欧州でもプリクラッシュセーフティシステムの実質的な義務化に向けて各社が着々と準備を進める中、PSAにおけるこの手のシステムに関してあまり話題が出ないなぁと思ってましたが、こんなリリースが出ていました。
TRW、シトロエンC4ピカソ向け24GHZレーダーの生産を開始
アメリカのサプライヤーであるTRWが、従来より安価な24GHzのミリ波レーダーであるAC100をEMP2プラットフォーム向けに供給をするということだそうです。
これにより、
・車間距離警告
・衝突警告
・追従停止機能付きアダプティブクルーズコントロール(ACC)
・可逆的拘束システムの作動
・プリクラッシュ・プレフィルブレーキ
・アダプティブブレーキアシスト
・自動緊急ブレーキ(AEB)
といった機能を実現することができるようになったそうで。
従来は77GHzのミリ波レーダーを使っていたところを安価な24GHzのユニットにすることで大幅な低価格化が実現したということになります。
波長が77GHzに比べると短い24GHzでACCを実現しているのは大したものだと思います。
ただし、日本と欧州においては24GHzというのは公的用途として電波望遠鏡が使用しているため利用に制限があります。
日本においては時限的な許可となっていたはずなので、いつまでも使い続けることはできないんじゃなかったかなぁ?と記憶しておりますが。
さて。
これがC4ピカソから搭載開始、そしてフランクフルトで正式発表される新型308にも搭載という流れになり、やっとPSAもプリクラッシュセーフティについて語れるようになりますね。
ただし、他社はミリ波レーダーと赤外線レーザー、カメラなどを組み合わせたシステムなど、コストとの兼ね合いでいろんな仕組みが存在します。
大体の仕組みはこちらが参考になります。
3つに大別できる衝突被害回避・軽減自動ブレーキ
もちろんPSAもミリ波レーダーだけでなくリアミラーの部分にカメラを内蔵することでレーンキーピングシステムなどを提供することができるので、このあたりの競争力は十分といったところでしょうか。
安全装備の塊であるボルボにはかなわんでしょうが。
とりあえず、先行するC4ピカソ(5人乗り)の評価に期待してみましょうかね。
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