PSA、大規模なリストラ中

 
リーマンショックの時も大変でしたが、欧州通貨危機と関連して、PSAグループとしても大きなリストラをしなければならない状況になっているようでして、先日もフランス国内工場の閉鎖で騒動になったばかりですが、セールス・マーケティング・研究開発・IT部門で2500名、製造部門で1000名と3500名にもおよぶリストラを発表しております。
さらに契約労働者2500名も含めると、合計で6000人規模のリストラということになります。

これにより年間8億ユーロのコスト削減に努めるとしているわけですが、当然のことながらそれだけ商品開発力や販売力、生産力は低下するわけで、この苦境を乗り切るためにはとにかくいいクルマを開発して、ガンガンと売っていかなければいけないわけです。

幸いにしてシトロエンはDSシリーズの相次ぐ投入計画や、プジョーに関しては最量販車種の207シリーズを刷新するため、2012年からは生産も販売も上向く傾向に期待が掛かるわけです。

個人的に心配しているのは、HYbrid4の展開が思い通りに進むのか?という点でありまして、かなりの開発リソースをHYbrid4につぎ込んでいるものの、市販プロダクトとして3008HYbrid4が初となり、その後は508RXHが控えているものの販売台数のボリュームは限定的にならざるを得ず、売上への貢献は限定的ではないかなぁ、と気になっております。

それと、読めないのは欧州通貨危機の行方でありまして、ユーロ崩壊なんてことになると経済的な混乱からクルマの販売どころではなくなる可能性もあるだけに、ここでコスト削減によって身軽になっておくという企業判断はわからなくはないですが、リストラのニュースはそれだけでブランドに対する不安感を煽ることになるので、ほどほどにしておいてね、と願う次第也。
 
幸いにして欧州以外の新興国では好調のようなので、そちらへ注力するのがいいのかもしれませんね。
 
 

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