ってことで、日産や三菱、メルセデスの一部車種でのみ細々と展開されているディーゼルエンジンのラインナップですが、欧州メーカーではディーゼルがメジャーであるものの、国内の排ガス規制をそのままではクリアできないため対策費用がかさむという理由から各社なかなか積極的な動きを見せていなかった。
潮目が変わったのは先日のマツダSKYACTIV-Dの国内導入発表。
SKYACTIV-Dが世界最高性能を謳っておきながら、国内展開できないのであればそんなのただの笑い話であり、不幸な話でもあるので、この決定には賞賛の言葉を送りたい。
しかし、マツダがフルラインナップでディーゼルを展開したとしても、日産は相変わらず様子見ムードで車種が広がらず、結果として孤軍奮闘することになりかねず、日本におけるディーゼルのニーズを喚起するためには、国内外のメーカーが横断的にディーゼルの販売の乗り出すなどの施策を採らないと、局地戦で終わってしまう可能性を秘めていた。
個人的に次に動くのはPSA(プジョー&シトロエン)とVWだと思っていた。
理由はここで書いたとおり。
プジョーについては東京モーターショーに3008HYbrid4を出展していることから、実質的に国内へのディーゼル投入宣言をしたと解釈していい。
しかし、ディーゼルハイブリッドという変化球であるため、純粋なディーゼルエンジン車の投入についてのアナウンスは今のところない。
VWもTSIエンジンが好調なことも合って、ディーゼルについても明確な方針を打ち出していない。
そんなところに意外な勢力のディーゼル投入の話が出てきたから驚いた。
ルノー、ディーゼル車を日本投入 13年めど3種ルノーの日本における販売は、この3車種でほとんどを占めており、実質的に主要ラインナップにディーゼルも採用するという方針なわけだ。
仏ルノーのカルロス・タバレス最高執行責任者(COO)は3日、2013年をめどに日本でディーゼル車を発売する方針を明らかにした。欧州では新車販売に占めるディーゼル車の比率が5割を超える国も多いが、日本は1%以下にとどまっている。ルノーは得意とするディーゼル車で日本市場を開拓する。
小型車「ルーテシア」の次世代モデルに排気量1.6リットルのディーゼルエンジンを搭載して発売する。ミニバン「カングー」、小型車「メガーヌ」のディーゼル版も投入する計画だ。
2013年からということで準備期間は1年ちょっとあるが、日本の排ガス規制をクリアするための対策ならびに各ディーラーでのメンテ体制の構築など、やることは結構多い。
日産との相乗効果を図るとしたら、マーケティング面での仕込みも重要になってくる。
しかしそれでも全体の販売ボリュームではプジョーの1/3程度しかないルノーが、どこまで飛躍できるのか?
「高級車を除く日本の輸入車市場で独フォルクスワーゲン(VW)に次ぐ2位を目指す」と語った。これは何かのギャグだと思いたいが、大風呂敷を広げて上を向いて努力する姿勢は評価したい。
グズグズしている間に、ますますもってPSA(プジョー&シトロエン)の立場が微妙になってきましたな。
さて、どう出ますことやら?
この記事へのコメント
しの
自分の生活様式からいってSUVは不要。またマツダの英断には拍手を送りたいものの、SKY-Dの2.2Lという排気量には過剰感を免れませんでした。しかたなく次はガソリン車に。。。と考えていたので、このニュースには私も大変驚きました!
メガーヌdCiが導入されるなら、もう少し頑張ってC4に乗り続けようかと考え始めています。ありがとうございました。
海鮮丼太郎
平行モノは自分の欲しいクルマが手に入る反面、確かにメンテの手間とコストにリスクがありますから、なかなか難しいところですね。
ルノーは相変わらず小規模ロットで商売する方法を続けるようですが、まさかディーゼルにまで手を出すとは思いませんでした。
しのさんの場合はメガーヌなどが候補に入るかもしれませんね。
いずれにしても、内外問わず選択肢が増えてくれることを願うところであります。