セガがなんかおかしい。
おかしいっていうのは、調子が悪いという意味ではなく、イカれている、という意味でのおかしいである。
あんまし変わらんか。
セガがかつてゲーム機を発売し、任天堂やソニーと激しいシェア争いを繰り広げていたことを知らないユーザも少しずつ増えてきている今日この頃。
過去の栄光について語るのはジジイのやることだが、やはりセガについては語らずにはいられない。
セガが一番光っていたのは、北米で一時期任天堂のシェアを逆転した『メガドライブ(海外名:GENESIS)』の頃だ。
この頃は、おいらもかなりヘヴィなセガ信者で、スーパーファミコンには目もくれず、ひたすらメガドライブ道を突っ走っていた。
北米での人気に後押しされ、セガは実質ほぼ1社でメガドライブのソフトラインナップを揃えていった。
片や多彩なサードパーティのソフトが供給されたスーパーファミコンに対して、メガドライブはよく戦ったと思うよ、ホント。
で、そんなセガ故に、国内外でさまざまな迷タイトルをリリースしている。
その一部は、海外ソフト専門店などで入手できたものだが、後期ラインナップの頃はタイトルが出てもあまり店頭には並ばず、ひっそりと消えていくタイトルが多かった。
ハードの性能を使い切った良作が多かったんだけどね…
さて、21世紀の今。
世の中Wiiであったりする。
Wiiの特徴のひとつとして、ファミコンやスーファミ、N64に加えて、メガドライブ&PCエンジンというかつて鎬を削ったプラットフォームがWiiに集うという、かつての敵は今日の友と言わんばかりの少年マンガの王道を行くような展開に、おいらたちオールドゲーマーは狂喜したもんだ。
セガは約束どおり、WiiのVirtualConsole向けに、セガらしい、セガならではのタイトルをリリースしてきた。
権利的にクリアしやすいタイトルを並べたようにも見えるが、誰がどう見ても偏ったラインナップに映る。
しかし、多くのセガマニアは理解しているはずだ。
これは、セガの逆襲である、と。
売れようが売れまいが関係ない。これがメガドライブのアイデンティティなんだ!と主張しているかのような、
このおかしな姿勢こそがセガの真骨頂だ。
初期作品の中でも比較的マトモだった「サンダーブレード」は発売されておらず、迷作「スペハリII」&「獣王記」があったりする。
「コラムス」や「ぷよぷよ」という定番パズルを押さえていたりするが、「タントアール」や「トージャム&アール」なんていうコアなファンしかいないような作品が並んでいる。
しかも、サターン版でやっとあの動きが再現できたというのに、無謀とも思えるメガドライブ版「バーチャファイター2」の投入が発表されるに至り、もはやセガのVC担当者を止められる奴はいないと確信するに至った。
正直、万人がまともに遊べて名作と言えるタイトルは、現在のラインナップの中では、
ガンスターヒーローズ
ソニック・ザ・ヘッジホッグ
ゴールデンアックス
コラムス
ぷよぷよ
ぐらいしかない。
残りの大半のタイトルは、日本に残ったわずかなコアゲーマーを対象としたものになっている。
誰がこんなの買うのかって?
俺だよ、俺。
筋金入りのストレンジゲーマーにとって、日本未発売のタイトルを含むツボを突かれまくりのラインナップに、ついつい購入ボタンをポチっとやってしまいそうになる。
さて、ここまでやってきたからには、セガのVC担当者には恐らく野望があるはずだ。
そう、ここでかつて両勢力の戦いに決定的な影響を与えたタイトル、『メガドライブ版テトリス』だ。
任天堂が押さえた契約により、セガが自主規制で発売を取りやめ、当時のセガファンを奈落の底に突き落とした、あのメガドラ版テトリスだ。
このタイトルをVCでリリースした時に、セガの本当の復讐は完結し、初めて任天堂とかつての禍根を超え新たなステージに進めるのではないかと思う。
セガからボールは投げられた。
任天堂はどう応えるのか?
今後のセガのVCラインナップからは目が離せない。
あぁ、心の底からセガを応援したくなったのは何年ぶりだろう?
ってことで、いいぞもっとやれ。がんがれセガ!!
この記事へのコメント
デンジン
「コミックスゾーン」や「ベアナックル」は一般人でもボタン連打で遊べると思いますけどね(ただし前半に限る)
MD版VF2ってUSだけしか出なかった2D格闘のアレですよね?
あれもVFシリーズとさえ思わなければ、それなりに遊べたような記憶があります…
はまこう
俺だけ?
おづら