プジョーおよびシトロエンのエンジンラインナップにおいて、主に1.4L(VTi)系ならびに1.6L(VTi/THP)系のものは実質的なBMWからのOEM調達であったりするわけです。
プジョーは
自身で開発した新型3気筒のEBシリーズを今後のメインストリームとして扱っていく方針で動いているわけですが、どうしてもハイパフォーマンスモデルについては1.6L(THP)系のエンジンが必要になるわけで、RCZや208GTiなどはこれを200bhpまでチューンして使っております。
しかし、PSAがGMと資本提携をしたことを受けて、
BMWとの共同事業であったハイブリッド事業の提携見直しという動きが昨年あったのに続いて、2016年までの契約であったガソリンエンジンの供給契約が延長されない、なんて話に展開しております。
BMW Said to Let Peugeot Engine Cooperation Lapse in 2016
2002年から100万台規模の生産を目的として始まったBMWとPSAの提携は、PSAにおいてはメインストリームのエンジンとして、BMWは主にBMW MINIのエンジンとして搭載されていたものの、上記の通りPSAが3気筒の独自エンジンを開発したのと同様、BMWでも3/4/6気筒の独自のエンジンを開発しており、提携のメリットが薄れたことが背景にあるようです。
PSAとしては、2017~2018年までに現在の1.4L/1.7Lのディーゼルエンジンを
「DV-R」と呼ばれる新世代の環境対応型ディーゼルエンジンに切り替えていくと発表しましたが、問題はガソリンエンジンをどうしていくか、という点にあります。
3気筒のEBエンジンは現在のところBセグメントである208から始まって新型Cセグメントである新型C4ピカソならびに新型308に搭載されることが決まっていますが、ハイパフォーマンスグレードでは従来の1.6L(THP)エンジンをチューンして搭載しているわけです。
これを2016年までにどう置き換えていくのか?
3気筒EBシリーズがどの程度まで排気量アップに対応出来るのかが未知数ですし、より重量のあるDセグメント車にEBシリーズで対応できるのか?というと、現在のところ明確なロードマップは示されていないのでよくわかりません。
このあたり、GMとの提携に絡んでくるかというと今のところそのような気配もなく、いったいどうなるのかがさっぱり読めません。
2016年で契約は終了しても供給はしばらく続くとかそんな話になるんでしょうか?
いずれにしても、小型ガソリンエンジンはEBシリーズ、本命は新世代ディーゼルというPSAの大きな方針はそう簡単に変わらないでしょうから、ハイパフォーマンスエンジンのピースをどう埋めていくのか、今後の要注目点になりそうであります。
この記事へのコメント
しの。
海鮮丼太郎
特にエンジン関係はこの数年で大きく動きましたからね。
しかし投資と技術開発の手を緩めるわけにもいかず…
いろんなことが綱渡り状態で動いているようで、本当に中の人たちの苦労が忍ばれますね。