今日と明日は
第52回静岡ホビーショーの一般公開日です。
静岡駅はプラスチックで出来ているとか、静岡人は肩の関節を外して仲良しと交換し合ってるとか、英才教育として赤ん坊の時からラッカーやセメダインの慣らさせるとか、街中でおもむろにラジコンのプロポを操作すると、道行く人々が勝手に曲がるとか、いろいろ言われておりますが、とにかくホビーの町である静岡で、年に一度のホビーショーが開催されるわけです。
一同に集まった数々の展示を眺めるだけでも1日軽く潰せます。
時間に余裕がある人は、ぜひ行ってみることをオススメします。
っていうか、時間を作ってでも行くべきです。
そんな静岡の基幹産業でもあるホビー業界ですが、ぶっちゃけた話をするとバンダイ模型、しかもガンプラ(ガンダムのプラモデル)によって支えられている部分が大きいというのは当事者たちは嫌がるでしょうが、歴史的な事実ではあります。
もちろんブームの波というのがあって、ガンプラブームが沈静化したころにはタミヤのミニ四駆などの新たな流行が生まれることで、さまざまなホビーがその間を埋めてきたことで、世界有数の高い技術力を誇るホビー業界が成り立っているわけです。
だからこそ、ガンプラがどのようにして生まれ、世の中に広まっていったかという、ある意味原点とも言える出来事については、ぜひ知っておきたいところであります。
そこで今日はオススメの本をご紹介します。
あまり熱烈に本を推薦することの無い当BLOGですが、この本だけは熱く、熱くオススメさせて頂きます。
▲ガンプラ開発真話(猪俣謙次+加藤智)
▲ガンプラ開発戦記(猪俣謙次+加藤智)
【注】
『ガンプラ開発真話』を再構成して文庫化したのが『ガンプラ開発戦記』のようですが、ページ数が『真話』に比べて減っております。
目次の章数も減っておりますので、個人的には『ガンプラ開発真話』をオススメしておきます。
バンダイ模型の誕生からスーパーカーブームに乗り損ねて苦境を迎えたり、宇宙戦艦ヤマトのプラモデルでヒットを飛ばしたその理由や、キャラクターのスケールモデルへの熱いこだわりといった、開発現場でどのようなことが起こっていたのかが生々しく描いております。
そして、1/144 ガンダムのプラモデルを自転車を飛ばして探し回った当時の記憶がある人なら、その裏側でどのようなことが起こっていたかというのを知ることで、当時の自分たちの思い出が表裏一体で補完される快感を感じることができるでしょう。
当方の昔話で恐縮ですが、当時は相鉄線の鶴ヶ峰駅近くに住んでおり、駅から近くの線路脇にあったセイタ屋模型店に学校が終わったら毎日のように押しかけ、「ガンプラ入荷した?」などと店のおばちゃんを質問攻めにする始末。
「ガンプラは無いよ」
と、おばちゃんは独特の口調で子供たちをあしらうわけですが、実は店の奥に新入荷のガンプラが中身がわからないように包装紙で包まれ、積んであることがたまにあったのです。
お得意さん向けに優先して販売しているんだろう、という疑惑を持っていた我々は、おばちゃんを押し退けて店の奥を覗き込み、「やっぱりあるじゃん!売ってよ!!」などと無理矢理奪うようにガンプラを入手しようとしたのでした。
このときにゲットしたのが発売したばかりの1/144ガンキャノンだったことは今でもハッキリ覚えております。
そんな小学生たちのパニックとも言えるガンプラブームの裏側で、メーカーや問屋がどんな思いでガンプラを生産、出荷していたのか。
そのあたりのエピソードは目頭が熱くなりながら一気に読んでしまいました。
おいらはガンプラについては初代ガンダムまでしか手を出さず、その後ザブングルからF1といったリアル方面へ向かい、ゲームへの出費が増えると自然にプラモデルからは足を洗ってしまいました。
しかし、この本を読んだ後、もう一度ガンプラを作ってみたくなったわけですよ。
なんでも最近のガンプラは最初から塗装済みで、なおかつプロポーションも初期のガンプラとは比較にならないほど精巧になっているそうです。
知らない間にプラモデルも進化し続けていたんですねぇ。
ってことで、静岡ホビーショーの話題と絡めて、ガンプラについてちょいと書きたくなったのでした。
P.S.
静岡ホビーショーでは、おいらの友人でもある静岡のイケメン子持ちプロデューサーがディレクションした「ガールズ&パンツァー1/35フィギュアシリーズ」や「1/40000大洗学園艦」が(有)プラッツ(C-15)で展示されているそうです。
自信作だそうですので、会場に行った方はぜひチェックしてみて下さい。
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