208、フランスでも好調

Peugeot-208-France-August-20121.jpg

前回はイギリス市場において7500台のオーダーが入った、なんてエントリーを書いた。

もうひとつ、販売に関するデータを引っ張っておこう。
フランスでの販売状況推移だ。

2012
Renault Clio Citroen C3 Peugeot 208 Peugeot 207
JAN 9,249 5,222 403 8,387
FEB 10,449 6,048 178 7,557
MAR 12,420 6,255 3,030 8,942
APR 8,431 5,644 3,701 6,165
MAY 8,666 4,935 4,872 3,298
JUN 9,109 7,715 7,440 2,816
JUL 6,830 4,994 7,115 1,467
AUG 5,168 2,582 6,170 785

参考までに、ライバル車種となるルノーCLIO、そしてシトロエンC3、前モデルの207の台数も併せて集計してみた。
(本当は207とさらに併売されていた206+についても集計したいところだが、収拾付かなくなるのでやめるw)

こうしてみると、208は1月に販売が開始されたものの、デリバリーが本格化したのは3月からであり、そして一気にブレイクして7月、8月ともにフランスでの全車種販売台数のトップに立っていることがわかる。

とはいいつつモデル末期のクリオがバケモノのように売れ続けており、PSA2社がこれを追いかけるという構図がしばらく続いていたのだが、ここに来てやっとキャッチアップできたというのが実情だ。

販売台数で累計33,000台、注文ベースでは103,000台の受注を獲得しており、2ヶ月連続で車種別トップを維持しているのだから、スタートダッシュとしては良好だ。

CLIOは月末に新型の正式発表によってモデルチェンジへと向かってだんだん販売が減少してくるだろうから、年内いっぱいは208がトップを維持し続けられるかどうか、このあたりがひとつの指標になるのではないだろうか。

ちなみに、206は2001~2005年もの間セグメントリーダーとして君臨した。
その後を受けた207は2007~2008年の2年間しかリーダーに留まれなかった。
最低でも207以上の実績を上げることが求められているのは言うまでもない。


さて、その208ではあるが。
クルマの評価としては概ね好評ではあるものの、小さく、軽くなったことを揶揄して口さがない連中は「208は女性向けのクルマ」などと言っていたりする。
ただこの点は、プジョーの思惑通りという気がしないでもない。
207で女性層離れを起こしてしまったので、まずはここをきちんと取り込むこと。
そしてGTIでコアな男性客を取り込むことができれば、208シリーズとしては成功ということだろう。

ただし、HB以外のボディバリエーションが絞られることになり、208swは2008がその代わりを務めることになる。
swはステーションワゴンとしてBセグメントでも積載性を求めるニーズに対応するモデルだが、2008はハッチバックとSUVのクロスオーバーというコンセプトなので、必ずしも積載性が優れているわけではない。

JUKEがヒットして流行のカテゴリではあるが、ニーズが異なっているので大丈夫なのか?という気がしないでもない。
というより、ステーションワゴンこそ至高というおいらからすれば、とても許せる事態ではないのだが。

ちなみに。
プジョーが208でステーションワゴンを止めるのに対して、ルノーのCLIO次期モデルには、現行CLIOでは設定されていなかったステーションワゴンが復活するそうだ。

CLIO4_estate.jpg

208swが出ないことで、そのニーズをCLIOのワゴンが美味しく頂戴することになるかもしれないなw

さて。
パリサロンに向けてONYXとか2008とかいろいろと出展概要が明らかになりつつあるが、208のバリエーションについて何をどれぐらいの時間で市場にリリースできるのか。
もっとも注目すべきはこの部分の戦略だろう。

とりあえず、スタートは成功した。
あとは続くかどうか?それは今後の戦略に掛かってくることになる。
 
 

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