今さらPLAYSTATION3雑感

年初に書きかけていたのをすっかり忘れてたのだが、ネタもないのでサルベージして上げてみる。

そんなわけで、PLAYSTATION3である。
高性能、高画質、大容量を売りにしている割に、それを納得するだけのソフトを用意できず、案の定ローンチの失敗が確定したゲーム機だ。
確かに、リッジレーサー7やガンダム、GENJIなどをプレイしても、何が次世代なのかさっぱり伝わってこない。
少なくとも、大手のゲーム店に並列して並んでいるXbox360のデモ画面と大差はない。1年前に登場したゲーム機と大差ないのなら、そりゃ大して興味も喚起することはできんだろう。
そんなこともあり、昨年末には巷に在庫が潤沢に溢れるという事態になったわけだ。

公言していた通り、店で見かけたら買うということで、年末に本体だけ買ってきてそのまま放置しておいたのは先の日記の通り。
もはや扱いは所有することがネタと化しているので、買うという行為で満足感を得られる希有なハードでもあるわけだな、PS3というのは。

 PS3は、次世代機である。
 PS3は、今まで見たことの無いような高画質、高性能である。
 PS3は、だから最高の環境でプレイされるべきである。


ソニーが誇らしげにPS3をアピールする際の常套文句は、簡単に言えばこういうことだろう。
しかし、何か勘違いをしているのではないだろうか?

よくハイビジョンの映像を宣伝するにはハイビジョンテレビでないと意味がない、という皮肉めいた例え話があるが、実はそんなことはない。
普通のテレビで見ても、ハイビジョン映像がキメ細やかなものだということは十分に伝わる。
同じく、PS3は標準添付のビデオ入力で接続しても、高性能であることは十分アピールできる。

PS3、というかソニーは、PS3を楽しむためにはHDMI端子を搭載したハイビジョンテレビが必須とまで言い切って宣伝をしていたが、これが逆に消費者の興味をPS3から遠ざけた最大の要因ではないかと考える。

PS3を楽しむために、HDMI端子付のテレビ(安くても10万円強)が必要になると刷り込まれたら、今までのテレビで遊ぼうという気になるわけがない。

しかしこうして、遊ぶときだけテレビの外部入力端子にPS3を接続して、それでいいと感じているユーザがここに居たりするわけだ。

もっといい画質で遊びたいと思えば、その時初めてHDMI端子付のテレビを考えるだろう。
もっといい音で遊びたいと思えば、5.1chサラウンドシステムを考えるだろう。
こうして必要と思ったときに、順次環境を整えて行くのが一般的な消費者だの行動だ。
必ずしも、次世代ゲーム機と同じタイミングである必要はない。

BluRayを普及させたいという思惑と、ハイビジョンテレビを買わせたいという思惑と、ソニーがあれこれ欲張ったために消費者が引いてしまったというのがPS3の惨状を招いたのだということに気づけば、自ずとリカバリー策は浮かんでくると思う。

とりあえず、あれだけ散々な状況だったXbox360が息を吹き返しつつある現状において、PS3にもまったく芽がないわけではない。

ただ、久多良木だけは切れ。
奴が何か発言するたびに、確実にユーザは逃げていく。
自浄作用というのは、こういうところで発揮するもんだよ、ソニーさん。
 

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