2年前の話ではBMWとの提携強化なんて話だったわけですが、GMとの資本提携なんて話が進めば当然こういうことになるわけです。
仏プジョー、独BMWとのハイブリッド分野での合弁を見直し
既に供給が進んでいるガソリンエンジン分野での提携はそのまま継続されるとはいうものの、ハイブリッド分野での合弁見直しということは、ガソリンハイブリッド車をPSAが出すメドが立たなくなったというわけでありまして。
で、こんなこともあろうかとBMWはトヨタとの提携強化という方針を打ち出しております。
BMWは将来のクルマのカタチとして、iシリーズを華々しくデビューさせようとしていますが、その裏で思ったより販売が見込めそうにないとしてiシリーズの展開を断念するプランも考慮中とのことでありまして・・・
Deep Dive: The Future Of BMW’s Project I Product Plans
掛け声だけは大きかったものの、充電インフラの整備にかなり時間がかかりそうなことや、欧州経済危機の影響で想定するほどの販売量(年間でi3で10万台、i8を1万台が目標)を見込めそうにない、ということで及び腰になるのもわからなくはありません。
BMWと言えども、盤石とはいかないわけでありますね。
そう考えると、曲がりなりにも10年以上前にプリウスを発売したトヨタならびにiMiEVとリーフという普及価格の市販EVを発売した三菱自動車と日産は本当にスゴい、ということでもあるわけです。
さて、各社次世代車について主導権を握ろうとしつつもその膨大な開発費に苦しんでいる昨今であります。
独自でディーゼルハイブリッドの開発を進めてきたPSAではありますが、思ったよりパフォーマンスが伸びない3008 HYbrid4の話があったりします。
誰よりも先にディーゼルハイブリッドの開発をぶち上げていろんなメーカーに提携を呼び掛けていたわけですが、結局自社だけで開発することになって生まれてきたのがHYbrid4なわけです。
どうもプジョーは単独でハイブリッドを開発する力は無いと判断した方が良いかもしれません。
とはいえこれからの生き残りを考える上でハイブリッド、そしてその先へと続くPHEVなど電化のロードマップを描くためには提携先の確保は必須となるわけで、残された選択肢としてGMへの依存度がさらに高まるんだろうなぁ、などという話になってくるわけです。
GMがそれに応えてくれるかどうかわかりませんが。
この点、同じフレンチメーカーであるルノーは独自の技術はあんまし無いものの、日産という元不良がいつの間にやら更生して立派になった孝行息子がいて良かったね、ということになるわけです。
いずれにしても、プジョーっていうかPSAはこうした提携の枠組みを再構築しなければならない間、開発は大きく停滞することになります。
ただでさえ手を打たなければならないことが山ほどあるというのに、命名ルールの変更とかやってる場合なんでしょうか?
すでに開発が進んでいたものは208シリーズのような形で世の中に出てきていますが、その次の施策で大きく出遅れそうな予感であります。
PSA、正念場ですな。
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