で、それはホンダのインターナビプレミアムクラブに比べて、どれだけ2.0なんですか?
カーナビ版「2.0」披露 混雑情報の双方向通信
カーナビの進化とは、iPodと連携して音楽が聴けるようになるとか、ゲームやネット機能が備わるっていうことではないと常々言ってきた。
目的地までいかに効率よく、間違いなく案内できるのか。
カーナビに求められる機能は、つまるところこれしかない。
で、GPSの精度が向上したことにより、自車位置の把握についてはほぼ問題がなくなった。
(昔のように海の上を走ってるなんてことはないもんね)
VICSも光ビーコン+FMによって、渋滞情報の大雑把な把握まではできるようになった。
しかし、混雑を想定した最適なルート案内や状況が変化したときのリルート設定などには、CPUの処理能力が向上したにもかかわらず、大きな進化は伴っていない。そんな状況がここ数年続いていた。
変わったことと言えば、DVDがHDDになり、その余った容量を地図を3Dにしたり音楽をストレージできるようになったりといった、本来のナビの進化には関係ない機能ばかり付加されている。
そんな中で、ホンダが純正ナビで展開している「インターナビプレミアムクラブ」の試みが、ひとつの突破口になるのではないかと注目された。
各車に搭載された通信ユニットによって、道の混雑情報を相互に伝達しあい、最適なルートに導きやすくするという仕組みだ。
まだ技術的に発展途上ではあるが、これがあるだけで飛躍的にナビの利便性は向上した。
事実、ホンダのインターナビの会員数は、トヨタがあれほど力を入れたG-BOOKを大きく引き離している。
もはや、インターナビが使えるからホンダ車を選ぶ、という理由にすら成り得る状況だ。
で、今回のこのカーナビ2.0(オライリーが言うところのWhere2.0)というのは、ホンダのインターナビに比べてどれだけ進化してるんだろう?
情報共有の仕組みそのものは、既に世の中に存在しているため、目新しい要素ではない。
画像がキレイ?情報が多彩?
どれもナビの進化にあって困るわけではないが、本質的な部分でもないような気がする。
まさか、各自動車同士でコミュニケーションが取れるようになるとか言い出さないだろうな?
必要なことは、リアルタイムに渋滞情報を把握して、スムーズに目的地まで辿り着けるように案内してくれる機能と、新しく開通した道路や店舗の情報をまんべんなくフォローした精度の高い地図だ。
3Dのリアルなマップでも、動画映像を駆使した案内画面でもない。
そのために安い定額制の通信インフラ(インターナビはWILLCOMと組むことで月額500円程度を実現している)を構築する必要もあるだろう。
3年かけたという割には、あんましWhere2.0の意味が伝わってこないのは、この実験が実はあんまし意味が無かったということだったからではないだろうか?なんて邪推してみたりして。
この記事へのコメント
poot
内容はホンダに比べて進んでるようには見えるが、それを商品としてどこまで安価に実現できるかっていうところに手がついてないようなので、所詮はただの技術デモでしかない。