プジョー307sw、60000kmを迎えての総括(1)

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2005年に30000kmの総括をしてから60000kmに達するまで6年半もかかってしまった。
それだけプジョーさんに乗る機会が減ったということなのだが、その大きな要因は2007年に買ったスマートさんの影響が大きかった。

両車を合わせると年間走行距離は8000kmぐらいだったので、それでも年間-2000kmぐらい走る距離が減ったということになる。

昨年11月にスマートさんは手放してしまったので、今後はまたプジョーさん一筋ということになるが、ちょうど60000kmに達したので現時点での総括などをしてみようかと思う。


■なぜ307swを乗り続けているのか
3回の車検を経て、今度の6月にまる9年が経過して4回目の車検を迎えることになる。
今までの車暦のなかでもダントツに長く乗っているクルマになった。

クルマ好きを自認する者の多くは、いろんなクルマに乗りたいため比較的短期間に買い換えるという消費行動をしがちだが、なぜかおいらの場合307swから買い換えたいという気持ちがなかなか起こらない。

その理由の大部分を占めるのが、

「307swの使い勝手を上回るクルマが未だ現れていないから」

というものだ。

30000kmの総括でも書いたが、実用的なステーションワゴンとして307swの満足度は極めて高い。

逆に許容し難い欠点と言えるのは、相変わらずギクシャクしたり、たまにドカンという衝撃とともに変則するAL4の行儀の悪さ、ならびに燃費の悪さぐらいだ。

カーゴスペースの全長がもう少しあったら嬉しいというのは今も変わらないが、自転車を2台積んで旅行に行くといったことは問題ないわけで、ここから買い換えるにはよほどの理由が必要になりそうだ。

また、結婚という大きなライフスタイルの変化もあった。
307swに乗り始めて2年で30000kmも走ったのは独身だったからこその話であって、結婚したら必然的に無茶なドライブへ行く回数は減ったりするものだ。

結婚式には307swを囲んで記念写真を撮ったりしたこともあって、愛着が沸いていたりもするのも乗り続けている理由のひとつと言えるかもしれない。


■60000km走った307swはどうなのか?
フランス車ということもあり、経年劣化については国産車より早く進行するという懸念を持っていたが、ウィークポイントとされる塗装の品質については、あらかじめガラス系コーティングのアークバリア21を施工していたこともあり、色艶ともに現時点でもじゅうぶんキレイな状態を維持している。

30000kmを超えてからのトラブルは拍子抜けするほど減っており、保証が切れる3年の時点でATユニットをまるごと交換した後は、パワステオイル漏れと板金修理した場所が内部から錆が浮いてきたので再塗装した以外、構造部分を要因とするトラブルは発生していない。

これは逆の意味で驚いた。

ATユニットを交換した後もシフトショックは軽減されず、もはやこんなものか、という感じでトラブル慣れしてしまった部分があるのかもしれないが、実際のところよく走ってくれるし経年劣化も思ったほど進行していないので、拍子抜けするぐらい手が掛からない。
ボディ全体のヤレは多少感じることがあるものの、走っていて不愉快になるほどではない。
(多少車内がキシキシと音を立てたりするが・・・)
6万km走った国産車と比べてみても、遜色ないレベルと言っていいだろう。


しかし、ボディの劣化対策はしてあったものの、下回りの処理を怠っていたため、2011年の一年点検の際にマフラーのセンターパイプとタイコの付け根部分に錆が進行しているとの突然の通告を受け、対処療法をいろいろと当たっていた矢先にパッコリと折れてしまった点については、早期に対策することで防げた部分もあったのでちょっと後悔している。

このあたりは国産車との品質の違いを感じさせる一幕でもあった。

結局タイコの部分は中古の部品を使うことで、センターパイプとクランプの部品代および交換工賃だけで港北のディーラーが安く済ませてくれた。
全部の交換すれば15万円コースだったので、これはちょっとありがたかった。

その他の経年劣化による交換箇所は、いわゆるオイル類の消耗品ぐらいのもので、3回目の車検の時にバルブ類を交換した以外は整備に関する支出もほぼ妥当な範囲で収まっている。

ただし、最近エンジン始動時にタイミングベルトあたりでコトコトという音が発生するので、6月の4回目の車検でベルト類とウォーターポンプの交換になるかもしれない。

その辺は少し覚悟しておかなきゃならないだろう。


■307swでどこに行ったのか?
遠出をする機会が減ってしまったのだが、嫁を連れて婚前旅行に四国へ行ったり、昨年再び香川でうどん食うツアーも兼ねて四国リベンジをしたり、年末年始に広島、出雲の旅に行ったりしたぐらいかな。

あとは、東北仙台、山形の友達に会いに行くといった旅行に行く程度で、あとは日常の買い物用途がメインとなっている。

長距離移動と日常の買い物用途の比率はだいたい6:4ぐらいだが、

通算の燃費は11.44km/L

と、前回よりもさらに良くなっている。


こうして振り返ってみると、旅へ出る回数がずいぶん減っている。
そりゃ距離も伸びないよなぁ・・・

むしろおいらの引越しにおける大半の荷物の運搬や、嫁の引越し荷物を全部307swに積み込んだり、テーブル筐体を運んだりといった、実用的な活躍が多かったという気がする。
まぁよくあんな無茶をしたもんだ。


■利点
中古車で307swを検討している人もまだまだいるようなので、60000kmを走った状態の307swの利点を改めて挙げてみる。

 ・多少のヘタりはあるが、足回りがしっかりしていて安定して走れる
 ・シートが良くできており、長距離でも疲れない
 ・フレキシブルに使えるシートアレンジと積載性
 ・古さを感じさせないデザイン
 ・条件次第で格安で手に入る実用ステーションワゴン

3列シートのミニバンとして考えるとすれば他の選択肢を薦めるところではあるが、いざとなれば7人乗れるステーションワゴンという切り口で見れば、このクルマの利点はいろいろと見えてくる。

特に足回りがしっかりしているのでドライバビリティと使い勝手を両立させている点は今でも大きなアドバンテージだったりする。
また、3万kmを超えた中古車が異様に安く出回っているので、それらを安く入手して壊れるまで乗るという選択肢はかなり魅力的だと思う。

ただし、6万kmぐらいで大きな出費を想定しておくのを忘れないように。


■欠点
同じく60000km走った状態での欠点を挙げてみる。

 ・メンテナンス次第で状態が良くも悪くもなる(個体差が大きい)
 ・国産車に比べると燃費や環境性能で大きく劣る
 ・修理が必要になった場合の費用が高い
 ・右ハンドル化の煮詰めが甘い(ペダル位置やワイパーの吹き残しなど)
 ・市販のアフターパーツ入手が困難になってきている

こんな感じであって、おもにメンテナンスに関する部分で欠点が露呈してくる。

307swの中古を探す場合は、5万kmオーバーのタマであればベルト類を一式交換済みの固体を狙うこと。
それ以下の場合は6万km前後でベルト類交換で20万円ぐらいの費用が発生することを前提としてタマを探すといいだろう。


■いつまで乗り続けるのか?
後継車として登場した308swは、当初4ATかつギア制御がぎこちなさ過ぎてまったく買い換える気が起こらなかった。
2010年に登場した6ATと新エンジンでネガティブ要素はずいぶんなくなったのだが、他のグレードで標準装備のクルーズコントロールが省かれたり、リアハッチガラス開閉ができなくなったりと、コストダウンの仕方が気に入らない。
そして何より、欲しいと思わせるボディカラーが無い。
(強いて選ぶとしたらバビロンレッドぐらいか)

プジョーというクルマに乗るうえで、このボディカラーというのは非常に重要な要素だ。
そんなわけで、308swへの買い替えについては、あまり前向きにはなれない状況だったりする。

では、307swを乗り続けるリスクを考えてみる。

トラブルらしいトラブルはあらかた出尽くしてしまった感がある。
むしろこれから警戒すべきは、経年劣化による消耗品部分のトラブルになるだろう。
また、高騰するガソリン価格がどう推移するのか。
ハイオクが180円/Lあたりになったら、さすがにこれは買い替えを考えなければならなくなる。
このあたりは維持コストという点で判断することになると思われる。

メンテ履歴は次のエントリーでまとめてうpしておこう。
 

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