ホンダの新たなステージの始まりを告げる
新型アコードのティザーサイトがオープンした。
すでに報じられている通り、日本での販売低迷を受けて新型アコードはハイブリッド専売車として再起を図ることになった。
そこで強調されているのが、
燃費性能 30.0km/L
という文言だ。
巨大化が進み、すでに立派なDセグメントにカテゴライズされるアコードが新方式の2モーターハイブリッドによって30.0km/Lという燃費を叩き出したのは、
“わかってる人にとっては”注目に値するポイントだが、日本の、特にエコカー一辺倒の一般消費者の認識においては、カテゴリーが下のプリウスの燃費より劣るとか見られてしまい、何がスゴイのかよく伝わらない懸念がある。
「アクアは40km/Lなのに、アコードのどこがスゴいの?」
などと真顔で聞かれたら、おいらはきちんと理解させる自信はない。
こんなワンフレーズを前面に押し出してきて大丈夫なんだろうか?
ホンダはハイブリッド戦略において、現行インサイトを発売するにあたって189万円という低価格だけを武器に3代目プリウスに勝負を仕掛けたところ、トヨタがまさかの205万円~という見せ球グレードの投入によって、
完全に叩き潰された苦い過去がある。
インサイトの失敗、CR-Zの残念な評価、そしてなんとかフィットハイブリッドで持ち直しを見せて、今度こそはということで一連の
アースドリームテクノロジー戦略による建て直しを図っているわけで、2モーターハイブリッドの先陣を切るアコードで失敗は許されない。
もちろんハイブリッドであり、燃費性能が秀でているのだから燃費をアピールすることは重要だ。
しかしそれは、
アコードハイブリッドの魅力を構成する一部に過ぎないのではないか?メッセージの中で「調和」という文言にこだわっているが、その短いメッセージの中で、燃費だけをデカデカと強調することが、すでに調和を欠いているとしか思えないのだが、これは何かの皮肉だろうか?
マツダが一連のSKYACTIVをアピールする際に、エンジンばかりでなくトランスミッションやシャシー性能などをトータルにアピールすることで、単に燃費一辺倒ではないクルマの魅力という演出をやってのけた。
ホンダが手本とすべきは、トヨタ的な燃費だけのアピールではなく、マツダ的なトータルの演出ではないかと思う次第。
いや、次の矢、その次の矢と準備していているならいいんだけど、インサイトで低価格が武器にならずに
その後まったく対抗策を用意出来なくて勝負にならなかったという失敗からホンダがどれほど学習したのか?ここ最近の広報戦略を見ていると疑問を持たざるを得ないわけで。
ここで失敗したら、真性のバカ認定するからなw
この記事へのコメント
りょう
トータルの車の魅力でアピールしないと、メカヲタだけしか反応しないよ。
メカは凄い。ホンダさん、頑張って!
神戸
アコードは何も新しい技術でなく、特許回避の産物と感じます。