フレンチブルーミーティングに関するエントリーはあと2つほど書こうかと思ってますが、仕事が忙しくてちょいと時間が掛かっております。
その前にちょっと別のネタでエントリー書くことにしました。
エイプリルフールに新社長に就任したプジョー・シトロエン・ジャポン(PCJ)のクリストフ・プレヴォ新社長。
前任の上野社長時代になかなか業績が向上しなかったこともあり、実質的に不振の責任を取らされた形で退任と言う流れであったようですが、とにかく新しい体制になったわけですから今後のプジョー、シトロエン、そしてDSに期待をしたいところであるわけです。
従来のPCJの問題点は、車種の商品力が弱いという問題点もさることながら、プジョー、シトロエン、そしてDSというブランドを“誰にどうやって乗って欲しいのか?というメッセージが伝わってこなかった”点にあります。
まずはその辺りを明確にしていくことが必要かと思いますが、一番効果的なのはトップであるプレヴォ社長自身がメッセージを発することであるのは言うまでもありません。
就任から半年が経過し、東京モーターショーを前にしたこのタイミングで、PR(広告記事)としてプレヴォ社長のインタビューが掲載されました。
PCJがお金を払った広告記事となりますので、基本的にPCJが伝えたいことに沿ったインタビュー内容になっていることを前提として読んでみましょう。
・ある程度の謙虚さをもってブランドメッセージを伝えて行く
・PSAの高い環境技術が日本で認識されていないのがもどかしい
・日本と欧州でユーザ層は大差ないが、日本の客にはもてなしが必要
・日本市場に的確にあわせた仕様の車種投入を徹底する
・208のMCの後もクリーンディーゼル、SUVの強化を予定
・プジョーの特徴は「こだわりを持った感動と走り、インテリア」
・シトロエンの特徴は「ポジティブで快適で、人間性に溢れている」
・DSの特徴は「アヴァンギャルドで洗練されたスピリットを持つ」
・これらの3つの違いを今後は明確に訴求していく
(かつて年間1.5万台、シェア4位だった。このポジションへの再チャレンジは?)
・現状に留まるつもりはない。3ブランドとももっと売れるはず
(DSが独立したことでシトロエンの位置付けは?)
・懸念があるのは認識している
・C4カクタスが未発売でシトロエンのイメージが弱くなっているのは仕方ない
・ブランドバリューは確固たるものがあるのでモーターショーで主張したい
・時間を掛けてPCJならびに3ブランドの安定性を確立していきたい
・プジョーは歴史もあり販売台数も多かった
・シトロエンも長年日本で展開してきたので馴染みがある
・対してDSはアヴァンギャルドなカラーを持ち、個性が異なる
・プジョー&シトロエンとDSは世界観が異なる
・VWとアウディのように価格に差が出るのは理解してもらえると思う
・価格やサイズではなく、動機によってクルマ選びに違いが出るだろう
・装備や仕様はDS>プジョー>シトロエンとなる
・価格もそれに応じたものになる
・DSはプレミアム感を求める層からも支持を得られるのではないか
・レクサスやドイツのプレミアムブランドとは違ったものを求める層に最適
・DSブランドを浸透させていくかが課題
・国内の有望な5~6都市にDSストアを展開していく
・東京モーターショーではその1号店に関する情報を公表する
・既存のシトロエンの店舗でも引き続きDSは併売していく
・DS3はブランドを象徴するモデル
・4速ATで後れを取ったが6速AT化でイメージアップするだろう
おおむね、日本市場に対して今後も真摯な態度で取り組んでいく決意表明と、競争が激しい市場であることを認識した上で商品力で負けないように最適化していくことを明言しています。
「PSAの高い環境技術が日本で認識されていないのがもどかしい」とのことですが、そういうのはエコカー減税対象車を出してから言いましょう。
しかしこうしてインタビュー内容を見てみると、プジョー&DSに関しては明確なビジョンを持って推進していくのに対し、シトロエンに関しては正直言って打つ手なし、という姿勢も見られます。
シトロエンブランドで新規に導入が明らかにされているのはC4カクタスですが、これはパワートレインが刷新される2017年まで待たなければなりません。
その間シトロエンブランドをどう維持していくか?という点について、既存モデルのC4ピカソやお買い得感の高いC3で細かく積み上げていく目論見なのかもしれませんが、とにかく歯切れが悪いですね。
最後のハイドロであるC5も販売が終了してしまい、本国にも目立った新型車が出ていないこともあり、シトロエンとしては年末から来年いっぱいはかなり苦労しそうな感じです。
専門店であるDSストアに関しては東名阪エリアでの出店という情報は昨年ぐらいから出ていましたが、未だにオープンしておらずいろいろ大変なんだろうな、とは思いますが東京モーターショーで具体的な発表をするということですので期待しましょう。
先週末のフレンチブルーミーティングにブースを構えて展示車&試乗車を用意するなど、顧客に近いところでの努力も見られるようになりましたので、そうした活動が実を結ぶようになるといいですね、と割と本気で思っております。
さて、来週はいよいよ東京モーターショーです。
くれぐれも事前に主張しておきますが、2013年のモーターショーのように参考以外の展示車をドアロックして中が見れないようなバカな真似は絶対しないようにお願いしますよ、ホント。
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