3CV(Trois Chevaux)はレトロ復古なのか?

 
なんだかシトロエンが賑やかになってきておりまして。
先日のFBMでも年代モノの2CVがアイコンとして元気にその存在感をアピールしておりまして、世間的にも俺達の自慢されたいフレンチカーとしての2CVという存在は格別なものであるわけです。

一方、レトロ復古の動きも加速を続けており、MINI、Beetleに続いてFiat500のヒットを前に、過去の資産を再利用したいという誘惑にどのメーカーも大なり小なりかられていることでしょう。
日本でもトヨタが変化球ではあるもののFJ Cruiserみたいな好例と、(AE86のレトロ復古としての)FT-86のような迷走という極端な例もあったりするわけでして、うまくやるのもなかなか大変であるのも事実なわけですが。

そんなわけで、シトロエンの長年にわたるアイデンティティである2CVを、現代流のアレンジで復活させるか?なんて話がまた出てきました。

Citroen to launch '3CV' plus DS3 cabrio, DS4 SUV, DS6

とはいいつつ、2CVに関しては過去にもこの手の話は何回もあったので、信憑性やどの程度2CVのコンセプトを受け継ぐか?という点についてはなんとも言えないというところでありますが。

で、PSAのジャンマルク・ゲールズによると、C1とC3の間にエントリーモデルとして“3CV(Trois Chevaux)”というコードネームの車種の投入を計画している、なんて話でありまして。
『Citroen Ami6の精神を受け継ぎ』、『2CVのような効率的な居住性を確保し』、『GSのようにハイドロによる快適な乗り心地を実現する』という、なんとも欲張りな表現のされかたをしておりまして。

ハイドロを採用するという点だけ見ても、エントリーレベルの車種という表現から矛盾しているので、C1とC3の間に投入される車種(≒NewC2)とは考えにくよなぁ、と思うわけであります。

詳細については徹底的にボカした表現のため、この中からいくつかのヒントを読み解くとしたら、恐らくはC Line(シリーズ)とDS Line(シリーズ)のようにシンプルな造形のコンパクトエントリーカーであるC2と、それをベースとしてハイドロを採用した2CVとAmi6のコンセプトを併せた“ANTI RETROな3CV”という二本立ての話になるんじゃないか、と考えてみたりするのです。そしてそれが、PSAとしては初の小型ハイブリッド車になるんじゃないかってことでありまして。

DS Lineの先陣を切ったDS3のプロモーションで“ANTI RETRO”というスローガンで徹底的にレトロ復古に対して挑発的な態度を取っているわけで、今更2CVもどきは作れないよねぇ、なんてね。


過去のDSとは何の関連性も感じられない現行DS Lineは、18ヶ月で10万台のセールスを突破するなど、新しいシトロエンを支える存在になっており、その成功からもこの路線を強化していくことは明らかでありまして、この路線から考えると3CVと呼ばれるモデルが、2CVを髣髴とさせるモデルになるとは考えにくいと思うわけです。残念ながら。

やるんだったらこのぐらいやって欲しいと思うわけですが、はてどうなりますことやら。

ついでといってはなんですが、DS3のカブリオや、DS4のクロスオーバーSUV(AudiQ3が仮想敵)や、販売の低迷しているC6に代わるDS6も予定されてますよ、なんて記事でありました。 
 
 

この記事へのコメント


この記事へのトラックバック