2008を見てきた(1)

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大雪の降ったこの週末。
試乗にはもってこいの日和だ。

そんなわけで、プジョーさん渾身の新型クロスオーバーSUVであるところの2008のデビューフェアが開催されているというので、足元の悪い中ディーラーに行ってきた。

2008に関しては昨年の東京モーターショーにあわせての公式発表から発売まで結構な時間があったものの、モーターショーではドアロックが掛かっていて中が見れないという意味不明な展示だったため、内装や使い勝手などをチェックできるようになったのは今回の内覧会が初めてということになる。

パっと見た印象は、サイズ的には絶妙な大きさであるということ。

クロスオーバーSUVということで最低地上高を高めに設定…という割には150mmとなっており、208ハッチバックの140mmと比べて+10mmしか変わらない。
(今回の雪では十中八九スタックしてしまうだろう)

しかし全高を1550mmというサイズにすることで、SUV風なんだけど知的なアーバンロスオーバーという雰囲気をうまく演出できている。
なんといってもこの手の車種にしては珍しく日本の立体駐車場の制限に収まるスペックというのはいいアピールポイントだろう。

同時期に発売されるルノーのキャプチャーは最低地上高が200mmで、なおかつ躍動感のあるデザインでアクティブさを前面に押し出しているのとは対照的だ。

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Bピラーから後ろの凝ったルーフ形状により、室内の頭上スペースも微妙に余裕が生まれており、(ほんの少しだが)デザインが居住性の向上に寄与している。

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この頭上空間にどのような演出を施すか?

2008 Premiumと2008 Cieloという2つのグレードではそのアプローチが異なる。

2008 Premiumはパノラミッグガラスルーフが無い代わりに、ここ最近のプジョーデザインにおけるアイデンティティとなっているカギ爪を模したライン「LED TRACKS」が天井部にデザインされている。

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こうしたセンスは一歩間違えると茨城や群馬のDQN VIPカーと同等の下品さにも繋がる。
その辺りはさすがに抑えめの発光にすることで下品な感じにはなっていないが、「実用的か?」と問われると、正直言って「?」という感想しか持たない。
あっても困らないが、使うことはほとんど無いだろうな、というのが個人的な印象。

それに対して2008 Cieloは天井面を大きなパノラミックガラスルーフで開放感を演出している。

今では珍しくなくなったが、307swで大型ガラスルーフの世界的な潮流を作ったプジョーだけに、この手の演出は手慣れたものだ。

総じて、2008 Premiumはシートがファブリックを基調としつつも一部に人工皮革を使っていたり、上記の「LED TRACKS」などの演出があったりと、ベースグレードにも関わらず質感を高める装備が多いという印象を受けた。
(単価を上げるための過剰装備と取るか、ベースグレードなのに装備が充実していると取るかは考え方次第)


センターパネルのデザインは208と共通で、材質を変える事で違った質感を演出しているとのこと。

使い勝手は208とそっくりだが、残念なのが例によってカップホルダーが使い物にならないこと。

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2008のカップホルダーはセンターパネルの下部に2つほど用意されているが、直径が小さく500mlのペットボトルはきちんと収まらず、しかも斜めにしないと入らないとのこと。
また、タンブラーについても同様でまっすぐ入れられないとのこと。
…飲み物こぼれちゃいますよ?

スタバのトールサイズぐらいまでの容器だったらちゃんと収まる感じだが、ドライブ中に手にするのは圧倒的に500mlのペットボトルだと思うのだが…

ちなみにセンターコンソール部分には妙にいかついサイドブレーキが配されていて、ここに何かモノを置くのは難しい感じになっている。
コンソールボックスも容積的にはかなり小さいので、入れるものはいろいろ吟味した方がいいだろう。

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もはや収納に関するガッカリ感というのはプジョー車の伝統とはいえ、このあたりはホンダのVEZELといった国産SUVの収納の便利さには引けを取ってしまうのはやむを得ないところか。


長くなったので次回の試乗編に続く。
 
 

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