PCJのPDIセンターが三河港に移転

 
海外メーカーのクルマは生産ラインから出荷され、船便で日本に届けられます。
当然のことながら、そのまま消費者に届けられるわけではなく、その前に厳しい品質チェックが行われます。

その作業をするのが、PDI(Pre-Delivery Inspection)センターであります。

PDIセンターでは、各メーカーが独自に品質チェックをするだけでなく、日本の保安基準への対応や、特別仕様車の改装などを行ったりします。


PDIセンターに関しては、VWが愛知県の三河港に大規模な施設を構えていることで有名です。
他にも三河港にはボルボ、フィアットも拠点を構えておりますが、なんとPCJ(プジョー&シトロエン)もPDIセンターを現在の千葉港から三河港に移転するという話しが出てきました。

海外の車メーカー、三河港を拠点に日本市場の開拓強化
 一方、新たに三河港の活用を始めたのが、PSAの日本法人であるプジョー・シトロエン・ジャポン(東京・渋谷)だ。物流大手の鈴与と組んで今月、三河港に新車の整備拠点を設けた。これまで拠点としてきた千葉港から9月をメドに三河港に完全に切り替える。

 同社も販売台数の増加をにらむ。千葉県にある現行の拠点に比べて、年間の処理能力は3割増の1万6千台となる。「日本の中心にあり、全国の販売会社への車両配送が効率的」という三河港の立地も移転を後押しする要因となった。

ちょっとだけ話しが逸れます。

昨年のPCJの販売台数は

 プジョー 5,649台
 シトロエン 3,795台
 PCJ合計 9,444台

となっております。
今年は上半期が終わった段階で

 プジョー 2,983台
 シトロエン 1,433台
 PCJ合計 4,416台

となっており、前年同期比で88.6%と、他のほとんどのブランドが100%を超えてる実情から見れば非常に苦しい戦いを強いられております。

どちらも大半がモデルライフの端境期という事情を見れば、必ずしも現状がPCJのポテンシャルの全てでないことはわかるのですが、なかなか数字が上向かない状況で積極的な投資は期待できないのでは?と危惧しておりました。

しかし今回の動きを見ると、従来より3割増やして年間16000台を処理できるだけの施設を築くということになります。
当然それに見合った販売台数を増加を目論んでいるわけで、PCJはまだ日本市場を捨てていないという、非常に明るいニュースであると言えます。


PDIセンターの運営に当たっては、物流大手の鈴与がパートナーになっています。
鈴与といえば、先日のプジョーオンラインショップのエントリーでも書きましたが、運営全般を受託して運営しています。
グッズ販売も含めて、総合的に物流管理を鈴与がハンドリングしているというわけですね。

PDIセンターの体制を整えて大幅な販売増を狙うとすると、PCJがどのように仕掛けてくるのか非常に興味が湧いてきます。

プジョーは208のEGC仕様、2008、新型308といった車種が見込まれます。
シトロエンは、C4ピカソが来年後半には入ってくるでしょう。

しかしそれだけでは積み上げられる台数には限度があります。
新しいPDIセンターをフル稼働させるぐらいの意気込みであれば、ここらでディーゼルを導入するのでは?という予測を立ててみることにします。

当たったらおもしろいですね。


それにしても。
PCJは千葉港から三河港へと陸揚げする港を変えることになるわけですが、逃げられた千葉港にとっては非常に痛い話です。
陸揚げからPDIセンターの土地利用料など自動車輸出入の拠点になれば大きな売上を上げることができます。
三河港が突出して売上が高いのは、当然のことですがトヨタのお膝元であるからです。

港町ヨコハマでさえ、自動車分野では三河に比べるとケタがひとつ落ちてしまいます。

自動車産業は日本のモノづくり最後の砦のようなもので、その輸出入を担う港が潤わなければ税収も思うように伸びません。
厳しい生き残りをかけた誘致合戦がさかんに行われているのは、なんとも複雑な気持ちにさせられます。

まぁ、いっこうに赤字から抜け出せないのに「国際港に相応しい港にするため」とかいって設備をガンガン作っても閑古鳥が鳴いている我らが川崎港みたいなところもあるわけですが。
 
 

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