評価の低い3008 HYbrid4

AUTOCAR_3008HYbrid4.jpg

ってことで、AUTOCAR JAPANが最近いい感じだ。

AUTOCAR JAPANは、イギリスの媒体であるAUTOCAR.co.ukの日本語サイトという扱いなので、基本的にイギリスの価値観で書かれた記事がほぼそのまま翻訳されている。

そこにいくつかの役に立たない日本版オリジナルの記事が入ってくるという構成だが、凡百の日本のクルマ媒体よりははるかに有益な情報が得られて助かっている。
っていうか、タイムラグがあるもののいちいち英語版を翻訳する手間が省けてラッキーってなもんでありまして。

で、先日イギリス市場の話をちょっと書いたが、クルマに対するニーズが比較的日本に近いということもあり、ドイツ車至上主義の日本のクルマ媒体に比べるとはるかに役に立つ。

日本車がイギリスでどのように受け入れられているのか、また日本にこれから導入される輸入車のレビューはどんなものか?なんて情報を集めるのに適している、ということだ。

で、おいらの興味は当然PSAのクルマということになる。
そこでピックアップするのがこちらのネタ。

208のファーストインプレッションはけっこう辛辣な書き方をされているが、フィエスタ、ポロ、そしてホンダのジャズ(日本名:フィット)が高評価なのに比べて208の質感が劣るという主張は、日本車と輸入車を総合した上での評価軸として参考になる。

で、問題はコイツだ。

AUTOCAR ROAD TEST PEUGEOT 3008 HYBRID4(PDF)

日本への導入が検討されながらいまだに進展が無く、もはや機を逸した感のある3008 HYbrid4に関するロードテスト。

ノーマル3008に比べて高い。その割に燃費が悪い。そして走りに難があるとして、

「技術的には画期的だが、走りは普通の3008のほうがいい」

とまで言われる始末。
PSAグループとしての初のハイブリッドであるという意欲的なクルマであることは事実だが、すでにコンセプトが発表されてから3年が経過している。

この間にハイブリッドを取り巻く技術は猛烈に進化しており、やっと販売が始まった3008 HYbrid4ではあるものの、未熟な部分が目立ってしまい、技術的な先進性もあまり無いという皮肉な事態が露になってしまった。

 効率の良いディーゼル
     +
 ハイブリッド技術
     ↓
 ベストな組み合わせ


という考え方は確かにあるものの、これは

 値段が高いディーゼル
     +
 値段が高いハイブリッド
     ↓
 値段がすごく高いディーゼルハイブリッド



ということでもあるわけだ。
この辺りは、同じくディーゼルハイブリッドで仕掛けようとしているアウディは高級ブランドであるが故に値段への転化がしやすいが、大衆車ブランドであるプジョーは分が悪い。


そんなわけで、競合クロスオーバー5台の中にノーマル版3008が含まれており、そちらの寸評が「ハイブリッド版よりも実用的で、経済的で、走りもベター」などと書かれてしまうなど、3008 HYbrid4のパフォーマンスは芳しくなく、販売が失速するのは目に見えている。

こうした情報が出回ってしまった以上、日本へ投入しても販売を見込むのは難しいだろうなぁ、などと掌を返したような発言をしてみるテスト。

いや、ここまでパフォーマンス悪いとは思わなかったんだもん・・・
 
 

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