではこんな感じで街を走ってるんだろうな、とイメージできました。
年間600台も売れてないけどな!
しかしこのエンブレム、向こうから取り寄せたんでしょうか?
ある意味非常にレアでありますね。
次はパンダ4x4のように見えるシトロエンさん。
しかしシートカバーはこんな感じで…
このデタラメな感じ、好きです。
お次は仲良く並んだ並行輸入のNemoさんですが・・・
なんかヘンなのがいるぞ?
前も後ろも完ぺきにシトロエン風に仕上げておられます。
しかもホイールのセンターにも気を配るなど、なんちゃって界の手練の雰囲気が伝わってきます。
逆にあまりにも見事に偽装しているので気が付いてもらえないかな・・・とオーナーさん自らエンブレムを加工。
正体を見せやがったな!
来年もこんな感じでお願いしますw
ところでこのNemo&QUBOの皆さん、今年春のルノーカングージャンボリーでもお見かけしたような・・・
お祭り好きなんですねw
P Groundでお見かけしたのは宇都宮から参戦のワゴンR風のシトロエンさん。
エンブレムの下地フィルムが年季入ってるように見えるんですが、いつもこの感じで乗っておられるのでしょうか?
同じくP Groundにはドイツの高級車風のルノーさんが。
ルノーさんで…いいのよね?
高級車なのにこの雑な仕上げ。
なんちゃってのムーブメントは高級車のオーナーさえ魅了するのでしょうか?
ビッグウェーブですかね?これは。
会場から離れたP10にも
フィアットのように見えるシトロエンのムルティブラですね。
「世界でもっともuglyなクルマ」などと揶揄される賛否両論のあるフロントマスクではありますが、このクルマにファミリーで乗ってる光景とかすげー幸せそうに見えるので大好きな一台です。
こちらは手描きのシトロエンエンブレムがかわいいですね。
そのすぐ近くにこちらも手書きのシトロエン MINIが。
会場に到着してから作ったんでしょうか?
即席感あふれるやっつけ仕事が痺れます。
そして昨年もご紹介したホンダインサイト風のシトロエンさんも健在でありました。
キレイに維持されてますね。
それと、昨年のキングについて、思いがけずご本人からお話が聞けたのもよい出来事でした。
なんちゃってルノーにはオーナーさんの人生の一部が反映されていたんですね。
魂は未だルノーに在り。
素敵だと思います。
なんで今年やってくれなかったのか!と少し残念でしたが。
他にも撮影し損ねたり、集計作業中に駐車場を出て行ったアバルトふうのシトロエンなど、まだまだ当方が捕捉できていないなんちゃって勢の皆さんがおられました。
フォローできずに申し訳ありません。
来年またお会いできれば嬉しいです。
そういえば、なんちゃって勢ではありませんが、ハロウィンも近いということでこうしたデコレーションをされている方もおられました。
こうした思い思いのデコレーションで楽しむのも、FBMならではということなんでしょうね。
大笑いするというより、なんかほっこりと笑顔になってしまう一台でありました。
そんなわけで、フレンチ4ブランドのオーナーも、そしてそれ以外のオーナーも各自が勝手に楽しむ場所として、フレンチブルーミーティングは年に一度のいいお祭りなんじゃないかと思いました。
来年辺りはうちの娘も歩けるようになってるでしょうから、一緒に会場内の素敵なクルマやオーナーさん達を訪ね歩いてみたいものです。
この記事へのコメント
インサイト風シトロエン
今年はホイールにも細工していたので見て貰いたかったです。
海鮮丼太郎
うわー!!!!
ごめんなさい、ホントごめんなさい。
ちょっと時間が押しててP10は少し掛け足になってしまい、じっくり拝見する余裕が持てませんでした。
よろしければ、写真をお持ちであれば頂戴出来れば補足をさせて頂きたいと思います。
またよろしければ、シトロエン風のインサイトにしてみようと思われた動機なども教えて頂けると幸いです。
メールはgalacticdance@hotmail.com
でございます。
振られたネタを受け止められなかった反省と共に、来年はじっくり拝見させて頂きたいと思います。
よろしくお願いします。