クルマという商品は、単にお金を払って持ち帰るという類の商品ではなく、契約、支払、登録という段階を経て購入者のものとなる。
(スバルのレヴォーグなどがその顕著な例)
2014年1月 前年比
普通乗用車 140.4%
小型乗用車 116.9%
軽自動車 132.1%
輸入車 140.3%
普通乗用車 133.3%
小型乗用車 109.0%
軽自動車 130.0%
輸入車 136.9%
そうなってくると困るのが、購入契約を結んでも納車が間に合わないケースだ。
需要を見越して事前に生産ラインを動かしてタイムラグの無いような生産計画を立てるのだが、それでも見込み違いや過剰在庫のリスクを抑えるために、実際の需要よりは供給が後手に回ることが多い。
それに合致しなければ、海外から船便で運んでこなければならず、これが「輸入車は納車まで3ヶ月待たされる」などと言われる根拠になっている。
3月は日本の多くの企業が決算月であるために、ここで一気に台数を売りさばき、売れ残りはゼロにすることが理想的だ。
どうしても契約から納車までタイムラグが発生してしまうため、3月のこの時期になると、たまたま在庫しているクルマは即納できるが、新規メーカー発注のクルマは3月中の登録が難しく、それはすなわち4月以降の消費税8%の適用を受けてしまうことになる。
その分の差額をディーラーが被るという方法も取られてはいるが、ここは発想の転換で別のものを売るという戦略もある。
長くなったが、すなわちこういう話だ。
好調アウディが中古車でキャンペーン、駆け込み需要獲得を狙う
正規ディーラーでは下取りや買取りなどで引き取ったクルマを整備し、ディーラーの認定中古車として販売するのが一般的になっている。
また、展示車や試乗車上がりのクルマも「登録済み未使用車」などとして売られていることもあるのは公然の秘密というやつだ。
比較的走行距離が短く高年式のモデルは、中古車と言えどもそこそこいい値段を付けて売ることができ、またヘタは業者に流れて中古相場の下落を招くような事態を防ぐことにも一役買っている。
(中古価格が下がる=ブランド価値が下がる)
ちなみに低年式のクルマは下取りや買取しても認定中古車の基準を満たさないため、大抵の場合は業販ルートへ流される。
ということで、新車だと間に合わなくても、中古車だったら増税前に納車が可能だ。
すなわち、
「売るものが目の前にあるんだったら積極的に売ろう」
という、当たり前の戦略なのだが、こういう部分もアウディは抜け目がない。
もちろん他社も同様な動きを見せているが、認定中古車にもキャンペーンの販促コストを掛けてアピールするアウディの戦略は、うまい具合にエコシステムを完成させている感がある。
また、展示車や試乗車上がりのクルマも「登録済み未使用車」などとして売られていることもあるのは公然の秘密というやつだ。
(中古価格が下がる=ブランド価値が下がる)
すなわち、
本来増税前に「中古車でもいい」といって焦って買う意味があるのかどうかはよくわからないが、程度が良ければ中古でもいいという顧客層は確かにいる。
それは数字を見ても明らかだ。
■中古車
2014年1月 前年比
普通乗用車 111.7%
小型乗用車 108.5%
輸入車 116.0%
そういった層をうまく取り込むこともまた、輸入車ビジネスにおいては重要な戦略だったりする。
カーセンサーやGoo.netあたりを見ていると、中古のタマがどんどん減り、価格も上向きの傾向にあることがわかる。
その意味で、新車販売だけでなく中古車の販売状況なども定点的にうぉっちしてみるのも面白いかもしれない。
それは数字を見ても明らかだ。
2014年1月 前年比
普通乗用車 111.7%
小型乗用車 108.5%
輸入車 116.0%
その意味で、新車販売だけでなく中古車の販売状況なども定点的にうぉっちしてみるのも面白いかもしれない。
この記事へのコメント
がぬっち
アプルーブド‐カー【approved car】
という単語を大々的に広告宣伝に使ったのは
どこのドイツメーカーブランドだったか
ヤナセが関わる宣伝だったか
ハッキリ思い出せないのですが
「中古車」という単語を変換表示したイメージ広告なんだな、と当時は思いました。
スーパーコピーパネライ