プジョーさんの命名ルールが変わる、なんてお話。
プジョーがまん中が0の3ケタで車種名をつけ始めたのは1929年からだが、昨今の状況はこのようになっている。
10xシリーズ Aセグメント
20xシリーズ Bセグメント
30xシリーズ Cセグメント
40x/50xシリーズ Dセグメント
x00xシリーズ MPVやクロスオーバーといった提案型車種
いわゆるメインストリームのナンバリングについては新型が出る毎に1つずつカウントアップしていくという基本法則があった。
その後、メインストリームに対して新規に市場開拓を目的とした戦略車種を4ケタ表記と定め、スモールMPVの1007を投入。
その後三菱からのOEMであった4007/4008、クロスオーバーの3008、MPVの5008といったラインナップ展開をしている。
その他、RCZといったスペシャリティカーやHOGGARやTEPEEといった特殊車両は専用のネーミングが与えられていたものの、過去に使ってしまった309や、本来ヒエラルキーからすれば2008に収まるべき車種が4008と名乗ったり、ネーミングに対する混乱というか破綻が見えてきていたのも事実だった。
そんなわけで、何を思ったかカウントアップする法則を捨て、大別すると2つの系統にネーミングを統一するとのこと。
曰く、
末尾が1=主に新興国向け
末尾が8=従来のステータスラインナップ
ということになり、308の後継は308であり、iPadみたいに“The New 308(新しい308)”なんて呼ばれることになるのだろう・・・か?
先日デビューした208も、後継は208ということになり、一世代前のネーミングを冠している107は次期型が108となって、その後はそれがずっと使い続けられることになる。
個人的に、この命名ルールの変更はあまり歓迎しない。
決定までにどういった検討が成されてきたかが情報不足なのでなんとも言えないが、毎回ネーミングを変えるのは商標管理とかいろいろ面倒な問題もあるんだろうなぁ、とは思うものの、8世代でカウントを止めるというのはいかにも
「途中で数えるの止めました」
的なイメージを与えかねないし、何より中途半端だし、なんつーかこう、インテリジェンスが感じられない。
それだったらこれを機会にネーミングを一新しますぐらいのダイナミックな変革があっても良さそうなものだが、欧州危機の影響もあってか、CIに掛けるコストは最低限に抑えたいという意図が見え隠れする。
何より、ネーミングの法則性でヒエラルキーを表現するのは他のメーカーでも事例が無いわけではないが、新興国向けが末尾が1で、通常のラインナップが末尾が8といった数字でそれを表現するのは明らかにイメージが悪い。
301と308がずっと続くとなれば、301が対象の人々はいつまでも308に届くことはないことを意識してしまう。
いくら新興国とはいえ識字率は低くても、識数率は結構高いのよ。
そしてその意味は割と簡単に理解できるわけであって。
専用ネームならまだしも、数字でヒエラルキーを表現するのって、実はかなり残酷なことなのよ。
そんな感じなので、なんとなく場当たり的な方針変更という気もしないでもなく、いろいろ残念な感じでありますよ、と。
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