※公式が消しやがったので不本意ながら第三者アップの素材に差し替え。
世間では感動したとかいうコメントが溢れた。
しかし、どうもおいらにはピンとこない。
がんばっていれば、いつか報われる。4月に話題になったこのホンダのメッセージ。
持ち続ければ、夢はかなう。
そんなのは幻想だ。
たいてい、努力は報われない。
たいてい、正義は勝てやしない。
たいてい、夢はかなわない。
そんなこと、現実の世の中ではよくあることだ。
けれど、それがどうした?
スタートはそこからだ。
技術開発は失敗が99%。
新しいことをやれば、必ずしくじる。腹が立つ。
だから、寝る時間、食う時間を惜しんで、何度でもやる。
さぁ、昨日までの自分を超えろ。
昨日までのHondaを超えろ。
負けるもんか。
世間では感動したとかいうコメントが溢れた。
しかし、どうもおいらにはピンとこない。
というより、不快に感じた。
簡単に言えば、こいつは何年も前に流行ったADIDASの〝IMPOSSIBLE IS NOTHING."だ。
不可能なんてない。
現状を打破して、前に進もう。
言葉や表現を変えることはあっても、ベースにあるメッセージはまったく同じだ。
つまり、手法もメッセージも陳腐であり今までも同種のアプローチはいくつもあった。
なんといっても、あのトヨタでさえ同じようなキャンペーンを2006年にやっていたのだから。
しかし、今年を代表するCMとしてACC(全日本シーエム放送連盟)は、このCMをグランプリに選んだ。
同時にもうひとつ選ばれたグランプリが、トヨタの「ReBORN」だというから笑わせる。
「実写版ドラえもん」のゴールド受賞と並んで、史上最低レベルの作品を選出するあたり、日本のCM界隈がおかしなことになっていることがよくわかる。
次世代を担う学生たちが選んだ作品のほうが、よほどCMの評価眼がしっかりしている。
話を「負けるもんか。」に戻す。
おいらがこのCMに感じる大きな違和感は、この見せ方であれば、そしてホンダという企業であれば、もっと強烈なメッセージを伝えることができたはずなのに、それをやらなかったことだ。
二輪から始まって、日本の大衆車の歴史にエポックメイキングなクルマを出し続け、常に革新によって道を切り開いてきたホンダ。
そこに数えきれないほどの失敗があったことは事実だろう。
その歴史ある一台を並べて、初代フィットの後、トリを務めるのはNSXコンセプトだ。
じゃあ、NSXの次は何なんだ?
このCMには、「負けるもんか。を体現する次のホンダ」の姿が無い。
NSXコンセプトは次のホンダのイメージリーダーを担う役割ではあるものの、ホンダの核となる大衆車でこれから何を見つめて、取り組んでいくかというビジョンがない。
このCMを放映した時点(2012年春)において、まだ次期戦略を公にできないタイミングだったとしたら、走ってくるNSXコンセプトの中からASIMOが出てくるという演出だけでじゅうぶん“負けるもんか!”のメッセージを伝えられたはずだ。
(そもそも、すでに発売されてるN BOXをこのCMに入れない理由は何だ?自信が無かったからか?)
このあたりに中途半端さを感じざるをえない。
そして、このCMの話題が最高潮に達していた2012年GW、ホンダの青山ショウルーム(ウェルカムプラザ)はこの期間中閉鎖していた。
ここでCMに登場した歴代のクルマを、この最高のタイミングで青山で展示させなくてどうする。
脈々と続くホンダの反骨精神の歴史を実物で見せる機会こそ、「負けるもんか。」を消費者に訴えかける最高の手段じゃなかったのか。
こういうちぐはぐことをやっているようでは、「負けるもんか。」というメッセージがどこまで本気なのか測りかねる。
また、このちぐはぐさは、セガ没落の原因となった秋元康がプロデュースした一連の「湯川専務」シリーズに通じる趣味の悪さを感じる。
過去に何度も触れてきたとおり、ホンダは世界で素晴らしいCMを作り続けてきた会社だ。そんなホンダを愛するファンは、世界中にいる。
ホンダに乗ることの楽しさ。
ホンダに乗ることの誇らしさ。
ホンダに乗ることの素晴らしさ。
そうした想いをメッセージに込めたのが、一連の「Do you have a HONDA?」キャンペーンだ。
1999年から2005年という長きに渡って展開されたこのCMシリーズは、何度も使う表現だが、
「俺たちが自慢されたいホンダ」
を、映像で見せることで説得力を持たせ、そして統一メッセージである「Do you have a HONDA?」のコピーで締めるという見事なシリーズだった。
簡単に言えば、こいつは何年も前に流行ったADIDASの〝IMPOSSIBLE IS NOTHING."だ。
不可能なんてない。
現状を打破して、前に進もう。
言葉や表現を変えることはあっても、ベースにあるメッセージはまったく同じだ。
つまり、手法もメッセージも陳腐であり今までも同種のアプローチはいくつもあった。
なんといっても、あのトヨタでさえ同じようなキャンペーンを2006年にやっていたのだから。
しかし、今年を代表するCMとしてACC(全日本シーエム放送連盟)は、このCMをグランプリに選んだ。
同時にもうひとつ選ばれたグランプリが、トヨタの「ReBORN」だというから笑わせる。
「実写版ドラえもん」のゴールド受賞と並んで、史上最低レベルの作品を選出するあたり、日本のCM界隈がおかしなことになっていることがよくわかる。
次世代を担う学生たちが選んだ作品のほうが、よほどCMの評価眼がしっかりしている。
話を「負けるもんか。」に戻す。
おいらがこのCMに感じる大きな違和感は、この見せ方であれば、そしてホンダという企業であれば、もっと強烈なメッセージを伝えることができたはずなのに、それをやらなかったことだ。
二輪から始まって、日本の大衆車の歴史にエポックメイキングなクルマを出し続け、常に革新によって道を切り開いてきたホンダ。
そこに数えきれないほどの失敗があったことは事実だろう。
その歴史ある一台を並べて、初代フィットの後、トリを務めるのはNSXコンセプトだ。
じゃあ、NSXの次は何なんだ?
このCMには、「負けるもんか。を体現する次のホンダ」の姿が無い。
NSXコンセプトは次のホンダのイメージリーダーを担う役割ではあるものの、ホンダの核となる大衆車でこれから何を見つめて、取り組んでいくかというビジョンがない。
このCMを放映した時点(2012年春)において、まだ次期戦略を公にできないタイミングだったとしたら、走ってくるNSXコンセプトの中からASIMOが出てくるという演出だけでじゅうぶん“負けるもんか!”のメッセージを伝えられたはずだ。
(そもそも、すでに発売されてるN BOXをこのCMに入れない理由は何だ?自信が無かったからか?)
このあたりに中途半端さを感じざるをえない。
そして、このCMの話題が最高潮に達していた2012年GW、ホンダの青山ショウルーム(ウェルカムプラザ)はこの期間中閉鎖していた。
ここでCMに登場した歴代のクルマを、この最高のタイミングで青山で展示させなくてどうする。
脈々と続くホンダの反骨精神の歴史を実物で見せる機会こそ、「負けるもんか。」を消費者に訴えかける最高の手段じゃなかったのか。
こういうちぐはぐことをやっているようでは、「負けるもんか。」というメッセージがどこまで本気なのか測りかねる。
また、このちぐはぐさは、セガ没落の原因となった秋元康がプロデュースした一連の「湯川専務」シリーズに通じる趣味の悪さを感じる。
過去に何度も触れてきたとおり、ホンダは世界で素晴らしいCMを作り続けてきた会社だ。そんなホンダを愛するファンは、世界中にいる。
ホンダに乗ることの楽しさ。
ホンダに乗ることの誇らしさ。
ホンダに乗ることの素晴らしさ。
そうした想いをメッセージに込めたのが、一連の「Do you have a HONDA?」キャンペーンだ。
1999年から2005年という長きに渡って展開されたこのCMシリーズは、何度も使う表現だが、
「俺たちが自慢されたいホンダ」
を、映像で見せることで説得力を持たせ、そして統一メッセージである「Do you have a HONDA?」のコピーで締めるという見事なシリーズだった。
公式での動画は配信されてないのでyoutubeで見てほしい。
不思議なもんで、この一連のシリーズで描かれる光景は、よくある企業CMのような演出ではなく、日常の一コマを切り取った臨場感がある。
実際、アメリカの田舎町などでこうした光景は特別なものではなく、日常よくある光景だということをおいらもこの目で見てきた。
これらのCMに比べて、「負けるもんか」のメッセージはまだまだ弱い。
そして、やるべきことをやっているという気迫が感じられない。
ホンダならできる。
そう思うからこそ、こんな中途半端なCMを作ったことに対して、そしてそれを世間が評価していることについて、あえて苦言を呈したくなる。
海外のホンダのCM制作陣だったら、このCMの裏バージョンとして、過去に失敗したクルマを並べて、メッセージは同じ内容のCMを作るはずだ。
実は、同じナレーションで失敗したクルマを並べても、CMとして成立するのがこの作品のポイントだ。
自らの失敗を笑い飛ばすセンスを持ってほしい。
それが「負けるもんか。」に込められた思いを増幅し、次のホンダへの期待を高めることにもなるのだから。
不思議なもんで、この一連のシリーズで描かれる光景は、よくある企業CMのような演出ではなく、日常の一コマを切り取った臨場感がある。
実際、アメリカの田舎町などでこうした光景は特別なものではなく、日常よくある光景だということをおいらもこの目で見てきた。
これらのCMに比べて、「負けるもんか」のメッセージはまだまだ弱い。
そして、やるべきことをやっているという気迫が感じられない。
ホンダならできる。
そう思うからこそ、こんな中途半端なCMを作ったことに対して、そしてそれを世間が評価していることについて、あえて苦言を呈したくなる。
海外のホンダのCM制作陣だったら、このCMの裏バージョンとして、過去に失敗したクルマを並べて、メッセージは同じ内容のCMを作るはずだ。
実は、同じナレーションで失敗したクルマを並べても、CMとして成立するのがこの作品のポイントだ。
自らの失敗を笑い飛ばすセンスを持ってほしい。
それが「負けるもんか。」に込められた思いを増幅し、次のホンダへの期待を高めることにもなるのだから。
この記事へのコメント
通りすがり
(kohada.2ch.net/test/read.cgi/auto/1345031074/)
151 :名無しさん@そうだドライブへ行こう:2012/09/11(火) 17:26:04.31 ID:h8Bc9t7U0
『負けるもんか。』のCM、今にしてみたら過去に売れていた車(S800、N360、初代シビック、初代フィット等)より
失敗して1代限りで終わった車を出して『負けるもんか。』と出せばよかったのではないだろうか?
バモスホンダ、1300セダン、デルソル、ロゴ、S-MX、アヴァンシア、HR-V、エレメント、BARホンダF1マシン等々
失敗から学んでおけば未来の成功へのきっかけとなるのに何故成功した車ばかり?
成功から学んでもそれは未来の失敗への導火線となるんだけどなあ
その理由は,もやもやして自分でも分からなかったのですが,記事を読んで分かりました。
「過去に失敗したクルマを並べて、メッセージは同じ内容のCMを作るはずだ」
仰るとおりです。このCMなら好きになったかもしれません。
「負けるもんか」とか「たいてい努力は報われない」とか,成功した例を並べて言っても,それはただ成功者のきれいごとでしかないと思うのです。だから私はこのCMが嫌いなのでしょう。
キルオ
もうちょっと素直に受け止めれないもんかね
説得力を感じませんでした。
いいCMだと思います。
_
昨晩なぜかテレビで流れていたのを始めて見た、てっきり2014年の4月から流し始めたCMかと思いましたよ
CMの手法が陳腐以前にホンダという会社自体が失敗しても損しても勉強になったり夢があったりすれば何でも自前でやってしまう姿勢なのでそれをそのままストレートに表現すればこれ以外にないでしょう、初代インサイトもS2000もNSXもほとんど赤字同然ですからね、一方トヨタは2000GTはヤマハ 86はスバル LFAはヤマハとあまり表沙汰になってないがポルシェも関わっています そして次期スープラはBMWが製造です 失敗しそうな事や無駄な努力はほとんどせず自前で作れないものは平気で外に依頼する、そして2000GT以外はしっかり黒字にのせている
「負けるもんか」の意味は若者の車離れやスポーツカーの衰退ですよ、ホンダはレース屋だから最も作りたい車はスポーツカーであり、それを作るには今の社会はものすごい逆風が吹いている、でも大衆車やミニバンなんかホンダにとってはスポーツカーを作ったりF1をやるための資金源でしかないんですよ、N-BOXを入れてこなかったのはそういう意図だと思いますね、NSXからアシモ?ないない スポーツカーを作りたいだけなんですからNSXでいいんです
つまりね、これは今ホンダじゃない人やホンダ車に乗った事がない人にこれからホンダ車を買ってもらうためのCMではなくpowered by hondaであってほしいと願う過去から今までホンダを支えてきてくれた人達に対してまたスポーツカーやりますというメッセージなんですよ、NSXが買えなくてもそれが嬉しいんです
だから大衆車のCMなんか個別にやればいいんです、ホンダの車はホンダ好きとメーカーなんかどこでもいい人しか買いませんから
けん
このCMの前に、イオンの本田夢ノートのCMが流れたのがシュールでした。
方や結果的に夢を叶えた本田がCMキャラクターで、ノー天気に夢を持っていれば実現する…的な事を子供らに語るわけです。
それに対してこのCMは、そんな、それこそ夢みたいな話はねーんだよ、的な語りで、努力は報われないのは分かっていても、でもやりてーなら歯をくいしばってやってみろよ。って感じで聞こえました。
このCMが初めて世に出たときは、あなたみたいな方のほうがマジョリティーでしたよね?なんか、ホンダ、終わったな、みたいな言いぐさで。
今さら言うのは卑怯だと言われてもあえて言いますが、まだ、ホンダは大に飲まれずやってますよ。セガにはなってないですけど。で、貴方は書き手として、この記事はどう総括するんでしょうか?
通りすがり
部落出身者(笑)か母子家庭(笑)育ちだね
海鮮丼太郎
特に直近の5コメントの下記IPのみなさん。
KD182249244009.au-net.ne.jp
kng37-p209.flets.hi-ho.ne.jp
p1098-ipbf405koufu.yamanashi.ocn.ne.jp
p6056-ipad08matuyama.ehime.ocn.ne.jp
softbank220053138193.bbtec.net
当BLOGで言いたいことは、スローガンは実行を伴ってこそ意味があるわけで、イメージ戦略だけで消費者をだますようなやり方は本来のホンダらしい姿ではない、というただそれだけなんですけど。
で、ひとつ「負けるもんか」がお気に入りの諸氏にお聞きしたいのは、「Do you have a HONDA?」キャンペーンより「負けるもんか」の方に心動かされますか?
ホンダが作りたいのはスポーツカー?
大衆車はF1をやるための資金源?
なに寝ぼけたこと言ってるんですか。
口だけで実際に買わない客は客じゃないんですよ。
CR-Zがどれだけ売れましたかね?
あれだけ導入を待望しながら、限定台数だったTypeRが売れ残り、完売までに時間を要したのはどういった見解をお持ちなんでしょう?
売れ筋は利幅の少ないコンパクトにどんどん移行し、下請け業者を切り捨て海外調達を進めた結果、QCがうまくいかず、挙句の果てに、基幹車種で大量のリコールを出し、それが新車投入のスケジュールを大幅に狂わせ、結果として業績の圧迫要因になっている現状についてはどう思ってるんですかね?
これが「負けるもんか」なんですか?
本来であればこの手のクズコメントはスルーか削除で対応するんですが、晒し上げの意味も込めて残しておきます。
ちなみにこのCMが初めて流された頃に手放しに絶賛してた連中がどれほどいたか。
ソーシャルメディアの状況などを見ても明らかです。
そんなことぐらいは調べたうえでコメントするようにして欲しいもんです。
むしろ当方のような意見を言うものはほとんどいなかったはずですが。
名無し
ちなみに俺はいいcmだと思う
ネコ
ホンダの企業姿勢は常に強気で「消費者に弱みをみせる・おもねる」ことがなかった。「負けるもんか」の気持ちは社員個々で共有してかまわないんですが「消費者に伝えるものか?」ってこと。そのセンス。
私が好きなホンダは社会問題に対してどれだけ誠実に商品に反映できたか「この製品見てみろよ!」と消費者に投げかける姿勢を持っていること。ストレートでシンプル、それがホンダの若さであ力の源泉だと思うんですけど。
おおみ
記事タイトルの「負けるもんか。」のCMが不快な理由という部分が言いたい記事でなくて、
ホンダならできる。という部分が言いたい記事なのですね。
海鮮丼太郎
またdionか。
朝もはよからご苦労なことですな。
これで袋叩きとか見えちゃうのは、ひょっとして日本語の不自由な方ですか?
ホンダ
海鮮丼太郎
引用なんてどこにも書いてませんが。
どう読んだらそういう感想になるんですか?
ほにゃらら
マシン ミニマム
マン マキシマム
とは誰の言葉ですかね?
私もこのCMにひっかかるモノを感じた1人ですが
バカが湧いてくるのは大変ですな
お気の毒に
海鮮丼太郎
ホンダの広報部門の混乱については幸いなことに非常に近い人からお話をお聞きしており、当エントリーで指摘したことが大筋で間違っていないことを確認しております。
当BLOGについては余計な御心配はなさらずに、どうぞホンダの行く末についてそのお心を傷めてくださいませ。
っていうか、どうするつもりですかね?ホンダさん。
ソニーの後を追うように、何を作ったらいいのかわからない、その技術力がない状況に陥っているようですが。
通りすがり
リコール連発し、劣化トヨタみたいな車ばかり。(トヨタもリコール連発してますが、燃料電池車やレクサスの成功などとても感心してます)
スローガンばかりで空虚。
過去の栄光にあぐらをかき、凋落した家電メーカーみたいだ。
ついでにNコロ君が生理的に受け付けない。
昔はホンダ車に乗ってたのにここ数年で嫌いになった。
と言うサイトで個のCMが虚構であったと確信しました。