プジョー世田谷店がなんかおかしい(3)


のつづき。

前回は現在のプジョー世田谷店がショウルームは尾山台、整備工場である世田谷サービスポイント(世田谷SP)は経堂と離れた場所にあるため、一体型の店舗に比べてより綿密に営業マンとメカニックが連携して顧客の対応に当たるべきだ、という話をしてきた。


実は世田谷店がなんかおかしいと感じるのは、この営業マンとメカニックの間で、ぜんぜん連携が取れていないと感じることが多いという点だ。

世田谷SPは、元々はプジョーの整備工場として稼働していたが、チューガイ騒動によってシトロエンの店舗をプジョーシトロエン東京が引き受けたのに伴い、シトロエン世田谷の整備工場としても稼働することになった。

これがどういうことかというと、ただでさえそれほど広くない世田谷SPで、プジョーだけでなくシトロエンのクルマの面倒も見なければならなくなったということだ。

普通であればさらに広い場所に移動したりするもんだがそういった動きはなく、結果としてどうなったかというと、慢性的なキャパオーバーとでも言える混雑状況を生む事になった。

整備工場というのはどれだけ少ない人間で多くの台数を整備するかが利益に直結するので、混雑してもきちんと対応できているのであれば別に問題は無い。
現場が死ぬほど忙しいであろうことは想像に難くないが。

最初のトラブルは2011年6月に起こった。

ここで書いたとおり、毎年点検整備で預けていたにも関わらず、マフラーが腐食で限界に達しており要交換という話になった。

下周りのメンテナンスを怠っていたのは当方のミスだが、これほど錆が浸食するまで何の指摘もしてくれないのはどうなんだ?という気分にさせられた。

プジョーのマフラーはウィークポイントの一つでもあり、早めに指摘してくれれば腐食防止の策も講じることができただろうに。

結局マフラーと下周りの洗浄と防鎮処理をシトロエン横浜都筑に依頼した。

依頼はしたのだが、作業中にポッキリとエンドマフラーの接合部が折れてしまい、結局この後マフラー一式を交換することになった。

とはいえまとまった支出が厳しいということで、エンドマフラーの部分はシトロエン横浜都筑にたまたま転がっていた中古品を付けてもらい、少しだけ安く仕上げてもらった。

結局交換するという結果になったわけだが、どうにも釈然としない気持ちだけが残った。


そして次の事件は2012年8月に起こった。

6月の車検の際にシリンダーセンサーコネクターとブローバイホースをきちんと取りつけずに返却され、走行中に「Anti Polution Fault」のエラーメッセージが出て走行不能になるトラブルを引き起こす原因となった。

その辺りの経緯についてはこの辺に書いた。

信じられないような話だが、ディーラーも認める整備ミスだった。

また、板金塗装したドアやバンパーが下地処理の不備のために塗装の内側から錆のようなものが発生し、再度塗り直しをすること2回。
(板金塗装は近所の太一自動車に外注しているらしいが)

他にも車検に関する料金設定についての疑問も相変わらず解消されていない。


そうは言っても、長く整備を依頼しているので履歴もきちんと管理されているし、フロント対応そのものは丁寧なので余程のことが無い限り、他の店に切り替えるのもあまり得策ではない。

そんな気持ちもあり、今回は早めに車検の相談を世田谷SPに持ちかけた。

エアコンリフレッシュキャンペーンのついでに車検の概算見積もりを作ってもらい、車検を通すだけなら大した出費にはならないことを確認して、1ヶ月前の早期入庫による割引のタイミングになる5月下旬に入庫する方針であることを伝え、その際代車が必要である旨もあわせてお願いしておいた。

また、塗装の一部に再び内側から錆のようなものが出てきたのでこの処置についても後日対応してもらうということで話をしておいた。

この際の世田谷SPのフロント対応は素晴らしかったし、この点には不満はない。


そしていざ車検の入庫予約をWEBから行ったら、世田谷SPからメールが来て、「入庫はOKだが代車は7月まで予約でいっぱいで用意できない」とのこと。
7月いっぱいということは、2ヶ月先まで代車の予約で埋まっているということだ。
キャパオーバーの影響はこんなところにも表れているのか…

例年、点検に出す際は代車を頼む事はない。
もともと貸し出せる車両は数が限られているだろうし、混雑しているだろうから無理に借りなくてもいいということで、入庫の際には自転車を積んでいって帰りは自転車で帰ってくるというのを続けていた。

しかし今回に関しては、嫁を突発的に病院に連れていくことが起こりえるため、移動の足を必ず確保しておかなければならない事情があった。

だから事前に代車を含めてお願いするという話をしておいたつもりなのだが…

「じゃあ車検はキャンセルしてください。」
「塗装の瑕疵の件については対応方針を決めて連絡をください。」

とメールで返信して別の店を検討することにした。

担当営業マンに話を通しておけば良かったと思ったが、車検という売上案件が一つキャンセルになったなんて話があれば、普通は現場から営業マンに話が行ってフォローの連絡ぐらい入りそうなもんだが結局何の連絡も来ず、塗装の瑕疵に対する回答すらも放置されたのには正直言って驚いた。


とりあえずこちらも急いでいたのでプジョー新横浜店に連絡をし、「代車の用意ができて見積もりを世田谷SPと同等にしてくれれば、車検を新横浜店にお願いするよ」と振ってみたところ、OKが出たので今回の車検は新横浜店にお願いすることにした。

以前大きな借りがあったので、これでようやくお店にお金を落とすことで借りを返せることになった形だ。


車検中に代車として用意してもらったのは日産のマーチ。
CVTとアイドリングストップが装備され、街中を走ると25km/Lとか驚異的な燃費をたたき出し、最新のクルマはすげーな、と思わせるに十分な体験だった。
これについては後日改めて。


そして車検を終えてクルマを受け取ってしばらくしたら、世田谷店の営業マン(未だに面識なし)から電話があった。

曰く

「車検の手続きがまだみたいですが、どうしました?」

いや、もう済ませましたけど。

「どちらで受けられたのですか?」

新横浜店ですけど。
何も聞いてないんですか?

「いえ、運営会社が違うと車検を受けたかどうかの情報は共有していないので…」

いやいやそうじゃなくて。
世田谷SPに見積もり取って予約したら代車が無いって言われてキャンセル連絡したんですが、その辺の経緯は報告受けてないんですかね?

「特に何も聞いてませんでした」

そうですか。
整備工場との連携が悪いですね。


現場が忙しくて個別の事情なんか構ってるヒマがないのか。
車検が一つキャンセルになったとしても、他に客は沢山いるから気にしないのか。

理由はどうだか知らないが、少なくとも仕事で営業という職種に携わっていると、こうしたプジョー世田谷店の対応というのがどうにも解せない。
どうもメカニックの方から営業マンに顧客の情報を上げる仕組みがうまく機能していないものと思われる。

ただでさえ新規客や買い替え客が減少している中で売上を確保しようとすれば、車検や整備で稼ぐしかない。
そうなれば一件一件の対応を丁寧にしていくしかない。

これはクルマに限らず、どんなビジネスにおいても当てはまる基本中の基本だ。

案内を送れば勝手に客が車検を受けてくれると思っているのだとしたら、それはちょっと違うと思う。

しかも、塗装の瑕疵に対する返答は結局こちらから催促しなければ返信も来ず、代車の用意ができたら改めて連絡すると言われたが、すでに一ヶ月が経過したが未だに連絡はない。

世田谷店の中ではどのような情報共有・管理がされているんだろうか?
こんな雑な対応をしていたら客は逃げるばかりだと思うのだが。


もちろん店としても客を選ぶ権利はある。
当方が面倒な客ということなら、店側から距離を取りたいとうことであればそれはそれで構わない。

しかし、以前の担当営業のS氏の頃にいろいろやりとりをしていた時に比べると、明らかに全体のサービスレベルが落ちているという印象を持たざるを得ないことだけはここで指摘しておきたいと思う。

少なくともプジョーシトロエンジャポンの直営店であり、旗艦店として全国のプジョーディーラーの手本となるべきお店の姿とはちょっと思えない。


後日世田谷店の後任営業マン氏と話をする機会を作ってもらおうかと思う。
そこで状況の改善が見込めないのならば、世話になる店を新横浜店に切り替えることになるかと思う。

もういっちょ続く。

  
プジョー世田谷店がなんかおかしい(1)
プジョー世田谷店がなんかおかしい(2)
プジョー世田谷店がなんかおかしい(4)

この記事へのコメント

  • 世田谷太郎

    実は私も世田谷店を利用していました。その当時の担当者だった方も海鮮丼さんとは違う方でしたが同時期に退職されてしまい、郵便で後任は●●さんという通知だけは受けましたが、DMも電話も来た事が無いので行こうとも思いません。

    クルマを買うのは、まずクルマそのものが自分にとって魅力があるのは大前提ですが、その上でどのお店で買うかというのは値段だけでは決められないですよね・・・高額商品だからこそ、なおさらに。
    2014年07月15日 21:29
  • 海鮮丼太郎

    >太郎

    今回はどちらかといえば整備工場のスタッフが客商売としての対応を疎かにしているんじゃないか?という感じなわけです。

    対応するのは営業マンだけど、客の情報は整備工場のスタッフから報告を上げないと動きようがないわけであって。

    体面での対応はちゃんとしてるのに、ちょっとでも手間がかかる事態になると途端にレスポンスが悪くなるのはいったいなんなんでしょうね?

    国産ディーラーでも状況は似たようなものだけど、苦境のプジョーブランドを維持するためには、こういう部分をちゃんとしないといかんと思うわけです。

    上でも書いたけど、世田谷店はプジョーの旗艦店であって、すべてのプジョーディーラーのお手本にならなきゃいかん店なのでなおさらです。

    2014年07月16日 22:47
  • mosuke

    初めまして。プジョー207乗りです。
    私は横浜市在住で、DSGを利用していますが、世田谷店と状況は大して変わりません。
    2年前に担当者が変わってから、定期点検の連絡を含めて何の連絡も来なくなりました、
    店舗も今月とうとうルノーの看板に変わってしまい、ブログも閉鎖されました。
    定期点検に入れたら、作業中にぶつけられ、修理となりました。
    ディーラーのサービスの質が落ちてていると言うよりも、プジョーに対する熱意が冷めているのではと思います。
    プジョー・ジャポンよ頑張ってくれと言いたくなります。
    今は、真面目な修理工場を探すか、別のメーカの車に乗り換えるか、検討中です.
    2014年07月21日 06:42
  • 海鮮丼太郎

    >mosukeさん
    コメントありがとうございます。
    ひょっとして横浜港南店のことですかね?
    実家がそちらの方なのでたまに行ったことがありました。

    GSTというグループはある意味市場のニーズに敏感というか、ブランドに対する姿勢が淡白という感じがありますね。

    しょっちゅう閉店やブランド替えをやっている気がします。

    ただシトロエンの店を閉めたりプジョーの店を閉めたりしているところを見ると、PCJの販売店戦略に見切りをつけ始めているとも考えられます。

    熱意が冷めているというのはそういうことなのかもしれません。

    対してルノーについては全般的には好調なのにも関わらず東神奈川の店舗が閉店してしまったので、横浜地域のニーズを受け持つ店舗としてラブコールがあったのかもしれませんね。

    そういえば当方もGSTでなんだかなぁ、という目に遭ったことがあります。

    下部洗浄とシャシーブラック塗装をお願いしたら、ホイールを外さずに作業をしたらしく、ホイールの内側に黒い塗料が付着して取れない、なんてことがありました。

    この点はマイナス1として、今後の様子を見ながら付き合っていくかどうかを様子を見たいと思っております。

    mosukさんと同様、今回の車検にあたってはプジョーに強い整備工場を探そうかとも思ったんですが、横浜エリアってなかなかそういうお店がないんですよね。

    割と聞くのが足立区方面ですが…

    どこか良さげなところがあったらこっそり教えてください(笑)

    2014年07月21日 09:41

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