迷走する3008の販売戦略


さて、昨日大幅値上げのエントリーを書きましたが、その中でも値段が上がったり下がったり上がったりを繰り返している妙な車種があります。
えぇ、言わずと知れた3008なのですが。

参考までに直近1年の間の推移を見てみると、

【3008Premiumの場合】

339万円
  ↓
342万円(+3万円)
  ↓
346~348.3万円(+3万~5.3万円)
(ソリッドカラー以外の塗装代が別途必要)
  ↓
329万円(-13万円)
(マイナーチェンジに伴う大幅値下げ。ただし別途塗装代は変わらず)
  ↓
338万円(+9万円)
(消費増税にともなう値上げ)
  ↓
344万円(+6万円)New!
(今回の値上げ)

とまぁ、お買い得感を出して数を売りたいのか、台数が出ないから値上げして利益をしっかり取りたいのか、その戦略がよくわかりません。

すでにマイナーチェンジ後だというのに、仕様は旧型に準じたものになっております。

価格は3,310,000円となっており、値上げした3008 Premiumの受け皿になるよう設定されたことがわかります。

装備面でも廉価グレードと言いつつ実質的に3008 Premiumの値下げバージョンのようなものであり、先日発売された208 envyと同様の実質値下げ戦略と取れないこともありません。

しかもこの3008 Styleが6月末までのスペシャルオファーとして、50万円のサポートが付くということで、281万円という思い切ったバーゲンプライスになりました。

3008style_specialoffer.jpg

とはいえ、昨年のモデルとなるためフロントマスクは旧型で、装備もグリップコントロールなどが省かれたバージョンとなります。

しかし、今頃になって出てきたこの旧型の特別仕様車の在庫はどこに眠ってたんだ?という疑問が浮かびます。
まさか、前回の限定90台が売れ残ったとかそんなオチですかね?
ヤードで長期在庫になってたとすると、下回りのサビなどが無いか気になるところであります。

欧州ではそれなりに好調で、日本でもクロスオーバーSUVというカテゴリはそこそこ人気があるはずなのに、なかなかその波に乗れない3008ですが、最初の価格設定に失敗してスタートダッシュし損ねて、それ以降ずっと価格戦略が迷走しております。

HYbrid4の日本への導入も断念したようですので、ディーゼルとディーゼルハイブリッドという3008の目玉グレードを封印しての展開では、そりゃ苦戦もしますわな。

そんな3008ですが、プジョーの4ケタにしては珍しく、ちゃんと後継車種を開発しているとのこと。
次期型は現在のMPVのようなスタイリングから、よりSUVらしいスタイリングへと大きく方針を転換するそうであります。


その背景には拡大する中国市場の攻略と、現在の中途半端なフォルムに対する反省点があるということでしょう。
次期型は2016年に登場するそうです。

その頃までには日本における販売戦略とかがきちんとまとまってるといいですね(棒)


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