2012年当時のクリーンディーゼルに関する取り組みについてこんなことを書いた。
高級車御三家となりつつあるアウディについては、この1年の間にも「ディーゼルは出さない」⇒「やっぱ出すかもね」といった変節があったりするものの、CD協議会の方で何か具体的な話を聞いている訳ではない、とのことだった。
しかし、アウディとしてもライバルが動くのを漫然と眺めているわけでもないだろう。
恐らく近いうちにディーゼル車の国内導入を発表するのではないか。
問題は、アウディはブランディングとしてハイブリッドを前面に押し出してしまったので、どの面下げてディーゼル入れるんだ?という話もあったりして。
案外シレっと“多様なユーザニーズを満たすため”とか言って出してきそうだが。
まさかホントにシレっと方針転換してくるとは思わなかったw
アウディは当初2011年に日本市場にクリーンディーゼル車の導入を予定していたのを撤回してハイブリッドを展開すると方針転換したものの、その隙をBMWやメルセデスにしてやられる状態が続いていた。
まぁそれでも販売は好調だったので焦りはなかったのかもしれないが、世間的なイメージとしてアウディが環境性能において先進的だというイメージは希薄になっていったのも事実であって。
(ハイブリッドも売れてはいるけどイメージリーダーにはなれてないしねぇ)
ってことで、先日のVWのクリーンディーゼル国内展開報道と歩調を合わせてアウディも国内へのクリーンディーゼルの導入時期を模索していたと思われるが、VWが2015年導入に対してアウディはそこからさらに1年遅れの投入になるということのようで。
マツダの奮闘で国産車においてもクリーンディーゼルという存在が浸透した現在、アウディというプレミアムブランドにおけるディーゼル車をどういったイメージで売るのか?
これは結構難しいことになってしまったんじゃないかと思われる。
なんと言っても身内のVWがクリーンディーゼルを投入するとなると、大衆ブランドまで一気にディーゼルの波が押し寄せることで特別なものではないという雰囲気が醸成される。
アウディのクリーンディーゼルは唯一無二の性能ということでもないし、プレミアムという価値の訴求もしづらい。
当然ライバル勢も手を打ってくるわけで、果たしてアウディのクリーンディーゼルを選ぶ意味を顧客を納得させるだけの形で提案できるだろうか?
胡坐をかいてたらいつの間にやら外堀が埋められていた、みたいな感じにも見える。
ただし、それでも高効率ガソリンエンジン、ハイブリッド、クリーンディーゼルというパワートレインを用意することで選択肢を増やすことはアウディにとってプラスになるのは事実だ。
これにより影響を受けるのはレクサスになるだろうね。
BMWから供給を受けるディーゼルエンジンを国内展開するのかどうか?
この辺りのトヨタの目利き力にも注目しておこう。
この記事へのコメント
Vitesse
日本ではもちろんPRされていませんけど。
欧州では80年代後半ごろから(まだAudi 80があった頃)、御三家で選ぶならディーゼルはAudiのTDIとして評価が定着しています。
それくらいAudiのディーゼル技術は一歩抜きん出ているのも事実ですよ。