ラフェスタハイウェイスターもマイナーチェンジ

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1月24日にプレマシーのマイナーチェンジが行われセミスカイアクティブ化されましたが、それを受けて3週間後の2月14日にOEM供給している日産のラフェスタハイウェイスターもマイナーチェンジが発表されました。

「ラフェスタ ハイウェイスター」をマイナーチェンジ


さすがに日産がスカイアクティブの名称を使う訳にもいかないためか、

SKYACTIV-G=新世代高効率直噴ガソリンエンジン
SKYACTIV Drive=新世代高効率6速オートマチックトランスミッション

などと表記しております。
ついでに、i-Stop=PURE DRIVEだそうです。
いろいろ大変ですね。

で、ラインナップに関してはお得感を演出するために、本家プレマシーが既存エンジン(非スカイアクティブエンジン)のラインナップを残したように、ラフェスタにも「ハイウェイスターJパッケージ」および4WD仕様で既存エンジンを残しております。

スカイアクティブ…じゃなくて新世代高効率直噴ガソリンエンジン搭載車は2WDのハイウェイスターおよびハイウェイスターGに限られることになります。

エントリーの価格帯を抑えることでより多くの消費者が検討しやすくする役割があるわけですが、マツダと日産でほぼ同じラインナップを用意しておけば、生産ラインの安定化を図ることができる効果もあるわけです。

2011年6月より販売を開始したラフェスタハイウェイスターの販売実績は2012年の実績を見ると

プレマシー 15,234台
ラフェスタ 13,787台(5月で販売終了したラフェスタJOY含む)

となっており、日産純正のラフェスタJOYがほとんど売れてないこともあってプレマシーとOEMであるラフェスタハイウェイスターの販売台数はかなり拮抗していると言って良い状況です。
(この辺りに日産の販売力の底力を感じずにはいられません)

つまり、日産向けの生産ラインはマツダにとっておまけではなく、プレマシーという車種の生産をほぼ倍増させる稼ぎ頭になるわけです。
年間3万台弱の規模は、マツダというメーカーにとっては貴重です。

国内専売車を開発する手間を省きたい日産と、OEM供給により安定した生産規模を実現できるマツダとの間で、まさしくWin&Winの関係が築かれたわけですね。

プレマシーとラフェスタハイウェイスターが販売を伸ばしてくれれば、次期型も国内市場の要求を無視することができなくなります。

無駄にサイズアップし続けるマツダのラインナップにあって、次期型プレマシーは取り回しの良さを維持したサイズでネイティブスカイアクティブ化されることになると思われます。

次期型への期待も膨らみますね。


話をラフェスタハイウェイスターに戻します。

デザイン的な変更点については、本家プレマシーが外装にはほとんど手を入れなかったように、ラフェスタハイウェイスターに関してもほとんど変更はありません。
例によってサイドのNAGAREラインも無くスッキリしているのも同じです。
好みから言えば、やっぱりこっちの方がいいよねぇ…

また、装備満載の最上位グレード「スプレモG」を設定することで、どうせ買うんだったら最新装備が付いた奴を…という消費者心理をうまい具合に刺激する商品構成にしています。
このあたり、日産の企画はうまいなぁ、と感じずにはいられません。
(「ハイウェイスター」というブランドがそもそもそういった客層で占められているわけですが)

そんな感じで全般的に本家プレマシーより若干価格設定が高くなっておりますが、標準装備とオプション構成も若干異なっており、「好みで選んでね」という話であります。


で、スカイアクティブ搭載というマツダにとっての重要な戦略車であっても、日産へのOEM版をたった3週間で発表してきたことからも、やはり以前指摘したとおりマツダとしてはSKY-Gエンジンの生産効率を高めたいという意向が働いていると考えてよろしいかと思われます。

まぁ、企業の都合は別にどうでもいい話ですが、マツダがSKY-G、SKY-Dどちらのエンジンも増産によって早く採算を確保して、利益を最大化してくれることを願うのみです。

先行者利益というのは、こういう努力をした企業こそが享受すべき話でありますので。


あとは、秋に控えるアクセラハイブリッド(SKYACTIVとトヨタのハイブリッドシステムの組み合わせ)の展開、そして苦手としているSKYACTIVエンジンの小型車へのラインナップ拡充を早く進めて頂きたいものであります。


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