ルーツと思い出を巡る一日(2)

ということで、今回の旅の目的の一つでもあった、犬山市にある『日本ゲーム博物館』にやってきた。

懐かしのビデオゲームはもちろんなのだが、それより前のICなどを使わず電気回路で制御するエレメカのゲームが、動態保存されてプレイ可能ということで以前から行きたいと思っていたところだ。

3000円の一日券を購入して中に入ると、そりゃもうパラダイスみたいなところでありました。
横浜ドリームランドは閉園最後の日を見届けるまで付き合ったので、いろいろ思い出深いところであります。

そのゲームコーナーに設置されていたレアなエレメカがどうなったのか?というのは気になっていたものの、巡り巡って日本ゲーム博物館に行きついていたとは驚きだ。

残念ながらエレメカの多くはメンテナンス中でプレイできるものは少なかったが、スタッフの人に話を聞いたところ基本的に動態保存を目指しているので、そのうち復活することもある、という話だった。

なにせエレメカの修理は図面などが残っていることはほとんどなく、現状から正常な状態を推測して修理していかなければならないので時間が掛かるのは止むを得ないところだろう。

ただし、展示されているほとんどのエレメカが一度は動く状態にまで復帰できているようなので、あとは人手を掛ければなんとか復旧して欲しい。

ということで、エレメカと並んで力の入っているアーケードの大型筺体ならびに体感ゲームの類をごりごりとプレイする。

アフターバーナーといえば乗りこむタイプのデラックス筺体が有名ではありますが、もう世界に数台も残ってないらしく、このコンパクトなタイプの筺体でプレイすることに。

しかしこれでもけっこうグリグリ動くのよ。

そのおかげで当時のゲーセンでもよくぶっ壊れてメンテナンス状態になっていたりしたもんだ。
セガもずいぶんムチャなものを市場に出したもんだ。

一方変わってこちらはテーブル筺体ゾーン。

初期のビデオゲームはモノクロでの表現しかできなかったため、その上にカラーセロファンを貼ることで擬似的なカラー画面を演出した時期があった。

限られた条件の中で少しでも魅力的な見え方を工夫するというこの発想は、日本のビデオゲームの歴史の中でも特筆すべきアイディアであると言える。

しかしこのアイディアも元はと言えばエレメカのノウハウから来てたりはするんだが。
そして今回地味だが一番驚いた出来事と言えばこちら。
ブロックくずしといえば単にパドルでボールを打ち返すだけのシンプルなルールなのだが、そのパドルの幅がUSB端子とほぼ同じサイズというのは驚愕した。

しかもボールの動きがけっこう早く、これについていくにはかなりの動体視力が必要となる。
今のようにゲームの選択肢はさほどなく、これをプレイするしかやることがなかったから皆必死だったということか。

1980年代後半にはリバイバルブームに乗ってタイトーから『アルカノイド』というブロック崩しのリメイクが登場したが、こちらのパドルは3倍ぐらいの幅があった気がする。

まぁとにかく、ストイックという表現がピッタリなのが初代のブロックくずしの印象だ。


任天堂を筆頭に、インベーダーのコピーやパチもんは山ほど発売されたが、これもそのひとつ。
動きに緊張感がなく、プレイしていて楽しくはなかった。

あかんやつ。
ピンボールに関する知見がほとんどないのであまり語ることはできないが、動態保存が難しいゲーム機の筆頭であることは以前聞いたことがある。

アメリカでもピンボールのメンテナンスができる人材や補修用のパーツは減っていると聞くが、よくこれだけの台数を維持できるものだ。
しかも2Fの倉庫にはこの数倍の古いピンボールが保存されていた。
(こちらはこれからメンテナンスに取り掛かるようで、ほとんど分解状態だった)

改めてプレイしても、バイク型筺体にまたがってまともにプレイするのはほぼ不可能。
狙いは良かったんだがこれをちゃんとプレイしている人を見たことがない。



そんなわけでツイートも忘れてプレイしまくること5時間。
1プレイ100円換算で30プレイしないと入場料の元が取れない計算だが、入場して2時間で30プレイをはるかにオーバー。

むしろ疲れてしまったので撤退したというのが正直なところ。

開館と同時に入って、疲れるまでプレイして撤収というのがここの楽しみ方として向いている気がする。

ここは元ナムコなどゲームメーカーに所属していた人のコミュニティであるひげひげ団でツアーでも組んでもう一度訪れようと思う。


まったく偶然だったのだが、併設しているドッグランを訪れていた夫婦+犬の乗るクリオエステート(ルーテシアのワゴン)に遭遇した。
隣に停めさせてもらったのだが、話を聞いたところ名古屋の並行輸入業者から購入したんだそうだ。

夫婦で使うだけなのでそれほど大きい必要はなく、しかし犬(ゴールデンレトリバー)を載せるのである程度のスペースが欲しいと思って行きついたのがクリオエステートだったとのこと。

レトリバーは2列目にフックで固定されたシートを付けて、そこに載せるやり方をしていた。

この手の使い勝手はワゴンだと強いですな。

ステーションワゴンが壊滅状態の日本市場にあって、Bセグメントワゴンというのは一定のニーズがあることを再認識した次第でありました。

あ、写真撮らせてもらうの忘れた…


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