ちょっと前のネタですが、LGのUltra HDTVの海外CMが話題にちょっと触れておきましょうかね。
オリンピックも東京に決まり、2020年には4K、8Kと呼ばれる高画質テレビの普及が期待されるなんて話ではありますが、すでに多くのユーザがエコポイントに釣られてハイビジョン液晶テレビに買い替えを済ませてしまった状況において、あと7年後にどれだけの買い替え需要が起こるかは定かではありません。
よく言われるように、SD画質からHD画質に替わった事はインパクトがありましたが、じゃあそれより精細な画質を消費者が求めるのかどうか?
少なくとも現時点での消費者のマインドとしては極めて冷めたものであると言わざるを得ません。
そのマインドを変えるためには、買い換えたくなるほどの説得力を持たせるしか方法はありません。
そうすると4K、8Kテレビに関しては、開発の主眼が高画質化にある以上、その高画質のメリットを訴えることにならざるを得ないかと思います。
※これからテレビに求められるニーズは必ずしも高画質化にあるわけではなく、スマートTVなどコンテンツ再生機としての役割だとする話はとりあえず置いておきます。
高画質化の進むテレビの究極的な目標は、実際に視認するのと同じクオリティの映像を映し出すことにあるわけで、CMについてもそうしたリアルさを全面に打ち出すことが多いのは周知の通り。
しかし、単に美しい映像を見せて「どうです、スゴいでしょう?」とやっても「だから何?」という反応しか返ってこないわけです。
もちろん技術ベンチマークデモとしての美しい映像を流すことは間違いではないのですが、それと購買意欲を煽るのとは必ずしもイコールではないわけですね。
そこで発揮されるべきは広告のクリエイティブ力であるわけで、今回のLGのUltra HDTVについては、その部分がわかってるなぁ、と思うわけです。
この手のドッキリCMというのは海外ではよく目にするのですが、LGは84インチのUltraHDTVを窓に見立てて設置し、そこに架空の隕石落下のCG映像を見せることで本物と見間違って焦る様子をプロモーションに利用したわけです。
悪趣味との声もありますが、目の前に本当に隕石が落下したと思わせている時点で、UltraHDTVの品質の訴求は完了していることになり、CMとしては見事に完成していると言えます。
(ただし、ドッキリそのものもヤラセでは?という声があることは付け加えておきます)
本来であればこの手のCMは海外のソニーなどが得意とする分野であったのですが、CMのセンスという部分でも抜かれてしまったなぁと一抹の寂しさを感じずにはいられません。
それだけ今のLGに勢いがあるということなのでしょう。
ちなみにこんなのもやってました。
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