前回のエントリーはこちら。
FBM2014勢力分布の話(1)
途中で声を掛けて頂いた方との会話。
「何に乗っているんですか?」
307swです。
「ああ、比較的新しい奴ですね。」
「私のエグザンティアは20年になったところです」
「あちこちキズが付いて最近ようやく実用車という感じになってきました(笑)」
当方の307swも車歴11年でぼちぼちガタが出始めてはおりますが、この地においてはまだまだ若造ということですか。
そんなわけで、老若男女(人もクルマも)の集まるFBMにおいて、フレンチ3メーカーおよびその他の台数やシェアなんてものを数値化してみたわけですが、そこから見えてきたこともいろいろありました。
基本的にフレンチ3メーカーのオーナーの方々は、好みは違ってもFBMのようなイベントがお好きな方が多いと思っておりました。
しかし、メーカーであるプジョーとしては、あまりこういったことに興味が無いのかもしれません。
■プジョーのスタンス
さて、参考までに2000年から2013年までのフレンチ3メーカーの国内販売推移のグラフを再掲しておきます。
ここ数年では台数としては3ブランドとも差が縮まる傾向ではあるものの、保有台数で言えばまだまだ圧倒的にプジョーが多いのは相変わらずです。
その割にプジョーオーナーのFBMへの参加率が下がっているというのは、現在プジョーが進めようとしているアウディやメルセデスをお手本としたプレミアム路線がある意味うまく行っているということなのかもしれません。もちろん皮肉ですが。
ルノーに関してはフレンチブランドであることを前面に打ち出しており、シトロエンも普段はそれほど積極的ではないですが新型C4ピカソのティザーキャンペーンではフレンチテイストをアピールするなどに対し、プジョーはここ数年のグローバルなブランド展開において、あえて無国籍性を前面に打ち出しているようです。
逆に言うと、メーカーとしてのプジョーはフレンチブランドという色が着くことが逆に嫌なのかもしれません。
これは今年のFBMのスポンサー企業一覧です。
▲クリックで拡大
シトロエン、DS、ルノー…
ここに載ってないフレンチメーカーがありますね。
要は、そういうことなのかな、と。
※プジョーシトロエン東京は位置付け的にはディーラーであり、グッズ販売が主体でした。
以前ルノーがカングービボップなどを持ち込んでマーケティングも兼ねた展示を行ってお客さんとの情報交換をしていました。
今年はシトロエンが新型C4ピカソとDSの特別仕様車を持ち込んでお披露目をしていました。
中の人のお話を聞くと
「5人乗りの方が反応がすごく良くて驚いている」
なんて事を仰ってました。
メーカーの想定と実際のお客さんの反応は必ずしもイコールではありませんので、こうしてお客さんの生の声を聞くことができる機会は、販売戦略を考える上で非常に重要なわけです。
プジョーについても2年前の208、そして今年の新型308とFBMでお披露目する絶好のタイミングがありましたが、特にアクションもありませんでした。
つまり、メーカーとしてのプジョーにとっては、FBMでお客さんと接点を持つことには興味が無い、というスタンスなのでしょう。
内部の方針もあるのでしょうが、そういうスタンスがプジョーオーナーのFBM離れに繋がっているのかもしれません。
これを良しとするのか、プジョーの中の人のお話を聞いてみたいものですね。
この晴天のドライブ日和に、全国のプジョーオーナーさんたちは何をしていたのでしょうか?
■ある種の変態性(褒め言葉)にあこがれる皆さん
さて。
メーカーの都合なんてものをオーナーがいちいち気にする必要は本来はありません。
FBMというのは参加者が祭りを楽しむ場所ですから、それをポジティブに考えればいいわけです。
楽しくカスタマイズされたクルマを見ながら、時にはオーナーさんに話しかけてお話を聞いたりするだけであっという間に時間が過ぎてしまいます。
マーケットで楽しげなものを見つける楽しみももちろんあるわけですが、当方にとってはこの1600台以上の中に隠れている宝石を見つけだすことが、最大の喜びになりつつあります。
ってことで、今年のなんちゃってシトロエン+αのお時間です。
前回のエントリーで
なんちゃってシトロエンというのは、そのある種の変態性(褒め言葉)に対するあこがれとリスペクトがあるからこそ、他社のクルマにシトロエンのマークを付けて、そのある種の変態性(褒め言葉)の仲間に加わりたいという衝動の表れでもあるわけです。
などと書きましたが、何より2010年に見かけたこのクルマがあまりに衝撃的だったことから、毎年これらのネタに走るクルマをうぉちするのが楽しくてしょうがありません。
例年ですとP GroundやP9のグループ参加駐車場あたりでお見かけすることが多かったのですが、今年は会場から離れたP10に集中しておりました。
その意味で、多くの方の目に留まらなかったであろうことが残念でなりません。
毎年P Groundでお見かけするSesam Techさんは当然シトロエンとしてカウントさせて頂きました。
そしてP10でお見かけした初代インサイト風のシトロエン。
ちゃんと事前にネタを仕込んで来られていい感じですね。
しかし初代インサイトって、デザインテイストがシトロエンと親和性があってあまり違和感が無いところが素敵です。
個体も少なくなってきましたが、大事に乗り続けてくださいね。
もちろんこちらはシトロエンでカウントさせて頂きました。
そして、その逆とでも言うべき新星登場。
鮮やかな黄色のロードスターですので、ルノーバッヂを付けても違和感…あるわっ!
まさにキング・オブ・やっつけ仕事。
この雑な感じがとても好きです。
願わくば、後ろも何か雑な感じで主張をして頂けると、より高度なやっつけ仕事になる気がします。
神戸よりお越しのようでしたが、来年もぜひパワーアップした完成度の高いやっつけ仕事を見せて頂けると幸いです。
こちらは敬意を込めて、ルノーでカウントさせて頂きました。
また番外編となりますが、正規で入っていないダチアを見かけました。
素敵なカップルのオーナーさんがいらっしゃったのでお話をお聞きしました。
オーナーさんとしては、ルノーでカウントして欲しいとのことでしたので、こちらはルノーのカウントに加えさせて頂きました。
(ダチアはルノーグループですので当然と言えば当然なのですが)
今回当方が確認できたのはこれだけだったのですが、カウント作業をしながらチェックしていたので、見落としていたケースもあった気がします。
趣向を凝らしたネタ車を見逃していたとしたら、こんなに悔しいことはありません…
■総評
今年は見事な晴れの天気で、青空と紅葉とフランス車という最高のコントラストを楽しむ事ができました。
フレンチ3メーカー以外の来場者も多く、FBMというお祭りをそれぞれ楽んでいる様子でした。
懐かしい人との年に一度の再会や、初めてのフランス車でFBMデビューなんてオーナーさんも目にしたり、とにかく今年はいろんな笑顔に遭遇することができました。
ただ、荒天だった例年に比べてこんなにいい天気だったのに、駐車場が埋まるのに意外と時間が掛かったり、次に紅葉見物など別の場所に向かうためか、帰路に向かうクルマが目立ち、昼過ぎぐらいには駐車場に結構な空きがありました。
単に場内を移動しただけではない感じだったので、FBMの滞在時間というのはそれほど長くなかったのかもしれません。
昨年より始まった『フレンチブルーラリー』ですが、今年も開催予定だったのに参加者が規定数に満たず中止になっていました。
ちょっとこれは残念でしたね。
天気が悪いと参加のモチベーションが下がり、天気が良すぎるとお祭りもそこそこに切り上げて走りに行きたくなるという参加者心理を考慮しつつ、お祭りとして皆が楽しめる構成を来年も期待したいと思います。
運営の皆さまお疲れさまでした。
そしてすべての参加者の皆さん、楽しませて頂きありがとうございました。
来年はシトロエンブランドからDSが独立しますので、カウンター君1号会は引退させて、新たにフレンチ4ブランド+その他という5種類でカウントできる新型カウンター君を作らないといけませんね。
この記事へのコメント
pallase
鋭い分析に頷いております。
ブランドロイヤルティの高いユーザーが集まるFBMはマーケティングの場として最適だと思います。。。が。。。
&
我が家は念願叶って初のFBM参加、この日の為に用意した愛車「シトロエン」でグラウンドに駐車させて頂きました。自己申告で甚だ恐縮ではございますが、もし未カウントであれば一台シトロエン勢力に加えて頂けると幸いです(^_^;)↓
http://instagram.com/p/uRlVbsg_Cy/
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